ICUで働く看護師の仕事って?業務の特徴や看護師の役割、適性まで詳しく解説

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ICUは数ある部署の中でも、非常に特殊といわれています。それはさまざまな診療科をまたぎ、生命の危険性の高い患者を24時間体制で治療するという役割にあります。

当然、そこで働く看護師には、高い判断能力と幅広い知識が必要とされます。

常に緊張を強いられる現場で、看護師としての責任も決して軽いものではありません。

ここではICUの基本的な知識と看護師の役割、どのような性格や資質が求められているのかについて解説していきます。

ICUの役割とは?

ICUは日本では集中治療室と訳されています。手術後に入るというイメージがありますが、ICUの役割はそれだけではありません。最初にICUの基本的な知識をみていきましょう。

外科も内科も循環器も

ICUはIntensive Care Unit(集中治療部)の略で、日本の病院では集中治療室と呼ぶこともあります。

日本集中治療医学会ではICUについて、 “集中治療のために濃密な診療体制とモニタリング用機器、ならびに生命維持装置などの高度の診療機器を整備した診療単位”と定義されています。

厚生労働省によると、ICU(特定集中治療室管理)を行うのにふさわしいとされる施設構造と、人員配置の基準が満たされている施設は670程度となっています。

ICUの病床数は、1施設あたり平均8.1床で、6~7床の医療機関数がもっとも多くなっています。

また施設基準の届出を行っていない病院についても、ハイケアユニットと呼ばれる重症患者を集中的に治療する部門を設置しているところが見られます。

ICUのもっとも特徴的な部分は、内科、外科系を問わず、呼吸、循環、代謝、その他の重篤で急性的な症状の患者を、集中的に治療することにあります。

つまり命の危険性の高い患者は、診療科の枠を超えて「すべて」診るということです。

最近ではCCU(冠疾患集中治療室)・HCU(高度治療室)・SCU(脳卒中集中治療室)・NICU(新生児集中治療室)といった、専門性に特化した部署も多く見られますが、その基点となっているICUは疾患を区別しない最前線の治療部署です。

ICUとHCU ・CCUとの違い

先に挙げた関連する部署のうち、HCU ・CCUとの違いを見ておきましょう。

  • HCU
  • HCUはHigh Care Unitの略で、「高度治療室」や「準集中治療管理室」と訳されます。

    位置づけとしてはICUと一般病室の中間とされ、ICUほどの重症度ではない患者であっても、一般病棟で看護が難しい患者を収容します。

    ICUとHCUのわかりやすい違いは、診療報酬での扱いです。

    ICUが診療報酬の加算日数は14日までで、患者2人に対して看護師1人の配置基準なのに対し、HCUでは加算日数が21日まで、患者4人に対して看護師1人の配置基準となっています。

    疾患に限定がなく、ICUと同じく監視体制が敷かれており、一般病棟の看護師配置基準(7対1・10対1)で看護するのが難しい状態の患者を対象とします。

    HCUの収容基準は施設によって異なりますが、「緊急性はないが重症化するリスクがある」場合にHCUが扱うと考えれば良いでしょう。

  • CCU
  • CCUは、Cardiac Care Unit(冠疾患治療室)の略で特に心臓疾患の患者を収容します。

ICUで扱う疾患の例

ICUではすべての診療科の病気を扱いますが、特に多い疾患には次のようなものがあります。

  • 心臓外科:弁疾患、冠動脈疾患、大動脈疾患(解離性大動脈瘤 (解離性大動脈瘤、 胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤 、腹部大動脈瘤)
  • 消化器外科:食道癌、肺癌、膵癌、肝癌
  • 脳外科:脳腫瘍、脳動脈瘤
  • 整形外科:頚椎疾患
  • 泌尿器外科:腎移植、膀胱腫瘍根治術 、膀胱腫瘍根治術
  • 薬物、ガスなど各種の重症中毒
  • 回復可能性な意識障害患者、あるいは神経系疾患
  • 重篤外傷、重症熱傷
  • 重度代謝異常
  • ショック
  • 心肺蘇生後
  • その他:肺炎、敗血症など

