企業で働く看護師の職種やその仕事内容と収入までを徹底追跡!
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看護師の職場といったら病院やクリニック、診療所などが一般的ですが、一般企業に勤める企業看護師という職業もあります。
OLさんたちと一緒に出勤し、会社の終業時に退社できるので、病院看護師に付きもののシフトや夜勤についての悩みはありません。
企業で働く看護師というと医務室を思い浮かべてしまいますが、意外とその仕事内容は医務室以外にも幅広くあります。企業で働く看護師の仕事内容や収入について探っていきましょう。
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この記事に書いてあること
企業看護師とは?
企業の社員と同じ勤務ができる
企業看護師は病院、クリニック、介護施設や医療施設ではなく、一般的な企業の中で働く看護師を指します。企業内産業看護師と呼ばれる場合もありますが、職業としては同じです。
扱いとしては通常の社員と同じで、勤務時間も例えば9時から17時までなど、出退は定時で設定されています。毎日決まった時間で働けるため、ワークライフバランスがとりやすく、病院勤務のようなシフトによる体調管理の心配がありません。
また長時間の連続勤務もなく、傷病者のケアをせずに済むので体力を必要とする要素がほとんどない仕事です。同じ看護師といっても、病院業務とはかなり違う内容の仕事であるといって間違いないでしょう。
企業で働く看護師は全体のわずか1%
夜勤がなくデスクワークが中心となる企業看護師について、職業として興味をもつ看護師は多くなっているようです。しかし、実態はかなり狭き門と考えざるをえません。
平成27年の日本看護協会の調べによると、企業看護師に分類されているのは全体のわずかに1%弱です。求人自体が少ないことや、また仕事の内容によっては企業に勤めているために「看護師」という名称で扱われていないことなどが考えられます。
企業看護師は、病院勤務と比較して労働環境が良いと見られるせいか、企業看護師の人気は看護師の間でも相当に高いようです。
企業看護師を目指したい方は、まず企業看護師の仕事の内容を知ることで、職種の絞り込みや採用される確率を上げる方法を考えていきましょう。
企業看護師の仕事の種類
医務室・健康管理室
企業の医務室では規模によって、業務内容が変わります。
専従の医師がいない小規模な医務室の場合は、学校の保健室のように急な体調不良やケガなどに対応し、休養をとらせたり帰宅や病院受診のアドバイスを行ったりします。
健康診断などについて関わる場合もありますが、簡単な計測やデータ管理にとどまります。
健康管理室の場合は、健康診断の企画、実施、結果の管理やフィードバックといった業務も担当します。健康診断の結果を受けて、食生活や生活リズムといった生活習慣病対策などの保健指導を行います。
昨年と今年の健康診断結果を比較し、社員の健康観察とともに個別指導をしたり、会社員の全体のデータから社員の健康に関する傾向を報告したりします。
企業内の医務室や健康管理室の重要な任務としては、メンタルヘルスチェックがあります。
うつ病などの精神疾患の発症を事前に予防するためにストレスの状態を測り、面談を行いながら観察し、改善策の提案を行います。
この他、社員が健康管理をするためのマニュアル作成なども、企業看護師の業務となります。
治験コーディネーター・臨床開発モニター
新薬に関わる製薬会社などの仕事としては、SMO(治験施設支援機関)で働く治験コーディネーターや、CRO(受託臨床試験実施機関)で働く臨床開発モニターがあります。
SMOは治験が行われる病院から依頼を受け、治験をサポートする企業です。CROでは製薬会社からの依頼で開発中の新薬の治験をサポートしています。
看護師が治験コーディネーターや臨床開発モニターとして働く場合には、特別な資格は必要ありません。臨床経験豊富な看護師であれば、採用される可能性が高くなります。
治験を行ううえで多くのルールを学び直さなければならない面もありますが、医師や患者とのコミュニケーションの経験が生かされる職業です。
クリニカルコーディネーター・クリニカルアドバイザー
医薬品・医療機器メーカーなど、独自の自社製品の開発、販売を行う企業で働く企業看護師は、クリニカルコーディネーターやクリニカルアドバイザーなどと呼ばれます。
一般的には営業担当と同行して病院や販売代理店に対し、デモンストレーションやプレゼンテーションを実施します。看護師というよりも、営業に近い仕事です。
