小児科看護師になるにはどんな適性が必要?仕事内容ややりがいを解説

小児科看護師の業務内容
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小児科が子どもを対象とする診療科であるのは、一般人でもわかります。

しかし、「子どもは大人のミニチュアではない」ということばからもわかるように、小児科には「ただ小さい」だけではない難しさがあります。

ここでは小児科で行われる医療と、そこで働く看護師の業務内容、収入事情やメリット・デメリットを解説していきます。

小児科とは?子どもの医療の難しさについて

小児科は診療科の枠を超える

小児科は基本的には、0歳から15歳まで(16歳未満)を対象として診療します。

新生児期から乳児期、幼児期、学童期、思春期までの病気を扱うのが小児科です。

病院によっては小児外科という診療科目を設置しているところもありますが、一般的な小児科では、内科や皮膚科、循環器科、精神科など外科以外の総合的な治療を行うという特徴があります。

そのため小児科で扱う診療科目は以下に見るように、非常に広範囲にわたっています。

  • 各種感染症
  • 血液性疾患
  • アレルギー疾患
  • 消化器疾患
  • 腎臓疾患
  • 精神疾患
  • 循環器疾患
  • 健診や予防接種など予防医学的な業務

小児科がひとつの診療科として区別される理由

子どもの医療を表現する際に、「子どもはおとなのミニチュアではない」ということばを良く聞きます。

子どもの身体は小さく繊細です。同じ病気であっても使う薬や手術方法については、大人とは違う手段に変える必要があります。

ほかに小児科がひとつの独立した診療科として区別される理由として、子どもは成長段階にあるということが挙げられます。

すべての臓器の機能がまた成熟しておらず、発達する過程にあります。このため大人と同じ治療を行うことで、逆に症状が悪化する可能性もあります。

インフルエンザの薬で、若年層の患者に重大な副作用が出たことは大きなニュースとして取り上げられました。

大人にはさほど大きな作用を起こさない薬品でも、子どもには深刻な症状をもたらすこともあります。

また小児科の対象となる年代は精神的にも非常に不安定であり、そうした部分についても十分な配慮をしながら治療を進めなければなりません。

小児科の看護師の業務内容とは?外来・クリニックと病棟における仕事内容の違い

小児科の外来・クリニック

外来で働く場合、看護師業務としては小児科もほかの診療科とあまり変わりありません。

具体的な主な業務は以下の通りです。

  • 患者とその保護者への対応
  • 予診
  • 病状観察
  • 医師の介助
  • 検査
  • 注射や採血
  • 生活指導
  • 感染症予防

小児科クリニックは、一般のクリニックに比べて「より丁寧な対応」が必須です。

小児科の患者となるのは、0歳から15歳までの小児と呼ばれる子どもたちです。

小さな子どもは治療の必要性が理解できず、治療中に暴れたり、泣き叫んだりするといったことが多くあります。

そのようなときには小児科の看護師として、安全に治療を受けられるよう、子どもの理解力に応じた丁寧な対応が必要となります。

例えば赤ちゃんが診察を受ける場合であれば、少しでも赤ちゃんに安心感を与えるよう保護者に指示を出します。

「しっかりと抱っこしていてください」「声をかけてあげてください」「お母さんの方を向かせてください」といったように、より具体的に伝えることで親自身をも落ち着かせられます。