ICUではこうしたさまざまな病気によって重篤に陥った患者や、大手術後に予断を許さない患者を一か所に集め、24時間体制で医師が常駐します。

ICU看護師は患者に適切な処置がされるよう監視

ICUにも届出基準により、4つほどの区分があります。

診療報酬制度では特定集中治療室管理料1~4により、施設基準や人員配置が定められています。

先にもありましたが、ICUでは6~8床のベッドがあり、周囲には人工呼吸器や補助心臓、持続血液浄化などの人工臓器といった高度な医療機器が配され、患者は常時血圧や心電図により生体モニターがなされます。

わずかな変化に対しても見落としなく、的確な処置がされるよう、看護師が監視を行っています。

ICUでの看護師・医師等の役割

ICUでは専任の医師や看護師のほか、専門職がチームとして働いています。

  • 医師
  • ICUの統括責任者として、急変時の治療・処置のほか、治療計画を立案・実施していきます。

    救急対応の実務経験、重症患者管理に関する幅広い知識と高い技能が求められ、勤務時間内は、常時病院内に従事している必要があります。

    またICUでは患者の主治医と緊密なコンタクトを取り、複数の診療科と他職種との綿密な連携が重要です。ICUの医師にはリーダーシップとコミュニケーション能力が必須です。

  • 看護師
  • 看護師は医師や臨床工学士、その他の職種とのつなぎ役として働きます。

    日常の容態観察、医師の解除、患者の身体ケア、さらに精神の安定・苦痛の緩和に勤めます。

    ICUでは切れ目のない看護観察と、質の高い看護ケアのために常時、患者2名に対して1名以上、必要時には患者3名に対して2名以上の看護師が従事していることが望ましいとされています。

  • 臨床工学技士
  • ICUには数多くの先進的な医療機器が導入されています。特に生命維持装置の適切な使用と操作は、患者の命に関わる重要な位置づけです。

    臨床工学技士は機器の操作以外にも、保守・点検・トラブル処理を行い、患者の安全を確保します。

    ICUに専従、また業務に適切に関与できる臨床工学技士が1名以上従事していることが望ましいとされています。

  • 薬剤師
  • ICUでの薬剤の管理・調整などを行うために、薬剤師の必要性についての声が高まっています。DDI(薬物間相互作用)の発生を防止し、患者の安全を確保します。

    調剤とともに薬剤の服薬指示など、患者の状態を見ながら投薬について提案していきます。

ICUの看護師の役割って?

ICUで看護師はどのように動いているのでしょうか。ICU内における看護師の具体的な役割を見ていきましょう。

観察と機器類のモニタリング

ICU内部には一般病室には見られない、たくさんの医療機器があります。

特に基本的な状態管理は、患者の命に関わる一瞬も気の抜けない業務です。

いつ容態が変化するか予測できない患者に対して、呼吸や脈拍、心電図、また輸液ポンプの状態などをモニターしながら観察を継続しなければなりません。

看護師はこれらの機器類のデータから、異常や変化を瞬時に見出す必要があります。

またデータには表れない患者の表情や顔色などを、つぶさに観察し、看護師ならではの体感によってわずかな変化にも対応していく必要があります。

機械的な情報と、そのほかのさまざまな情報を総合的に判断し、急変時の早期発見を行い、速やかに医師に報告を行います。

医師の補助・介助

当然ですが、看護師の大きな仕事として、医師が診察や治療を行う際の補助・介助があります。

重篤な患者しかいないICUの中では、できるだけ患者に負担をかけずに医師が治療をスムーズに行えるよう、看護師の適切な介助が求められます。

医師がその日に行う診察や治療の内容を把握し、すぐに取り掛かれるように準備をするのも看護師の役目です。

医師は診察をしながらも、モニターの結果や患者の容態の変化などを看護師に質問します。

医療機器のデータに精通していることや、わかりやすく説明できることは、ICU看護師としての基本です。

短時間のうちに医師としっかりと意志の疎通ができるよう、ことばの選び方にも注意が必要です。医師と緊密に連携しながら、患者の改善に貢献するのがICU看護師の役割です。