販売後のアフターフォローとして使い方の説明や、製品関連の情報提供も行います。また製品の開発に携わったり、販売戦略の企画立案を担当したりする場合もあります。
臨床からはかなり離れてしまいますが、看護師としての経験や知識が活用でき、新しい医療機器が世に出る現場に立ち会う仕事です。
外資系の企業も多く、収入的にも大きな飛躍が期待できます。
健康相談コールセンター
健康関連のコールセンターの職場は、想像以上に多岐にわたります。
市区町村の健康相談窓口では、夜間の急病、ケガなど応急処置に対応したり、病院を受診する前の一般的な健康に関する悩みの相談などを受け付けたりしています。
またクレジットカードの会員特典として、健康・医療・育児・栄養・介護などに関する不安や悩みを扱うコールセンターを置いている企業があります。
健康や医療に関する相談の他、医療機関への案内、人間ドックの受け付けを行っています。
生命保険会社でも、コールセンターを提供している場合が多く、疾病の相談から身体の不調、子育て、育児相談などを受け付けています。
こうしたコールセンター業務は、各機関や企業が独自で運営している場合もありますが、コールセンター業務を行う企業に外注していることが多いようです。
企業看護師の収入事情
企業で働く看護師の収入はどれくらいなのでしょうか。それぞれの職種別に平均的な金額を見ていきます。
医務室勤務 | 月給25万円前後 年収400万~500万円 |
臨床開発モニター 治験コーディネーター |
月給30万円前後 年収400万~900万円 |
クリニカルコーディネーター クリニカルアドバイザー |
月給25万円前後 年収400万~600万円 |
健康相談コールセンター | 月給20万円前後 年収300万~400万円 |
上に挙げた例は、ごく一般的な企業の場合です。同じ職種でも外資系であれば、金額にかなりの差がつきます。ただし外資系の場合には、英語力が必須となることは間違いありません。
健康相談コールセンターは、病院看護師と比較しても収入は低めですが、夜間対応ができる場合には、看護師以上の収入となる場合もあります。
企業で働く看護師の悩み・メリット・デメリット
企業で働く看護師が直面する悩みとデメリット
企業で働く看護師の悩みやデメリットとしては、次のようなものがあります。
- リストラにあう可能性がある
- パソコンやITのスキルを必要となる場合が多い
- 営業スキル・プレゼンテーションスキルが求められることもある
- 即戦力として求められることが多い
現在の日本は全体的に看護師が不足しています。どこの医療施設でも、採用した看護師にはずっと働いてもらいたいと願っています。
医療施設でも閉鎖されることがないわけではありませんが、もし閉鎖されたとしても看護師であれば次の職場も比較的すぐに見つけられます。
企業の場合は倒産に至らなくても、経営の立て直しのためにリストラを敢行する場合があります。一般社員の扱いとなっていれば、いつ自分の身に降りかかるともかぎりません。
医療施設の看護師を続けていく分には、基本的に求められる知識やスキルは大幅には変わりません。
しかし企業に勤める看護師は、その業務内容によってこれまで必要とされていなかったさまざまなスキルを求められる場合があります。中には激変する環境に戸惑い、なかなか適応できない看護師もいるようです。
企業の一員として迎えられる看護師には、即戦力として期待される場合も多いです。ビジネスマナーや他企業との対応力など、看護師時代にはあまり縁のなかった部分に磨きをかける必要があります。
看護師が企業で働くメリット
医療施設ではなく企業で働くメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
- 規則正しい生活が送れる
- 健康管理がしやすい
- 世界が広げられる
- がんばり次第で収入アップが期待できる
企業で働く大きなメリットとしては、夜勤やシフト制から解放され、規則的な生活が送れることがあります。
一部の仕事を除き、毎日同じ時間に出勤・退社ができます。残業がある場合でも、病院看護師ほどのハードな勤務にはならないでしょう。
コールセンターなどシフト制の業務であっても、時間どおりに終了でき、日勤と夜勤が続くシフトを組むことはありません。家庭生活との両立に支障なく、体調管理も楽になります。
病院で働いていると、どうしても見る世界が狭くなりがちです。休みが一定でなく、友人関係も決まった範囲に限定されてしまうからです。
企業に勤めると、病院とはまったく違った人間関係をもつことになります。外部との接触も多く、仕事面で営業やプレゼンテーション、出張指導などさまざまな機会が出現します。
