訪問看護師を辞めたい理由と対処法!向き不向きとは

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訪問看護は病棟勤務などをしている看護師から見れば、自由があり仕事も楽なように感じます。しかし訪問看護に転職した後で「こんなはずではなかった」と感じ、「辞めたい」と考える看護師もいるようです。

比較的条件が良いとされる訪問看護ですが、看護師が辞めたくなる理由とはどのようなものなのでしょうか。

看護師が訪問看護を辞めたいと思うとき、また辞めようと感じる理由やその対処法について考えていきましょう。

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訪問看護で働く看護師の実態

国の在宅介護推進を受け、街角でも訪問看護ステーションの看板をよく見かけるようになりました。しかし看護師の職場としては、まだ病院のように一般的には浸透していないようです。

まずは訪問看護ステーションと、そこで働く看護師について確認しておきましょう。

20年で4倍近い伸びを見せる訪問看護需要

一般社団法人全国訪問看護事業協会の調べによると、1993年には277件ほどだった訪問看護ステーションが、2018年には10,418件となっています。

調査開始当時からは1万件を超える増加、ここ20年の間でも4倍近い伸びを見せています。

これに従って訪問看護ステーションで働く看護師も順調に増加しており、2016年末時点で4万2,245人、看護師全体の3.7%を占めています。

またこれは前回調査の2年前と比較すると0.3ポイントの上昇となっており、今後も増加傾向が期待されます。

ただ急激な高齢化に向かう社会の中では、訪問看護自体がまだ十分とはいえません。

特に団塊の世代がすべて高齢者となる2025年に向けては、慢性期医療・在宅介護のニーズが爆発的に増加すると予測されています。

地域包括ケアシステムの構築が急がれる中で、主力とされるはずの訪問介護の需要はさらに高まっています。

訪問看護現場で続く慢性的な看護師不足

日本医師会総合政策研究機構の調べによると、人員不足により十分な訪問看護サービスが提供できていない実態が浮き彫りになっています。

「24時間連絡体制加算」「24時間対応体制加算」「緊急時訪問看護加算」の届け出をしていない事業所の9割が、その理由を「人員不足」と回答しています。

24時間の体制を敷きたくても看護師が集まらず、サービス自体を断念している事業所は数多くあります。またやむなく在籍するスタッフの中でローテーションを組み、何とかしのいでいるというところもかなりあるようです。

看護師の不足は全国規模の課題ですが、特に東京都特別区をはじめとする大都市圏では深刻になっています。

当然こうした看護師不足のしわ寄せは、現場の看護師に大きな負担となりのしかかります。

もうひとつ、大きな課題として挙げられたのは「医師との連携不足」です。主治医が病院に勤務している場合に、すぐに連絡が取れなかったり指示を仰ぐことができなかったりすることが考えられます。

訪問看護の出先で処置に迷ったとき、医師の意見が得られないということは、看護師にとってこれほど心細いことはありません。

看護師が辞めたいと考える根本的な要因は、現在の訪問看護ステーションの実情にあるようです。

訪問看護師の年齢層

訪問看護ステーションの人材不足について、数値にも明確に表れています。2016年度のナースセンターの求人倍率は2.41倍、求人数はおよそ16万人でしたが施設種類別では訪問看護ステーションが最も高く3.69倍です。

看護師の求人についてはどの業態でも2倍以上と、売り手市場が続いていますが、訪問看護ステーションの場合は前年の2.22倍から大きく増加しているという点で他業種を大きく引き離しています。

訪問看護ステーションの業務は、新卒など経験の浅い看護師にとっては難しい仕事といえます。

実際に日本看護協会が2014年に行った調査でも、訪問看護師の年齢層でもっとも割合が高かったのは「40~49歳」の43.8%で、以下「50~59歳」が32.6%、「30~39歳」が16.8%となっています。

看護師が訪問看護を辞めたくなる理由

それでは実際に訪問看護の仕事に就いた看護師は、どのような理由で辞めたくなるのでしょうか。考えられる理由としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 業務負担が重い
  • オンコールに縛られる
  • 家族との関わりが辛い
  • 判断に自信がもてない
  • 利用者の死