患者の生活環境の管理

患者の生活環境は健康状態や回復力にも大きく関わっています。

例え意識のない患者だとしても、快適な状態を保つことで、早期離床につながることもあります。

ADLが低く、寝たきりの患者の場合には、一般の病棟患者に対するよりもさらにひんぱんに清拭や手浴、足浴を行うことも多いようです。

血行を良くし、身体への刺激によって、意識の覚醒を促します。人間はどのような状態になっても、男性ならば髭が伸び、爪も伸び続けます。

直接的には病理の回復に関連しないかもしれませんが、人間としてのケアをきちんと行うことは、考える以上の効果をもたらす可能性があります。

また清潔保持はもちろんですが、たくさんの医療機器を利用している場合には、コードやカテーテル、チューブなどの管の適切な配置も重要です。患者に痛みを与えず、また着脱防止を工夫するなど、患者の生活環境に配慮する必要があります。

ICUは感染リスクを抑えるため、一般病室よりも清浄度の高い空気環境が要求されます。密閉度が高く、24時間体制が敷かれるため、1日の時間の感覚が失われがちです。

サーカディアンリズムと呼ばれる昼夜の区別を患者に与えることも、看護師の大切な役割のひとつです。

モーニングケアや決められた時間の清拭などを通じて、患者が1日のリズムを感じられるようにしていきます。

患者を安定した状態に導くためには、こうした地道な看護ケアこそがとても大切です。

他職種との連携

ICUは医師を中心とした、専門職による高度な医療チームを形成しています。

急変することも珍しくない症状の重い患者に対し、適切な処置を行っていくためには他職種が連携し、それぞれの専門的知識を提供しあってより良い方向性を探る必要があります。

情報の共有や状況分析がうまくいかないと、病態の悪化を招きかねません。異常時に素早く対処するためには、誰もが最良の手段を考える必要があります。

定期的なカンファレンス以外でも、こまめに情報を交換する体制ができていれば、状況判断がより正確になります。

看護師は医師と臨床工学技士や薬剤師、栄養士などの仲立ちとなり、職種の違いを超えたコミュニケーションに務めていかなければなりません。

また各専門職を通じて、ICUで必要とされる知識を習得していく姿勢が常に求められます。

医療機器の操作と管理

ICUには、心電図モニター、呼吸数モニター、体温モニター、観血的動脈圧モニター、中心静脈圧モニターといった生体情報監視装置のほか、人口呼吸器や除細動器、血液ガス・電解質分析装置、ポータブルレントゲン撮影装置など、多種多様な医療機器が設置されています。

