デイサービス看護師の給料と仕事内容|デイケアとの違いとやりがいは?
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最近よく目にするデイサービス・デイケアなどの介護系の施設。看護師の職場としても、注目されています。
でも、デイサービスとデイケアはどこが違うのでしょうか?看護師として働くときの仕事内容は、病院と同じなのでしょうか?
介護系は収入が高くないという話もあり、気になるところです。
ここではデイサービスやデイケアを転職先に考える看護師が、知っておきたいメリット・デメリット、さらに仕事の詳細について解説していきます。
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この記事に書いてあること
デイサービスとデイケアってどう違うの?
デイサービスとデイケアはどちらも、「通所サービス」と呼ばれる介護サービスです。
しかし厳密には、デイケアは「通所リハビリテーション」、デイサービスは「通所介護」という違いがあります。
デイサービスはおもに生活支援
デイサービスでは日中の一定時間施設に滞在し、食事や入浴、機能訓練、趣味活動や娯楽などを行って過ごします。
自宅にいると他者との交流が少なくなりがちな高齢者の、社会的なふれあいの場としての役割を持ちます。
厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査の概況」によると、2016年時点でデイサービス施設は全国に23,038か所となっています。
デイサービスは介護認定を受けているひとり暮らし、家族が日中不在になる高齢者に対して、生活支援を行い、外出の機会を提供します。
老人ホームに入るほどではないが認知症の傾向があるという人には、多数の人とふれあうことで刺激となり改善につながります。
また介護する家族の負担軽減にもなり、良好な家族関係の維持に貢献します。
デイケアは心身の回復訓練が目的
デイケアは「通所リハビリテーション」という名称の通り、リハビリテーションや機能訓練をメインとしたサービスを提供しています。
デイサービスとのもっとも大きな違いは、デイケアに医師の常駐が義務付けられているという点です。2016年時点の調査によると、全国には21,063のデイケアがあります。
デイサービスでも機能訓練は行われますが、実は「リハビリテーション」と「機能訓練」には大きな違いがあります。
リハビリテーションは事前に医師の指導を受け、作業療法士や理学療法士、看護師などの国家資格を有するスタッフによって実施されます。
一方の機能訓練は、特に医師による指導は必要とされず、一般の介護スタッフでも実施できます。
デイケアでは医師の指導を必要とするため、病院やクリニックに併設されている施設が多く見られます。
グループケアのほか、個別リハビリテーションにも対応しており、機能回復のための訓練が行われます。
身体的な機能訓練のほか、認知症に対する言語療法なども実施されます。
デイサービス・デイケアのハイブリット型施設も多い
本来はまったく違う性格をもつデイサービスとデイケアですが、介護サービスの需要が伸びるにつれてハイブリット型の施設も次々と登場しています。
デイサービスでリハビリ特化型のデイサービスを提供したり、デイケアで生活支援や娯楽サービスも付加したりと、境界線がほとんどない施設も見られます。
医師が常駐して本格的なリハビリテーションを行うスタッフがいれば、デイサービスという名称であっても、内容的にはデイケアと等しくなります。
最近ではこうした複合型の施設も多く、名称のイメージとずれている場合があるため、職場として探すときにはサービス提供内容の詳細な確認が必要です。
デイサービスで働く看護師の仕事内容
デイサービスの看護師の配置要件
デイサービスの看護師の配置については、2015年から規定が変更されています。
2014年までは1名の専従看護師が必要で、定員数10名以下の事業所の場合では、看護師・准看護師か介護職員のいずれか1名が配置されていることが条件でした。
しかし看護師不足の声が各地で上がったため、2015年の介護報酬改定により看護職員の人員配置が緩和されました。
現在は看護職員として看護師または准看護師が専従で1名以上必要となっていますが、サービス提供時間帯を通じて常駐する必要はありません。
病院や診療所、訪問看護ステーションとの連携も可能となっているため、必要に応じて駆け付けられる体制であれば規定内として認められます。
デイサービスの業務内容
デイサービスでの看護師の業務内容には、次のようなものがあります。
- 血圧・体温・脈拍などのバイタルチェック
- 身長・体重、皮膚の観察、栄養状態などの管理
- 食事提供時の誤嚥防止、対応
- 入浴介助
- 機能訓練指導員
デイサービスは病院とは違い、利用者の体調が悪いときには利用ができません。状態を保ちながらの生活支援が基本となります。
医療行為については、通常は塗り薬やシップ、軽微な傷の手当程度です。
痰の吸引や経管栄養・胃ろうの注入などが行われる場合もありますが、あくまで医師の指示に基づいた計画に従います。
機能訓練のサポートも、ケアマネージャーが作成する個別支援計画に基づいて実施されます。
デイサービスでの看護師の大きな役割としては、利用者の健康状態の観察があります。
入浴や食事、運動、リハビリといったサービスを提供する際は、看護師の判断でその日通常のサービスが実施可能かどうかを判断します。