想像以上に重い業務負担

訪問看護は基本的にひとりで利用者の自宅に伺い、排せつや清潔ケアの介助、医師から指示された医療行為、投薬管理、またときにはリハビリを行うこともあります。

通常の訪問担当件数は法律では1日に7件まで、通常は4~6件程度が多いようです。しかしこの件数には臨時の訪問が含まれないため、ステーションによっては10件というケースもあるようです。

法律で定められている範囲の7件でも、フルで実施すると相当の体力負担となり、これを毎日続けるのは夜勤以上にきついと言います。

いかに人員不足とはいえ、限界を超えてしまうと自分の身を守るために辞めざるを得なくなります。

プライベートを侵害するオンコール対応

訪問看護には病院やほかの介護施設のような夜勤はありませんが、緊急の呼び出し対応があります。病院では手術室勤務の看護師に、オンコールのあることが知られています。

訪問看護ステーションの多くは当番制でオンコール体制を敷いていますが、スタッフの人数が少ないほど周りが早くなります。

当番になると食事のときでも入浴中でも、常に電話対応をしなければなりません。夜間寝ているときでも電話がかかってきます。

オンコール当番には手当がつきますが、「プライベートの時間でも落ち着かない」「当番でないときも電話の音にハッとする」といった不安感が付きまとうようです。

他人の家に入る・家族との濃密な関係

訪問看護は利用者の自宅の奥まで入る仕事です。利用者の居室のほかにも風呂場やキッチンなど、私的な空間に入り込まざるを得ません。

中には掃除が行き届かず、悪臭が発生しているような家もあります。

清潔を叩き込まれてきた看護師としては、自分の利用者がそうした環境の中にあることを非常に辛く感じる場合もあります。

訪問看護師の立場としてある程度の助言や指導はできますが、相手の経済事情や家族の生活にまでは立ち入ることができません

介護をしている家族は精神的に孤立しがちなため、訪問看護師に対する依頼心が大きくなりすぎることもあります。また逆に少しのことに対しても反発心を抱き、クレームになることもあります。

病院で働く看護師は広い空間で複数の患者を看護しているため、ここまでの閉そく感はもたずにすむでしょう。

そうした現場で慣れてきた看護師にとって、他人の家に入り、利用者や家族との濃密な関係となることに、耐えられないときもあるようです。

自分の判断に自信がもてない

訪問看護では、高度な医療処置を行うことはありません。医師の指示があった場合にのみ注射や点滴を行ったり、ストーマや胃ろうなどを含む機器類の管理を行ったりします。

しかし訪問時に利用者の容態に変化があれば、自分で判断しなければならないときもあります。医師の診断を必要とするのか、あるいは救急車の手配が必要なのかなどの判断を即座に求められることもあります。

少なくとも院内に医師が常駐する病院であれば、そうした判断をたったひとりの看護師に任せられることはありません。

訪問看護は在宅で療養ができる程度に落ち着いた利用者が対象ですが、いつでも同じであるとは限らないため、ときに難しい選択を迫られることもあります。

判断を間違えて万が一利用者に何か起こったら、と考えるだけで訪問看護が怖くなるという看護師もいるようです。

利用者の死で責任を感じる

自分が訪問した利用者の死を知らされて、ショックを受けない看護師はいません。

病院でも患者の死を目の当たりにすることは、ある意味で看護師であることの宿命とも言えますが、訪問看護では1対1であるため余計衝撃を強く受けてしまいます。

訪問看護の利用者は高齢者が多く、いつ状況が変わっても仕方のないところがあります。永遠に生きられる人間がいない以上、訪問看護でお世話をした方の死はいつか必ず迎えなければならない出来事であるといえます。

それでも、「自分の処置が悪かったのではないか」「異変に気づけなかったのではないか」といった後悔に苛まれる看護師は少なくありません。

訪問看護が仕事として選ばれる理由

それでも訪問看護師の人数は、毎年着実に増え続けています。辞めたい人がいる一方で、転職して訪問看護で働く看護師もいるのです。訪問看護師になるメリットについても確認しておきましょう。