これらの医療機器についての知識は、ICUナースにとって必須といえるでしょう。

特に使用頻度が高いものは、シリンジポンプや輸液ポンプ、人工呼吸器などがあります。

こうした機器類については、基本的に臨床工学技士が操作、管理を行いますが、看護師と違って臨床工学技士は24時間待機しているとは限りません。

看護師も基本的な各機器の操作や管理法を、必ず習得しておく必要があります。

これらの医療機器は、万が一操作を誤ると患者の生命に直結します。十分な知識とともに、緊張感をもって確実に操作しなければなりません。

何がどう働くのか、そのしくみや役割といった根本的な部分を理解しておかなければ、自分が操作する側となったときに誤った判断をしてしまう可能性もあります。

加えて救急蘇生に必要とされる人工呼吸用バッグ、気管挿管用具、酸素吸入器具などの器具類や、気管切開、胸腔穿刺、腹腔穿刺などへの知識も深めておくことが求められます。

患者・家族の精神的ケア

ICUに入っているというだけで、一般人でもその病状の重さはわかります。

まして患者本人やその家族の精神的な不安は、計り知れないものがあります。

病状や治療方針について家族に説明を行うのは医師ですが、患者の様子を伝えたり、家族を励ましたりする役割は看護師に任されます。

ICUは一般病室と違い、家族でも簡単には面会ができません。様子がわからずにいれば、悪い方向にばかり考えてしまい、家族が心の安定を失ってしまうこともあります。

看護師は患者とその家族によりそい、看護のプロとしてのことばがけを行います。

患者のもっとも近くで見守り続ける看護師だからこそ、可能となる役割といえるでしょう。

ICU看護師が受けるストレス・デメリット

ICUは命の最前線ともいえる現場です。非常に貢献度が高い職場ですが、それだけに看護師の受けるストレスも強いことは想像できます。ICUの看護師のストレスとその原因について見ていきましょう。