受付に来た患者の問診から、緊急性が高いかどうかを即座に判断するのも看護師の大きな役割です。

小児は自分の口から症状を上手に伝えられないため、保護者から近々の様子を聞き取り、正しく予診をしなければなりません。

診察後には保護者に対して生活指導を行い、症状の悪化を防止します。

インフルエンザなど強い感染力のある病気に対しては、患者を隔離し、予防方法の徹底を促して感染の抑制に努めます。

小児科病棟で働く看護師の業務内容

小児患者が入院している病棟での勤務は、大人の患者がいる病棟とは異なる業務があります。

小児科病棟では骨折などの一時的な疾患から、慢性疾患、先天性疾患などさまざまな症例の子どもたちが入院しています。

看護師は親元から離れた小さな患者に対して、心身のケアをトータルで行ないます。

具体的な業務内容としては、次のようなものがあります。

  • 処置前後のプレパレーション
  • 医師の診療介助
  • 発育状態の観察
  • 急変時の対応
  • 患者と保護者のメンタルケア

小児科看護師の業務は工夫が必要

小さな子どもたちは検査や処置の意味がわからず、怯えたり精神的に不安定になったりする場合があります。

看護師は小児患者にわかりやすく処置について伝えるため、絵や人形を使って説明します。

中には薄暗い検査室に入るだけで泣き出す子どももいるため、検査や処置前のプレパレーションは、非常に重要です。

子どもにとって自分がなぜ家族から離れて入院しなければないのか、理解ができないこともあります。

医師による診察や治療に影響が出ないよう、看護師は精神面でもケアを行います。

小児科では聴診を「もしもし」と表現するなど、子どもが抵抗をもたないように工夫している看護師も多いようです。

保護者のメンタルケアも小児科看護師の大事な仕事

子どもが入院している場合には、親も平静ではいられません。

わずかなことでも不安になり、それが子どもに伝わってしまうこともあり得ます。

小児患者とともに、保護者のメンタルケアを行うのも、小児科看護師の役目となります。

乳児がいる小児病棟の場合には、おむつの交換や食事の介助も看護師の業務となります。

小児科の職場環境は?残業と人間関係について

子ども相手は想定外が多い

小児科の診療は子ども相手です。診療自体だけでも、大人に比べて時間も手間もかかります。

泣き叫ぶ子どももいれば、抵抗し、ときには暴れて手に負えなくなることもあります。

また子どもは症状が急変することが多く、業務中は常に気を配っている必要があります。

小児科ではさまざまな疾患を一度に扱うため、それぞれの患者の病気をしっかりと把握しておかなければなりません。

乳児がいる場合には、夜泣き対応や授乳、おむつ交換とこまめな世話が必要となります。

子どもは夕方に熱を出すことが多いため、外来でもほかの診療科より残業が多めと言われます。

特に冬場は風邪やインフルエンザの患者であふれ、一般的なクリニックでも夜9時、10時まで残業する看護師もいるようです。

夜勤回数や時間外業務については一般的な診療科と変わりありませんが、想定外のアクシデントが多発するなど、業務内容の濃さではほかの診療科と比較にならないようです。

小児科の人間関係

小児科で働くスタッフ同士の人間関係には、特にこれといった特徴はないようです。

子ども好きだから穏やかな人間ばかりかというと、一概にはそうとも言えません。

ただ子どもは大人の反応に対して敏感なため、看護師が半目し合っているのは良い影響を与えません。

そうした配慮から看護師の間でも、なるべく敵対関係をつくらないように気を付けるといった傾向がありそうです。

小児科で働く看護師が悩むのは、むしろ保護者との関係です。

最近では些細なことでもクレームをつける親も多く、病院側も対応に苦慮するケースをしばしば耳にします。

小児科の看護師の給与は高い?「72時間ルール適用外」で夜勤手当を増やす方法

小児科の看護師の給与は平均的

子どもを扱い、小さな身体に対しての処置を行うために、多くのスキルと知識が求められる小児科ですが、それが給与に反映されるということはあまりありません。

小児科看護師の給与は他の診療科と同じく、外来勤務や日勤のみのクリニック勤務で20万円~25万円、病棟勤務で25万円~30万円が相場となっています。

一般的な看護師求人の傾向と同様に、首都圏や大都市圏近郊では給与が高く、地方は低めです。

大規模な医療法人などでは、ほかの診療科との兼ね合いもあり、やや高めに設定されていることもあります。

年収から見ても390万円~500万円と非常に幅があり、選ぶ職場によっては同じ小児科看護師でも大きな差が出るようです。

NICU・GCUは夜勤ルール適用外

患者数における看護師数が一定の基準を満たしている医療機関では72時間ルールが適用され、1カ月に72時間以上の夜勤を行うことができません。

給与に上乗せできる手当にも制限があります。

しかし緩和ケアや緊急医療の現場では、こうした夜勤に関するルールが適用外となります。

夜勤を多く入れることや夜勤手当で高収入を目指すことも可能です。

小児科勤務の看護師であれば、新生児集中治療室(NICU)回復治療室(GCU)に配属されることで、72時間ルール適用外となり夜勤数を大幅に増やすこともできます。

小児科看護師のまま高額の収入を希望するのであれば、こうした現場への配属を希望するか、専門的な資格を取り昇給を目指すという方法があります。

小児科の看護師の適性とスキル