訪問看護のメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 給与が高い
  • 拘束される時間が少ない
  • 利用者と深く関われる
  • 年齢制限がない

日勤だけでも給与水準が高い

日本看護協会がまとめた資料によると“看護師の求人について、施設が提示する給与総額の下限値は介護老人福祉施設(特養)が最も低く、上限値は訪問看護ステーションが最も高い”とされています。

常勤で一般職の看護師に対する求人で、上限値では「訪問看護ステーション」が最も高い33万1,098円、もっとも低い「在宅介護支援センター」の25万6,335円を、8万円近く上回っています。

年収から見ると、訪問看護師の平均は日勤のみで430〜550万円。夜勤をしている通常の病院看護師の平均とほぼ同じと言えます。

看護師が病院以外の仕事を探すときに、やはり収入が下がるのは最大のネックとなります。看護師資格を生かしながら、同等水準の給与が得られる訪問看護に人気が集まるのは十分に理解できます。

拘束される時間が短い

訪問看護は各家庭を移動しながら、訪問を行います。予めスケジュールが組まれているため、定時に終業することも難しくありません。

夜勤が長引いて長時間勤務になったり、引継ぎに時間がかかったりといった心配ものないため、家庭や子育てと両立したいという看護師でも選択がしやすいという事情があります。

その一方で言われたことを指示通りにこなす仕事ではないため、自分の裁量で働けるという一面もあります。

利用者との関わりの深さとやりがい

急性期病院を経験した看護師の中には、もっと患者と向き合いたかったという悔いをもっている場合が多く見られます。病院では一対多であるために、どうしても関わりを持つ時間が制限されてしまいます。

訪問看護でも一件あたりの時間は決められていますが、それでも訪問時には集中してひとりの利用者や家族と向き合うことができます。

そうした関わりの深さを好ましく感じるタイプの看護師にとって、頼りに思われ、待ち望まれることが仕事の喜びとなります。

病院にいるときは、医師の指示が不適切に感じたりしても、提案がしづらいものです。もっとこうしたら良いのにと思っていたことを、訪問看護師になって実現したという人もいます。

もちろん医師からの指示に従った処置を行いますが、利用者に適した処置方法で実施するのは自己判断です。

経験から得たさまざまな手技を尽くし、工夫をこらして利用者や家族に喜んでもらえると仕事への大きなモチベーションにもなります。

責任の重さを感じつつも、利用者とじっくり向き合い、最期の瞬間まで家族と心をひとつにできる。また利用者がより良い生活を送れるよう提案することができるのが、訪問看護師となるやりがいといえるでしょう。

働ける年齢の幅が広い

訪問看護ステーションにもよりますが、年齢の上限を定めていないところが多く見られます。病院を定年退職した後で、訪問看護師となる例は珍しくありません。

先と同じく看護協会が調べた看護師の求人・求職者の応募状況では、60歳以上でも常勤、非常勤にかかわらず、10%前後の求職者が就職しているという報告がされています。

人生の終末期に家族と同じ距離で利用者と寄り添い、辛さや悲しみまでを共有する存在として、年齢層の高さはむしろプラスになるといえます。

病院のある意味機械的な仕事とは違い、利用者ひとりひとりに合わせた看護ケアができることや、利用者の家族とお茶飲みしながら世間話をするなど、円熟味を増した看護師が柔軟に対応できる要素が多い仕事であるのも大きな魅力といえるでしょう。

訪問看護の仕事の向き不向き

訪問看護をしながら、「この仕事は自分に向いていないのではないか」という悩みに襲われる看護師もいるようです。

訪問看護師として働ける、向き不向きについて見ていきましょう。

こんなタイプは訪問看護師に向いている

訪問看護に向いていると思われる看護師としては、以下のようなタイプがあります。

  • チームプレーに苦手意識がある
  • 自分で判断して工夫をしていくのが好き
  • 利用者とより近い距離で向き合いたい
  • コミュニケーションをとることが好き
  • とっさのときでもさまざまな対応を考えられる
  • 自分でスケジュール管理ができる

