回復期リハビリで働く看護師の業務内容と人間関係の実態は?

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患者の社会復帰をサポートする回復期リハビリ病棟。看護師が働く職場としては、どのような環境なのでしょうか。

回復期リハビリ病棟で働くためのスキルや適性は?

ここでは回復期リハビリ病棟の役割、看護師の行う業務内容からメリットやデメリット、収入の実情などについて解説していきます。

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回復期リハビリテーション病棟とは?ADLについて

回復期リハビリテーション病棟では、脳血管障害や骨折などで手術を受けた患者が、回復期に低下している機能を向上させるためのリハビリを行っています。

急性期治療後、約1~2か月経った患者が主となり、その症状により受けるリハビリのレベルは様々です。

患者ごとにプログラムが作成され、医師や看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、薬剤師、管理栄養士といった医療関係者のほか、ときにはケアワーカー、ソーシャルワーカーなどとも連携しながら、その患者に合わせた最適なリハビリを実施していきます。

回復期リハビリ病棟では、ADL(日常生活動作)ということばを良く耳にします。

ADLには「できるADL」「しているADL」のレベルがあり、最初に目指すのは患者を「できるADL」から「しているADL」に到達させることです。

リハビリの時間だけできている「できるADL」から、日常生活で使われる「しているADL」、さらには将来的に生活の場で必要になると予測される「するADL」までを視野に入れた機能回復訓練を行います。

回復期リハビリ病棟では命にかかわるような医療処置こそ扱いませんが、ひとりの人間としてできるだけ正常な生活ができるようサポートする重要な場であると言えます。

回復期リハビリ病棟の看護師の役割は?

回復期リハビリ病棟の看護師のもっとも大きな役割は、リハビリを受ける患者に対して精神的な支えとなることです。

急性期で手術を受け、ようやく回復してきた患者にとって、リハビリの必要性は理解していてもそれを実行するのは決して楽ではありません。

思うように動かない身体と闘いながら、ときには痛みに耐え、毎日一歩一歩遠い目標に向かってリハビリを続けていきます。

看護師はそうした患者の声に耳を傾け、リハビリを継続する意欲を持ち続けられるように支えます。

その人らしさを大切にし、患者のライフスタイルを理解しなければ、適切なリハビリはできません。

患者ひとりひとりの年齢や職業、家族構成によって、在宅復帰した際に必要となる日常生活動作は異なります。

それを看護師が見極め、さらに日常生活でできる動作を増やせるようにADLケアを行います。

回復期リハビリ病棟の看護師の業務内容

回復期リハビリ病棟で働く看護師の、具体的な業務内容を見ていきましょう。

  • 急性期病院からの受け入れ
  • 生活リズム・精神面を含めた体調の管理
  • カンファレンス
  • 食事や排せつのサポート
  • 更衣や入浴の介助・自助行為の促進
  • 家族への精神的なサポートケア
  • 復帰支援