利用者の状態をこまかく観察することで、疾患や異常の早期発見に努めます。
デイケアで働く看護師の仕事内容
デイケアの看護師の配置要件
日常生活の介護をメインとするデイサービスとは違い、デイケアでは医師の常駐など配置要件も厳しくなります。
リハビリを実施するスタッフは、従事員と呼ばれます。
従事員は利用者10名に対して1名以上必要とされ、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・准看護師・介護職員のいずれかがこれにあたります。
大規模なデイケア施設では利用者100名に対して1名以上の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の配置が要件とされています。
ただしリハビリを実施するのが1~2時間程度の場合には、該当する研修を受講した看護師や准看護師でも代替できます。
デイケアでは医師は専任常勤で1名以上、看護師・准看護師を含む従事員も利用者10名につき1名以上が専任常勤していなければなりません。
デイケアの業務内容
デイケアでの看護師の業務内容は、デイサービスと同様にバイタルチェックや投薬の管理、入浴などの介助といったものがあります。
機能回復をメインとするデイケアには、脳卒中やパーキンソン病などによって身体機能に障害がある利用者だけではありません。
認知症によって理解力が低下した人や摂食・嚥下障害などがある人、 言語障害があり、コミュニケーション能力が低下している人などが訪れます。
看護師は回復訓練の前に利用者の体調をチェックしたり、観察記録をつけたりしながら、リハビリのサポートを行います。
場合によっては理学療法士・作業療法士などに代わって、リハビリを行う場合もあります。
デイサービス・デイケアで働く看護師の収入
デイサービスで働く看護師の収入
デイサービス勤務の看護師(常勤)の基本給は約25万円前後が相場です。年収はボーナスによって変動しますが、300万円~350万円といったところです。
ただし、エリアや施設規模などによっても、かなり幅があります。
首都圏の求人は、看護師と同様地方に比べて高収入である場合が多いのですが、地方によっても差があるようです。
例えばある求人サイトでは、次のような案件が見られました。いずれもデイサービスの看護師求人案件です。
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看護師 / 常勤(日勤)/勤務地:仙台市給与30.0万円~年収420万円~
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看護師 / 常勤(日勤)/勤務地:神戸市給与25.0万円~29.1万円年収300万円~350万円
いずれにしても看護師の平均年収が472万円であることを考えると、病院勤務の看護師よりも低いことがわかります。
ただ、デイサービスの場合には完全な日勤制となり、16時から17時で利用者が退所するため、残業もほとんど発生しません。
夜勤手当や時間外手当が付かないことを考えると、収入が下がるのは致し方ないとも言えます。
デイケアで働く看護師の収入
デイケアで働く看護師の収入平均は、年収で350万円~400万円とデイサービスより若干高くなります。こちらも首都圏と地方では、2~3割程度の差が見られます。
東京のデイケアの看護師の月額給与は、25~30万円が相場です。他の地域の例を見てみましょう。
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看護師 / 常勤(日勤)/勤務地:豊中市(大阪)給与29万円~年収350万円~
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看護師 / 常勤(日勤)/勤務地:札幌市(北海道)給与31万円~年収400万円~
デイケア施設の場合、資格手当が支給されていることが多く、介護職員では5,000から7,000円程度ですが、看護師や理学療法士や作業療法士では10,000円程度の支給があります。
医療施設が運営しているケースが多くみられるデイケアでは、デイサービスの給与平均をやや上回る収入が期待できます。
病院勤務と比較しても、夜勤がなく、完全週休二日制という点から、収入についての水準はまずまずといえます。
運営母体が病院である場合には、社会保険や退職金制度などが完備されており、福利厚生面でも安心感があります。
デイサービスで働くメリット・デメリット
メリット
デイサービスで働くメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 勤務時間が規則的
- 緊急性のある状況がない
- 精神的・肉体的な疲労感が少ない
- 高度な医療技術を求められない
- 利用者とゆったりと向き合える
デイサービスは毎日決まった時間に利用者が送迎され、日中のみサービスを提供します。土日はお休みする施設も多く、完全週休2日という勤務体制も珍しくありません。
病院のように夜勤や長時間労働をすることもなく、規則正しい生活ができます。
重症患者や緊急性の高い症例と向き合う必要もないため、精神的にも負担がかかりません。
高度な医療技術を求められず、肉体労働的な作業も少ないため、心身の疲労度が病院勤務とは格段に違います。