実は病院でのチームプレーが苦手

現代の病院の主流はチームによる医療です。医師や看護師だけではなく、数多くの医療スタッフと連携をしながら患者の治療に当たります。それが素晴らしいことだと理解しながらも、何かうまく溶け込めないという看護師もいます。

主張が強いわけではないけれど、ひとりでコツコツと何かをしている方が、気が楽というタイプです。

訪問看護はひとりで利用者宅を回り、ひとりで処置を行います。ステーションに戻れば同僚はいますが、病院ほど人間関係が難しくはありません

看護師の仕事は好きだけれど、仕事上の人間関係が不得意というタイプならば訪問看護の仕事が合いそうです。

自分で判断して工夫をしていくのが好き

訪問看護師だからといって、独断で処置ができるわけではありませんが、その方法については自由に決められます。同じ目的の処置であっても、時代や病院によってやり方が違うこともたくさんあります。

「こうした方が患者への負担が少ないのに」と思いながら仕事をしてきた看護師であれば、訪問看護先で利用者に合わせた対応ができるでしょう。

人任せではなく、自らの判断で動ける看護師ならば訪問看護師の仕事がこなせるはずです。

利用者とより近い距離で向き合いたい

病院での患者対応について、希薄すぎるという不満をもつ看護師ならば訪問看護の現場で満足できるかもしれません。利用者やその家族との距離が近く、親身になって話ができます。

病院の規則などで踏み込めなかった部分でも、家族からの要望によって叶えられる場合もあります。

看護師として何ができるのかを考えたとき、最先端の技術や知識よりも人として温かみのある看護ケアをしたいと思っているのであれば、訪問看護は最適な職場となるでしょう。

コミュニケーションをとることが好き

訪問看護ではコミュニケーション能力が、何よりも重要なスキルです。柔らかな対応や人の心に寄り添う声がけが、利用者や家族の気持ちを和らげ明るさを与えます。

例えば訪問先の家庭が理想的な環境でなかったとしても、看護師が心を閉ざしてしまってはより良い看護ケアができるはずもありません。

内心ではどれだけ動揺していても、相手の気持ちをときほぐし、看護ケアへの協力を仰げるようにしていく必要があります。

人間に対しての信頼性を失わず、積極的にコミュニケーションをとっていけるタイプならば、必ずうまくいきます。

とっさのときでもさまざまな対応を考えられる

人には2つのタイプがあります。何か思いがけないことが起きてしまったとき、パニックで固まるタイプと、さまざまな対応を一瞬で考えられるタイプです。訪問看護はそばに頼れる同僚も医師もいません。

何かがあったときに、どうすべきかが一任されています。看護師がうろたえてしまっては、利用者や家族はさらに動揺してしまうでしょう。

自分の手で切り抜けられるか、医師のアドバイスをもらうか、救急車を呼ぶかといった、とりあえず次の一手を考えられるタイプであれば訪問看護師にぴったりです。

自分でスケジュール管理ができる

訪問看護は一日に決められた訪問先を巡回していく仕事です。また利用者について、必要に応じて医師との話し合いをしなければならないときもあります。

病院にいればシフトや業務手順が決められて、看護師はそれに従って動きます。

訪問看護師は裁量が大きい分、自己管理を求められます。スケジュール管理や目標決め、看護ケアの計画など、適切に処理していけるタイプが求められます。

もちろん上記のすべてを、訪問看護師全員が満たしているわけではありません。例えば利用者と向き合いたいという一心で、苦手な部分を克服しながら業務に励む看護師もいます。

自身の中に、訪問看護に向く資質がいくつかあれば、十分にやっていけると考えられます。

訪問看護師が難しいと思われるのはこんなタイプ

逆に訪問看護の仕事を継続するのが、難しいと思われるタイプもあります。

  • 自主性よりも誰かの指示で動く方が楽
  • 最先端医療の知識を求めている
  • 日常業務に変化がないと飽きる
  • より多くの患者と広く浅く関わり症例を見たい
  • 訪問看護の仕事は病院よりもずっと楽だと思う