効果の高いリハビリを行なうために

急性期病棟から回復期リハビリ病棟への移行は、患者にとって新たなステージを迎えることです。

一日も早く日常生活に戻りたいという焦りや、リハビリへの不安など、患者の気持ちを理解し、リハビリにスムーズに入れるようするのが看護師の役目です。

効果の高いリハビリを開始するための第一歩となる入院のオリエンテーションは、看護師にとって大役といえます。

リハビリに集中するためには、患者の生活リズムを整え、精神面を含めた体調管理を万全にする必要があります。

看護師は患者の様子を観察し、身体に無理な負担がかからないように配慮しなければなりません。

とくに患者にとっては、新しい人間関係や訓練指導に対し、ストレスを感じることもあります。

チームで働く看護師の役割

回復期リハビリ病棟では、さまざまな職種の人間がチームを組んでサポートします。

そうしたスタッフと患者との橋渡し役となるのも、看護師の役割です。

回復期リハビリ病棟では、定期的にカンファレンスを開き、チームスタッフが集合して情報交換を行います。

入院して半月後、さらにそのひと月後といったように、時間を追いながら患者の様子を把握し、意見交換を行いながら最終的なゴールを決めていきます。

回復期リハビリ病棟の看護師は「自立に向けたサポート」を行なう

回復期リハビリ病棟の看護師は、単なる介助ではなく自立に向けたサポートを意識しなければなりません。

例えば摂食嚥下障害を持つ患者であれば、嚥下訓練に参加し、経口摂取への誘導を行います。

病室ではなく食堂などで食事をするように促すのも、日常生活復帰への有効策となります。

排せつ障害を持つ患者には、定時にトイレへ誘導するなどして尿意のコントロールを促進します。

朝晩の着替え、入浴時の自助行為など、退院後の生活を予測しながら、できることは自分でするように促していく必要があります。

回復期リハビリ病棟の看護師は、自分たちが日常的にごく当たり前に行っている行為についてその動作を分析し、患者の生活の質を上げるためには何をすれば良いかを考えることが求められます。

さらに家族が突然障害を持つようになった家族の、精神的なケアや介護指導も看護師が行ないます。

再び家族が穏やかな生活に戻れるよう、患者の症状や動作について情報共有をしていきます。

また退院が近い患者に対しては、住宅訪問を実施して住宅事情を確認し、介護指導や福祉情報の助言などを行ないます。

訪問については医師の指示に従い、ケアマネージャーやほかのチームスタッフと同行します。

回復期リハビリ病棟は忙しい?残業と人間関係の実態は?

回復期リハビリ病棟で働く看護師は残業が多い?

回復期リハビリ病棟は緊急治療が必要になる患者がほぼいないため、残業となる割合も少なく、比較的ゆとりをもって業務に当たることができます。

病棟内の入院生活の中心はリハビリであり、患者の多くは日中、リハビリ室で過ごします。

一般病棟のような看護師が行う医療行為はあまりなく、介護的な仕事状態の観察服薬管理が主な業務となります。

患者に対しての処置などは昼間のうちに行うので、記録などの作業にも夕刻などまとまった時間を取ることができます。

そのため回復期リハビリ病棟では、急性期病棟のように走り回って仕事をする看護師はあまり見かけません。

夜勤の有無は病院によって異なりますが、病院によっては夜勤専従者を置く施設もあり、希望すれば夜勤をせずに済む場合もあるようです。

回復期リハビリ病棟の看護師は、リハビリや機能回復訓練のスケジュールと患者の回復状況に合わせ、患者の生活ペースに沿うよう1日の業務をこなします。

回復期リハビリ病棟での人間関係

回復期リハビリ病棟は、チームを組んでリハビリテーションを行うため、さまざまな職種との連携が必要です。

病棟内では看護師だけではなく、介護福祉士や理学療法士、作業療法士などリハビリスタッフとのカンファレンスが多く開かれており、情報の共有を密に行いチーム連携をすることで適切なリハビリに取り組みます。

それぞれの専門分野からの視点で話し合いを行うため、人間関係が悪いようでは業務に支障ができます。

そのため回復期リハビリテーション病棟では、人間関係の良好性が重視されており互いに気を付け合っているようです。

看護師同士も高度な医療行為を必要とせず、比較的時間のゆとりをもって働ける職場という背景もあって、ほかの病棟に比べても穏やかな関係性が保たれやすいといえます。

厳しい人間関係に悩む看護師から見ると、理想的な職場に見えるかもしれません。

回復期リハビリ病棟の看護師に必要なスキルとは?