重症度・緊急度の高い患者を扱う

ICUは病院の中でも、もっとも生命の危険に近い現場です。

ICUに収容されているのは、重症度・緊急度の高い患者ばかりで、回復が見られればほかの病棟へと移されていきます。

中で働く看護師には、わずかなミスも許されません。二重、三重のチェックを自分に課し、慎重に行動することが求められます。

自分自身の緊張感がプレッシャーとなり、ストレスを生み出します。

ICUで働く以上は避けられない問題ではありますが、上手にリフレッシュできないタイプには相当辛い職場です。

もともとの性格的な向き不向きもありますが、経験値によってこうしたストレスを克服していく看護師も少なくありません。

学びが追い付かない

一般の診療科でも看護師は学び続けることが求められますが、診療科の垣根を超えて患者の対応にあたるICUはそれ以上です。

ICUの環境は非常に特殊で、オープンスペースにベッドが並び、数多くの機器類やモニターが所せましと配置されています。

ICUに配属された看護師は、まずこの職場環境について学ぶ必要があります。

急変などの状態で、自分がどのように動けば良いのかを学んでいかないと、足手まといになるだけです。

さらに難関となるのが、病態の学習です。

あらゆる疾患の患者を診る可能性があるICUでは、いくら勉強しても終わりはありません。

各診療科のように、ある分野についての狭く深い勉強ではとても追いつけず、次から次へと新しい分野の知識を吸収しなければなりません。

原疾患のだけではなく、患者の既往歴についても把握しなければならないため、とにかく覚えることが増え続けます。

もちろん、医師が行っていることの意味を理解するためには、治療方法も把握しなければなりません。

いつどのような患者を受け持つのか事前にわからないことも多く、収容の直前になって猛勉強するという経験をした看護師もいるようです。

医療機器の操作が多い

ICUに入れば、機械が苦手などといっている暇はありません。一般病棟以上に使用する機器類は多く、またその操作にもより慎重に行う必要があります。

臨床工学技士がいると聞いて入ってみたら、実際には常駐する時間が少なく、看護師に任されることが多かったというケースもあります。

またモニターの監視やデータの管理は、看護師もしなければなりません。

最初は会話についていけず、ひとりだけ何を言っているのかわからない状態に陥ることもあります。焦りとプレッシャーで大きなストレスを抱える看護師もいるようです。

現場の空気が厳しい

看護師には強い性格の人が多いといわれますが、ICUではさらにその傾向が強くなるようです。

もっとも命の瀬戸際にある患者を扱う部署で、甘えやなれ合いはあり得ません。

一般病棟では気にされないようなミスであっても、重大事につながる可能性もあります。

そうした意味で、先輩看護師の厳しさが際立ち、また現場の空気も張り詰めています。

絶えず機器類の音が聞こえているという一種独特の環境もあり、緊張感は一層高まります。

また看護体制が手厚いといっても、いつ何が起きてもおかしくない現場では業務内容も濃く、悠長な行動をしている暇はありません。

端的なことばや、多少ぶっきらぼうな言い方をする看護師もいるでしょう。

ICUがどのような場所なのかを考えれば、それも致し方ないのかもしれませんが、慣れない看護師にとってはショックが大きく、ストレスとなる可能性もあります。

医師・その他のスタッフとの関わり

一般的な病棟では、医師と看護師が固定されている分、関係性が築きやすいといえます。

ICUには担当医師のほか、患者の主治医であるさまざまな科の医師も出入りします。

また、ICUはチームで動くため、他職種との関わりも深くなります。

そうした働き方に慣れていないと、コミュニケーションの取り方がわからずに悩んでしまうこともあるようです。

業務上の人間関係の多様さに、戸惑う看護師は少なくありません。

患者とその家族との関わり

スタッフ同士の関わりに増して、ストレスの元になりやすいのが、患者やその家族との関係です。

厳しい状況に置かれている患者やその家族は、少しのことでも感情的になりがちです。

看護師として患者やその家族と、どのように関わって良いか分からないという悩みをもつ看護師の声も聞かれます。

ICUには、症状が重篤で急変しやすい状態にある患者が収容されています。

回復の兆しがある場合ならばまだ対応できても、そうでない患者については周辺の人間への対応に苦慮することは十分に考えられます。

経験を重ねてくれば、上手な伝え方や相手の心情を思いやる余裕も身に付きますが、新人や転籍をしたばかりの頃は、どう接してよいのか悩みます。

看護師は医師から患者の今後の経過について、疾患の状態や治療の効果について知らされていることが多く、家族からの質問にどう答えれば良いのは、工夫しなければなりません。

もちろん医師の指示に従った回答をすれば良いのですが、ときとして納得しない家族の相手をひとりでこなさなければならないこともあります。

自分の中にも看護師と一人の人間としての葛藤が生じ、強いストレスとなることも多いようです。

ICUで働いた経験をもつ看護師の体験談

精神的な負担が大きい

精神的な負担が大きく、毎日悩んでいました。ミスは許されませんし、常に1分1秒を争う場面ばかりが続いていたため、みんなピリピリしていました。

特に配属されたばかりのときには、医師や先輩の動きについていけず、「何もするな!」と怒鳴られることもありました。

何もできない看護師として扱われるのは、本当に辛く、居場所がないと感じるときもありました。とにかく勉強をし、現場のすべてを吸収するつもりで乗り切りました。

後から先輩に聞いたところでは、多かれ少なかれ始めはみんな似たような経験をするそうです。

経験を過信していた

慢性期病棟での経験が長かったので、なんとかなると思って入職しました。しかし現実は、想像以上に厳しく、ついていくのがやっとでした。

特に苦労したのは、これまで未経験の機器類の操作です。研修はあったものの、ボタンひとつが命にかかわると思うと、プレッシャーは相当なものでした。

帰宅後も頭から人工呼吸器のアラーム音が離れませんでした。

ICU看護師のやりがい

厳しい状況に置かれることが多いICUの看護師ですが、そのやりがいとはどのようなものなのでしょうか。

患者の回復に対する喜び

ICUの患者は、生命が続くか否かの非常に厳しい状態にあります。急性期医療の中でも、まさに最先端です。

もちろん力及ばず状態が悪化してしまい死に至る場合もありますが、多くは改善に向かい、一般病棟へと戻っていきます。

最初は生命を維持するための装置が数多くつながれ、一刻の予断も許さなかった状態から、わずかずつ好転し、やがて劇的な回復を見るとき、生命の力強さに感動を覚える看護師は多いようです。