自主性よりも誰かの指示で動く方が楽

訪問看護は最小限の医師からの指示を、現場で一人の力で考えながらこなす仕事です。いつも誰かの指示に従う方が楽だと考えるタイプでは、こなせない仕事です。

積極的に動けないタイプは、利用者のわずかな変化を見逃したり必要と思われる処置が不足したりして、重大事を引き起こす可能性もあります。

最先端医療に関わりたい

訪問看護を始め、介護の現場で最先端の知識や技術を求めるのは困難です。急性期病院や救急の現場とは違い、安定的な状態の利用者をケアする仕事であるため、新しい知識に触れる機会はほぼありません

日常業務に変化がないと飽きる

訪問看護は担当エリアが決まっているため、日常業務に大きな変化がありません。1日あたりに担当する利用者は多くても7人まで、同じ利用者が週に複数回利用します。

次々に患者が変わる病院とは違い、変化を求めるのは難しい仕事です。穏やかさを好み、いつも利用者が快適に過ごせることだけを願える看護師でなければ、仕事にやりがいを見いだせない可能性があります。

より多くの患者と広く浅く関わり症例を見たい

上記でも述べたように、関われる利用者には限りがあります。大勢のさまざまな症例をもつ患者が訪れる病院のようには、新しい体験が望めません。

たくさんの症例に接し、学びを広げていきたいという向上心の高い看護師には、物足りない現場といえます。

訪問看護の仕事は病院よりもずっと楽だと思う

もっとも仕事が続かないタイプは、夜勤がないということだけに注目して、訪問看護が楽な仕事だと思い込む人です。どんな仕事にもそれぞれの重みがあり、辛さがあります。

訪問看護は確かに夜勤がありませんが、オンコールがあったり医師の指示を仰ぐことができなかったりという厳しさもあります。

また介護ケアをひとりでこなすため、体力的にもそう簡単な仕事ではありません。

訪問看護は看護師資格があれば、特別な技能をもたずに入職が可能です。しかしそれだけに、訪問看護への理解が不足していると、たちまち行き詰まりを感じてしまうでしょう。

他人の家に入り、家族とともに過ごし、利用者の安楽な暮らしをサポートするという訪問看護は容易な職種ではありません。

また若い看護師にとっては、医療現場として学ぶ機会が得られないことが、大きなデメリットであるといえます。

訪問看護の仕事と向き合うためには

「訪問看護を辞めたい」と思いながらも、何か解決方法があるのではないかと悩んでいる看護師もいるのではないでしょうか。どんな仕事にも良い面と悪い面があります。

訪問看護の仕事で悩んだとき、辞めずに続けるためにはどのように考えるべきなのでしょうか。訪問看護の仕事と向き合うための主な3つの課題への対処方法について、見ていきましょう。

家族との関係性

家族との距離感がうまくつかめない、家族との関わりを重荷に感じるという場合、現状についてよく考えてみましょう。関係が近すぎるのか、あるいは信頼性が足りていないのかによって対処の仕方も変わります。

例えば家族からの依存が大きいときには、自分自身の関わり方にも問題がないかを考えましょう。家族から頼まれたことを何でも引き受けてしまったり、受け入れてしまったりしていないでしょうか。

訪問看護師は利用者とその家族をサポートする存在ではありますが、親族ではありません。逆に利用者が楽に生活できるように、家族に守ってもらうことを伝えても良いのです。

良いことは良い、ダメなものはダメとけじめをつけていくことで、関わり方が変わってきます。まずは利用者本位の視点をしっかりと立て直し、家族との関係は付帯的なものであることを意識していきます。