高いコミュニケーション能力

回復期リハビリ病棟で求められるスキルとしては、第一に高いコミュニケーション能力です。

長期にリハビリを行う患者とその家族、多彩な職種のスタッフなど、看護師には常に円滑な人間関係を作り上げる能力が求められます。

すべての人が同じ方向を目指して取り組まなければ、リハビリの効果を得ることはできません。

鋭い観察眼と状況把握の力

さらに看護師には、鋭い観察眼も期待されます。

回復期リハビリ病棟の患者は、1日でも早く在宅復帰を願い、リハビリを頑張っていきます。

しかしその気持ちのあまり、不安定な状態で病棟内歩行を1人でおこなったり、介助が必要な状態の中、1人でトイレへ行ったりするなどで転倒の危険もあります。

看護師は患者の性格を把握し、入院期間の安全に配慮しなければなりません。

回復期リハビリ病棟では、1日1日各患者の機能が大きく変化するため、現状を常に観察する必要があります。

状況把握の力と判断力は回復期リハビリ病棟の看護師にとって、患者の回復にかかわる重要なスキルといえるでしょう。

回復期リハビリ病棟で得られるスキル

回復期リハビリ病棟で働くことによって、看護師が得られるスキルもあります。

回復期リハビリ病棟では、看護師もリハビリについての知識が必要となります。

リハビリについての研修や勉強会に多数参加するうちに、経験値とともに知識が深まります。

高齢化が進む社会の中で、今後もリハビリの需要は増加するばかりです。

リハビリについてのしっかりとした知識をもった看護師には、活躍の場が広がっていくでしょう。

また、リハビリスタッフや病棟スタッフとチームで行うため、協調性が強化されます。チーム医療は現代の病院体制のキーワードともなることばです。

回復期リハビリ病棟で培われた連携の姿勢は、どの分野であっても必ず役立ちます。

回復期リハビリ病棟に適性がある看護師とは?

チームで働くことに喜びを感じる

回復期リハビリ病棟では、看護師や介護福祉士の病棟スタッフと、理学療法士や作業療法士・言語聴覚士のリハビリスタッフとのチーム医療で業務をしていきます。

チームで仕事をするため、協力姿勢は必須です。リハビリを実施する際に、コミュニケーションが苦手な人ではチームで仕事を行うことが困難です。

お互いの職種への専門性を尊重し連携しながら業務が行える、人との関わりが得意な人が向く職場です。

患者の回復への積極性

回復期リハビリ病棟では、リハビリ室と病棟が一緒になって患者さんの訓練に働きかけています。病棟スタッフには、治療だけではなく病棟リハビリを任されています。

病棟リハビリには、多くの種類があり、日常生活動作を行うときだけではなく、食事やベッド上でリハビリテーションを行うことも必要になります。

自立して生活していくという目標に向かって、病棟内で行えるリハビリを考えていける積極性をもった看護師でなければ回復に貢献できません。

介護業務を嫌わない

一般病棟と比べると治療行為は少なく、看護師も排泄援助や清拭などの介護行為を行う場面が多くなります。

車いすへの移乗や歩行介助など、数多くの介護技術を行うため、介護に抵抗を感じる看護師は働くことができません。

回復期リハビリ病棟では、介護を含めて看護師の業務であることを理解できるタイプでないと務まりません。

回復期リハビリ病棟関連の資格

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師

脳卒中リハビリテーション看護認定資格は、2008年に18番目の認定分野となった資格です。

脳卒中は日本人の死因の第4位です。医学の進歩により、第1位から後退はしましたが、脳卒中による障害をもったまま生活している人は増加傾向にあります。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、この病気についての高い知識をもち、熟練した技術で患者のQOLの向上に貢献します。

2018年7月現在、719名の認定看護師が全国の医療機関で活躍しています。

摂食・嚥下障害看護認定看護師

摂食嚥下障害のある患者に対して、熟練した看護技術を用い、水準の高い看護を実践がするのが摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割です。

また看護実践を通して他の看護師に対して、患者の扱い方を指導します。2017年8月時点で、733名の認定看護師が活躍しています。

回復期リハビリテーション看護師認定コース

回復期リハビリテーション看護師認定コースは、回復期リハビリテーション病棟協会が行っている資格です。

取得するためには、看護の実務経験5年以上だけではなく回復期リハビリ病棟の経験が1年以上必要となります。

民間の資格ではありますが、高難度の技術や知識が学べることから、とても人気があります。

心臓リハビリテーション指導士

心臓リハビリ指導士資格は、JACR日本心臓リハビリテーション学会が認定する資格です。

包括的心臓リハビリを通じ、循環器疾患の治療や再発予防、患者のQOL向上に貢献します。

心臓リハビリの技術や考え方は、動脈硬化が原因となる疾患の発症の予防、治療、再発予防までを広くカバーします。

身近な例ではメタボリック症候群に対する特定保険指導や、糖尿病・高血圧・脂質異常症などが予測される人に対する生活指導や運動指導にも役立つ資格です。

回復期リハビリ病棟の看護師の収入

回復期リハビリ病棟の給与実態は?