目まぐるしく時間が過ぎる病院と違い、ゆったりとした時間の中でひとりひとりの利用者と向き合いながら関係を深めていけるのも、デイサービスならではといえるでしょう。
デメリット
一方、デイサービスで働くデメリットには、次のようなものがあります。
- 看護師としてのやりがいは少ない
- 看護技術のスキルアップはできない
- 収入が低い
デイサービスで行う看護師としての仕事は、基本的な身体機能の測定や、健康状態の観察といったものがメインとなります。
作業的には介護士など、他のスタッフと同じ介護業務も多く、病院勤務を経験した看護師にとっては物足りなさを感じる場合もあります。
特に看護師としての技術を生かして働きたいと考えるタイプには、満足感が得られません。
デイサービスでの医療行為はごく限られたものとなります。病院のように回復を目指して行われる治療ではないため、医療処置についての技術を学ぶ場面はほとんどありません。
医療知識や技術から距離のある職場のため、将来的に医療現場に戻るのが難しくなる可能性があります。
デイサービスは日勤の仕事であり、また高度な専門技術を必要としません。そのため看護師の仕事の中では、給料水準が低めです。
仕事に対して高額の報酬を期待する看護師にとっては、難しい職場です。
デイケアで働くメリット・デメリット
メリット
デイケアの仕事には、デイサービスとは違うメリットがあります。
- 夜勤がなくワークライフバランスを得やすい
- 緊急性のある患者がいない
- 介護に関する医療処置スキルが向上する
- 利用者の回復にやりがいを得られる
- 介護系の中では収入が良い
デイケアもデイサービスと同じ、ワークライフバランスが得やすい職場です。
病院が経営しているデイケアの場合には、土日祝日休業が多く、カレンダー通りに休みが取れます。お盆や年末年始などの休暇も、長期である可能性が高くなります。
病院と違って命に関わる場面に遭遇することもなく、ゆっくりと利用者の状況に合わせた対応ができます。
デイケアでは喀痰吸引やストーマ装具交換、胃ろうなど、デイサービスでは引き受け困難な状態の利用者も来所します。
デイケアの看護師はこうした処置を担当するため、デイサービスではできない医療処置についても経験を積むことができます。
リハビリテーションや機能訓練を通じた利用者の回復に、やりがいを感じる看護師も多いようです。
夜勤がなく、定期の休みが取れる職場環境でありながら、介護系の看護師の中では給与水準は高めです。
デメリット
一方で、デイケアという職場環境ならではのデメリットも見られます。
- 人間関係が複雑化しやすい
- 看護師としての立ち位置に悩む
デイケアでは看護師以外にも、専任の常勤医師を始め、介護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、多彩な職種のスタッフが働いています。
仕事について相互的に理解していなければ、業務上の対立や反目といったトラブルが発生する可能性が高くなります。
デイケアにたずさわる看護師の悩みで多く聞かれるのが、看護師としての立ち位置です。
リハビリテーションや機能回復訓練では理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などがメインとなります。
また入浴などに関しては、介護職員が担当するため、看護師は中途半端な位置づけとなりやすい立場のようです。
看護師の仕事としては特殊環境であり、高いコミュニケーション能力と、業務についての前向きな考え方の持ち主でなければ、なかなか難しい職場ともいえます。
デイサービス・デイケアに転職するときのポイント
それぞれの施設の特徴を理解する
デイサービスとデイケアは一般的にも混同されやすく、その違いを正しく把握している人はあまり多くありません。
看護師としていずれかへの転職を考えている場合には、その特徴をしっかりと理解し、応募先を選ぶ必要があります。
デイサービス、デイケアそれぞれの違いはありますが、介護の現場ではメインとなるスタッフが変わります。
病院の看護師としてのプライドが強すぎると、人間関係で摩擦を起こす結果となり長続きしません。
何を目的とする施設なのか、誰がどのような権限でどの業務を行うのかといった面を熟知し、自分は看護師として何ができるかを考えます。
単純に「日勤で仕事が楽そうだから」といった動機で仕事を選ぶようでは、どの施設でもほかのスタッフになじめなくなるのは目に見えています。
自身の資質に合った職場を選択する
デイサービスもデイケアでも、高齢者を対象とした施設であることは同じです。
ゆったりとした気持ちで相手を観察しながら、辛抱強く対応していけるタイプでないと、働き続けるのは困難です。
職種の異なるスタッフ同士でのコミュニケーションを重視し、相手の立場を常に理解できなければ、協業していけません。
施設の目的、利用者へ提供するサービスを知った上で、自分の資質と照らし合わせ、長く働ける職場であるかを判断します。
自分で判断するのが難しいときには、転職サイトを活用するのがおすすめです。</p.
経験豊富なアドバイザーが適性を見極め、希望にマッチする転職先を紹介してくれます。
転職サイトを通せば、なかなか外部からはわからないスタッフ同士の関係性や、施設の労働環境といった重要な情報も入手できます。
病院とはまったく異なる職場だけに、慎重に転職活動を進めていきましょう。
※ランキング評価の詳細は看護師転職サイトおすすめランキングの記事で紹介しています。
※ページ内の求人数は職種別に集計しています。