信頼関係ができていないという場合には、急ぐ必要はありません。まだ訪問が始まったばかりのうちは、お互いに戸惑いがあって当然です。

やるべきことをきちんとこなし、家族からの質問に対して誠実に答えているうちに、いつか信頼してくれるようになるでしょう。

忙しくてもいい加減に聞き流したりしないように心がけ、安心してもらえるようなことばを探して話すようにします。

判断についての自信

訪問看護師を始めて戸惑うのが、周囲に同僚や医師がいないことですが、これは最初から理解しておくべきことです。

まれにペアで訪問看護を行っていることもありますが、あくまで研修中の一時的な措置であって、看護師が不足する時代では到底望めることではありません。

独り立ちしても判断力に自信がなかなかわいてこないというのであれば、徹底して振り返りを行っていくことが大切です。

自分の一日の行動を逐一記録し、どのような反省点があったのか、ほかに最良の方法がなかったのかを考えます。医師や先輩からアドバイスをもらうのも有効策です。

自信がないということだけで仕事から逃げてしまえば、永久に自分の中にわだかまりが残ります。努力を惜しまずに経験を重ねていけば、必ず確信できる日がやってきます。

それでもやはり一人で利用者と向き合うのが怖いのであれば、職業選びを間違えたというしかありません。

利用者の死に責任を感じる

訪問看護の多くは年齢の高い利用者を扱います。仕事を続けていくうちに一度も死に接することがなかったという幸せな看護師は、数少ないのではないでしょうか。

具合が悪いのに気づけなかったのではないか、処置が悪かったのではないかといった後悔は、どれほど手を尽くしたとしても頭によぎることです。

人間の感情を抑える方法はなく、しばらくはそうした思いにとらわれるかもしれません。しかし看護師という専門職である以上は、どんな経験も糧にするべきです。そうすることで利用者や家族に対する最大のお悔やみとなります。

泣きたいときには泣いても構いません。無理に抑えるよりも、家族とともに嘆き、一緒に利用者の人生を見送ります。

死に責任を感じるのであれば気持ちのままに、それをどう仕事に生かしていけるのかを考えてみてください。

訪問看護師からの転職

訪問看護師は社会的な貢献度も高く、利用者や家族を支える意義深い仕事です。

しかし心身のバランスを崩すほど辛い職場であれば、転職をするのが賢明といえます。仕事は人生の一部であってすべてではありません。訪問看護を辞めて転職するケースについて考えていきましょう。

別の訪問看護ステーションへ

訪問看護自体が嫌になってしまったのでなければ、別の訪問看護ステーションへの転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

例えば私生活が乱されるのが嫌なのであれば、オンコール体制のないことを条件にする、あまりに疲労したのであれば1日の平均訪問件数が適正な職場を探すといったように、転職の原因を探ることで自分に合った訪問看護の仕事ができるようになるかもしれません。

また障がい者や小児専門など、ある分野に特化した訪問看護施設を探してみるのもひとつの手段です。分野が変われば、業務内容も違いまた意欲がわいてくる可能性もあります。

病院・クリニック

訪問看護を経験することで、やはり自分には病院やクリニックの看護師が向いていると考える人もいます。

訪問看護で培った観察力や密度の高いコミュニケーション、寄り添う心は必ず新しい職場でも役立ちます。その経験は新しい気づきとして、決してムダにはなりません。

医療現場という古巣に戻っても、訪問看護で得た体験はもうひとつの新たなスキルとして生きるでしょう。

地域医療関連の施設

訪問看護師は、ケアマネージャーや地域医療サービスの担当者との関わりも多くもちます。そうした交流を活かし、地域医療関連の仕事を目指してみるのも良い選択です。

現場を知っていれば適切な提言もできるようになります。職種や求人はあまり多くないかもしれませんが、人脈ができていれば看護師資格が生かせるポストも見つかりそうです。

訪問看護師の体験談を聞くと、やはり訪問看護の世界に入職して良かったという声がある一方で、今すぐにでも辞めたいという悲痛な声もあります。

この差は訪問看護ステーションの運営の違いによるものと考えられ、職場選びがいかに重要であるかがわかります。正しく運営されている事業所であれば、無理な巡回もなく、理想的な働き方もできます。

訪問看護は看護師の仕事の中でも比較的新しい分野といえます。今後さらに需要が高まるにつれ、労働環境の整備が進められていくことが期待されます。

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