回復期リハビリ病棟は、一般病棟に比べると医療行為が少ないため、給料が少ないと思われていますが、基本給については変わりありません。

ただし回復期リハビリテーション病棟では、緊急性の高い患者がいないため、残業がほとんど発生しません。そのため基本給に加算される手当は夜勤手当だけとなります。

回復期リハビリ病棟の看護師の月額給与は、施設の規模にもよりますが、平均で30万円前後が相場です。

一般的な看護師の平均月額給与は33万円程度なので、やや低めといったところです。

賞与に関しては基本給がベースとなるため、ほかの看護師との差はないようです。

回復期リハビリ病棟の看護師の昇給

急性期や慢性期とは違い、持続点滴や24時間管理の必要な患者さんはほとんどいないため、通常の患者7名に対し看護師1名の7:1ではなく、15:113:1で看護を行っています。

そのため医療法人などの大手では、人件費が少ない分、1人の基本給が一般病棟より高くなっている場合もあります。

また、総合病院より回復期リハビリテーション病院の指定を受けている施設のほうが、給与が高い傾向がみられます。

回復期リハビリ病棟の看護師の昇給システムは、ほかの診療科とあまり変わりありません。年次による昇給はありますが、大幅なアップは稀です。

回復期リハビリ病棟の看護師として働きながら高額の給与を希望するのであれば、認定看護師などの資格を取得し、エキスパートとしての存在感を大きくしていくのが有効策といえるでしょう。

回復期リハビリ病棟の看護師として働くメリット・デメリット

回復期リハビリ病棟の看護師のメリット

看護師が回復期リハビリ病棟で働くメリットには、以下のようなものがあります。

  • 勤務状況がゆったりとしている
  • 命に関わる場面に遭遇することが少ない
  • 職種との関わりがもてるため
  • 患者との密な関係が構築できる

急性期病棟などそのほかの病棟に比べ、勤務状況がゆったりしており、残業もほとんどありません。

休日出勤を強いられることもなく、家庭やプライベートの両立がしやすく、ライフワークバランスの取りやすい環境にあります。

急性期医療のように急変したり重症化したりする患者への対応がないため、精神的なプレッシャーはかなり低めです。

死の場面に立ち会うのが辛いという看護師でも、安心して働くことができます。

回復期リハビリ病棟の看護師は病棟内で治療を行うだけではなく、リハビリ室や検査室に行くことが多いため、様々な場所をみることができます。

他職種とのカンファレンスもひんぱんに行われ、知識の幅が広がります。

理学療法士や作業療法士・言語聴覚士のリハビリ職種や、放射線技師や臨床工学技士、栄養士やソーシャルワーカー、ケアマネージャーといった多くの職種との関わりを持ち、日々人との出会いがあります。

回復期リハビリ病棟の看護師のデメリット

一方で、回復期リハビリ病棟で働くデメリットもあります。

  • 看護ケアの技術の向上の機会が少ない
  • 介護業務の割合が大きい

一般病棟に比べると医療行為に関わる仕事内容が少ないため、看護技術が向上する機会が得られにくいといえます。

一般的な病棟で行われる点滴やカテーテル管理などの医療処置はあまりありません。

最新医療の知識向上や看護師としてのスキルアップを望んでいるタイプには、物足りなく感じるかもしれません。

比較的ゆったりと仕事のできる点はメリットですが、回復期病棟から急性期病棟など忙しい職場へ転職するときには、やや不利といえるでしょう。

回復期リハビリ病棟という性格上、介護的な業務の割合が多く、看護師によっては向き不向きが明確に出る職場です。

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夏のボーナス後の退職希望者を獲得する動きも始まります。また、復職を考えている潜在看護師の方が求人を探し始める時期なので、ママさん看護師向けの求人も多くなります。

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