プライベートな時間も増え、趣味のサークルに参加するといった余裕も生まれます。
病院で働く看護師は初任給こそ他の業種よりも高いといわれますが、年次による昇給が鈍くなっていくようです。また、職場によっては年功序列の体制も残っており、短期の昇給は望めません。
企業であれば、自分の能力次第で収入を上げられる可能性があります。能力査定によってボーナスが大幅に上乗せされたり、外資系の場合には成績次第で翌年の年俸が倍増されたりするケースも考えられます。
企業で働く看護師へのスキルアップの道
企業で働く看護師になるために、就職が有利になる条件や資格には次のようなものがあります。
産業看護師への登録
公益社団法人日本産業衛生学会の産業看護部会では、産業看護に関する専門知識があり、一定条件をクリアしている看護師や保健師を産業看護師として登録しています。
産業看護師として正式登録できれば、希少な優良求人案件にも有利に応募できます。
看護師が産業看護師として登録されるためには、産業看護の実務経験が2年以上あり、さらに第一種衛生管理者免許が必要です。
また産業看護部会の会員で産業看護講座Nコース全課程と産業看護講座基礎コース全課程を修了する必要があります。
ただし、関連する分野の大学院の修士課程や博士課程前期を修了している場合は、基礎コースの受講は免除されます。
保健師の資格がある場合には、産業看護の実務経験2年以上で産業看護講座基礎コース全課程終了、または日本産業衛生学会産業看護部会が認めた教育を受けた場合にも登録が認められています。
特定保健指導
看護師の新しい仕事として注目されているのが、企業や健康保険組合などで行われている特定保健指導です。
生活習慣病の予防対策として、メタボリックシンドロームに関する検診を中心に、血圧測定や理学的検査、検尿、血液検査、心電図、眼底検査、貧血検査などさまざまな検査が行われ、リスクが高い人に対しては特定保健指導を実施しています。
加えて2015年12月から厚生労働省がストレスチェック制度を導入するなど、今重要視されている仕事です。
特定保健指導を行える特定保健指導実施者は医師や保健師、管理栄養士、一定の保健指導の実務経験がある看護師、専門的知識および技術を有すると認められた者などです。
保健指導事業の統括者になれるのは、医師や保健師、管理栄養士であり、看護師の場合には補助的な役割となります。
今後ますます需要が高まる特定保健指導で中心的な存在となるためには、保健師の資格取得が有効な決め手となるでしょう。
企業看護師の求人応募のポイント
企業看護師は狭き門と心得る
夜勤の多い病院勤めの看護師から見ると、定時に出勤・退社するOL生活は憧れです。それだけに企業看護師の求人はかなりの競争率となり、狭き門であることを意識しなければなりません。
基本的には、転職サイトなどのエージェントを活用しなければ、就職は困難でしょう。企業看護師の求人は非常に少なく、非公開であることもしばしばだからです。
履歴書や職務経歴書といった応募書類の作成の仕方も、病院に対するそれとはひと味違っています。看護師しか経験していないせいで、一般企業に対するアピールポイントがわからないまま、書類選考で落とされる恐れがあります。
転職サイトに登録すれば、案件を紹介される際に業務内容がどのようなものなのかをエージェントから詳しく説明してもらえるので、これまでとまったく違う分野でも挑戦する心づもりができます。
もちろん、書類作成や面接についての戦略も指導してくれるので、採用確率を高められます。
企業看護師として働くまでの道のりは決して楽ではありませんが、経験豊富な転職エージェントを活用すれば可能性が高まります。
企業人としてのスキルアップを怠らない
看護師としての技術が高くても、企業看護師として通用するとはかぎりません。
事務処理能力やパソコンスキル、ビジネスマナー、場合によっては折衝スキルやプレゼンテーションスキルが必要となる仕事もあります。
採用されるチャンスはほんのわずかでも、企業担当者に看護師としての信頼性と企業人としての能力を感じさせられれば採用の確率は上げられます。
これまでの看護師経験だけで安心せず、企業の一員として働く覚悟をアピールする必要があります。
看護師時代に身につけたコミュニケーションのスキルや、対人能力はどこにいっても通用するものだと思います。自信をもちながら、かつ新しい仕事に必要なものを真摯に学んでいく姿勢を見せることが、大切です。
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※ページ内の求人数は職種別に集計しています。