小児科看護師のスキル

小児科看護師の必須スキルとしては、注射の高度な技術があります。

小児は成人に比べより血管が細く、見えづらいため、点滴や注射時にはある程度の技術の高さが求められます。

小さな子どもは一度でも失敗してしまうと、不安と痛みで拒否がより強くなって処置が困難になります。

素早く一度で注射や採血ができれば、小児科の看護師としては重宝される存在となるでしょう。

逆に小児科看護師として自信がつく頃には、迅速な処置の技術が十分に向上しているということになります。

また子どもやその保護者に対するインフォームドコンセントをくり返すうちに、誰に対してもわかりやすく平易なことばで医療行為を説明できるようになります。

小児科の業務を通じて、卓越したコミュニケーション能力何事にも動じない精神力が次第に鍛えられていくことが予想されます。

小児科看護師の適性

小児科看護師に必要とされる適性には、次のようなものがあります。

  • 鋭い観察力
  • 素早い状況判断力
  • 保護者と通じ合う意識
  • 子どもへの愛情
  • 優しさと厳しさ
  • 長期的な目線

子どもは自分の病状をうまく表現できない場合もあります。

ただぐずって泣いているように見えても、実は重篤な症状が潜んでいるという可能性もあります。

看護師は日常的に様子を観察し、少しでも異変があればいち早く気づいて対処しなければなりません。

素早く状況判断を行い、躊躇せず医師に提言する積極的な姿勢が必要です。

保護者は自分の子どものことになると、日頃の冷静さを忘れ、ときに病院側を非難する場合もあります。

看護師はそうした親の切ない気持ちを理解し、通じ合う意識をもって、病院との仲立ち役を果たします。

根底には子どもへの愛情をもちながら、時に教師のように厳しく接することも求められます。

子どもの成長を見据えた長期的な目線で、治療に参加していく姿勢が大切です。

小児科看護師の関連資格

小児看護専門看護師

日本看護協会が認定する、小児看護のエキスパートとして認められる資格です。

子どもたちが健やかに成長・発達していけるように療養生活を支援し、他の医療スタッフと連携して水準の高い看護を提供することを目的としています。

小児アレルギーエデュケーター

小児アレルギーエデュケーターは、日本小児臨床アレルギー学会により認定される資格です。

小児アレルギーに悩む患者と家族に対して、適切なケアのためのアドバイスを行います。

食べ物、有害物質、化学薬品・繊維などあらゆるものがアレルギーの原因とされる現代で、通常の生活が送るのも困難な子どもが増加しています。

専門的な知識をもった看護師の需要は、今後さらに高まりそうです。

上記以外にも、医療福祉検定協会による「医療環境管理士」や日本家族計画協会による「思春期保健相談士」「3学会合同呼吸療法認定士」など、小児医療に関わる看護師にとって有用な専門知識をもたらす資格があります。

小児科で働くメリット・デメリット

小児科で働くメリット

小児科で看護師が働くことのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 未来ある子どもたちの健康に貢献できる
  • 看護師としての技術が向上する
  • 洞察力・観察力が磨かれる
  • 転職に有利

小児科で働く看護師は、基本的に子ども好きと考えられます。

どれほど業務が大変であっても、患者が健康を取り戻し、子どもらしい笑顔を見せてくれたときには苦労が報われたと感じられるのではないでしょうか。

社会の未来を担う子どもの健康に貢献できるのは、小児科看護師として何よりの喜びに違いありません。

小児科の医療処置は大きな大人に対するのとは違い、デリケートな作業が多くなります。

いかに痛みを感じさせず、確実に素早く処置するかに集中していれば、気づかないうちに看護師としての技術が向上しています。

まだものが言えない赤ちゃんや、体調をうまく伝えられない幼児の症状を見守るうちに、洞察力や観察力の精度が上がっていきます。

こうした技術力や看護師ケアのスキルは、どの科においても必要とされ、さらなるスキルアップにつながります。

小児科で働くデメリット

看護師としての成長も期待できる小児科ですが、そこで働くデメリットもあります。

  • 治療途中で命を落とす子どももいる
  • 辛い治療を強いる役割を担う
  • 虐待の痕跡を発見することもある

無事に回復する姿が見られれば幸せですが、中には周囲の祈りもむなしく命を落としてしまう子どももいます。

年齢に関わらず人の死は辛いものですが、親の嘆く姿を見れば看護師というプロであってもたまらないものがあります。

実は子ども好きで小児科の看護師を目指したタイプほど、この辛さに耐えかねて辞めてしまうといった傾向があるようです。

またどれほど相手にためであっても、子どもの目から見れば、看護師は痛みや辛さを強いる治療を施す人です。

小さな子どもには理解ができず、処置を担当する看護師を恐れてしまうこともあります。

社会にいるのは、大切にされる子どもだけではありません。

ときには親からの虐待の痕跡を発見したり、栄養状態の悪い子どもに出会ったりして心を痛めることもあります。

子どもたちの幸せを願いながら、その健康をサポートする小児科の看護師ですが、業務のハードさ以上に精神的な重荷を負うことも考えられます。

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