使用している機器が少しずつ外され、意識が戻り、会話ができまでになったとき、看護師としての喜びがあふれてきます。

患者の回復がまさに「目に見える」だけに、満足度が高まる部署ともいえるでしょう。

チーム医療での達成感

ICUの中で急変が起きると、すべてのスタッフが現場に駆け付け、全員ができることを行います。

緊急時には個人が自分のことを忘れ、プロに徹します。人の命を救うのは、チーム力です。

それが十分に機能し、危機を脱したとき、「みんなで乗り越えた」という共通の充実感がに満たされます。

現代の医療現場ではチーム医療が基本となっていますが、その中でもICUで経験するチームの力は、強烈なインパクトを与えるはずです。

他人同士であるはずのスタッフの、強い思いがひとつになる瞬間もまた、ICUに勤める醍醐味といえるのかもしれません。

スキルアップを実感する

ICUの看護師の避けられないデメリットは、「学習の継続」ですが、逆に最大のメリットにもなり得ます。

ICUを経験した看護師の誰もが口にするのは、自分自身の成長です。

日々の医療現場で学ぶことは無限にあります。しかも、教科書や参考書だけでは得られない、実践的な知識ばかりです。勉強した分だけ、知識となり、経験となります。

病理、薬学、医療機器、看護ケア、どれひとつとっても、看護師のスキルを大きく向上させてくれるものばかりです。

人間の生命維持という非常に根源的な部分についても、ほかではできない体験を幾度もすることになります。

救急医療についても、いつの間にか学んでいくことになるでしょう。

ICUに入れば、どんなに勉強嫌いでも学ぶことから逃げられません。

実際にICUを経験した看護師が、別の職場に移ったとき、知らず知らず身についていた自身の知識に驚いたという話もあります。辛いプレッシャーに耐え、勝ち得た知識は、簡単に失われることはありません。

ICUでの経験は、何にも勝る看護師としての武器に変わります。

ICUは新人看護師でも入れるの?

ICUの看護師については、現場によって扱いが違うようです。

新卒の看護師を受け入れている病院もあれば、救急や急性期である程度経験を積んだ看護師を配属する病院もあります。

ICUと新人看護師については、現在も2通りの意見があります。

推進派の意見としては、ICUは多忙ではあるが一般病棟での7対1や10対1に比べて、受け持つ患者と向き合う機会が得られ、先輩からも比較的サポートを受けやすいとされています。

また新人看護師を受け入れることで、ICU自体が成長できることも理由に挙げています。

新人看護師への指導が、中堅看護師の再度の学びの機会となり、また気づきとなるという意見です。

そのほか、新人看護師によるインシデント報告がICUの改善に役立つという、かなり積極的な考え方も見られます。

一方で受け入れに慎重な意見としては、ICUの過酷さに新人看護師が耐え切れないのではないかという主張があります。

リアリティショックの度合いが大きく、周囲はそれをフォローしきれないと述べられています。

死に遭遇する頻度が高く、また激烈な症状を呈する患者も多数収容されるICUは、あまりに刺激が強すぎるのではないかという考え方です。

さらに一般科とは違い、対応する症状が患者によって異なるため、OJTが偶発的なものとなりがちであるという指摘もあります。

計画的な教育ができず、また現場では患者の命が最優先されるため、指導のタイミングが失われる可能性も高いとされています。

新人の看護師がICUで働いている例は、現在もたくさんあります。

ICUで働きたいという意思がある場合、どの時点で受け入れてもらうのかは、入職した病院次第です。

ICUの看護師を目指す場合には、病院の方針について、事前のリサーチが必要といえるでしょう。

ICU看護師に向く性格・資質

看護師にもいろいろなタイプの人がいますが、特にICUに向く性格などはあるのでしょうか。ICUで働くために必要なあり方について、考えていきます。

必要に応じて学ぶことが苦にならない

これまで見てきたように、ICUの看護師はとにかく覚えていくことが多く、一般的な看護師以上の向学心が求められるといえます。

病気に関する知識も、そこから派生してくる病態も含め、多角的に学ぶ姿勢が必要です。

また日々進歩している医療機器についても、抵抗感がなく、これまでの機器類との違いなどに興味をもちながら操作を学んでいくような性格であれば向いています。

セミナーや勉強会へ参加の機会があれば、積極的に出向き、たくさんの人から刺激と知識を得ていくなど、どん欲な向学心の持ち主であれば、ICUの看護師として伸びていけるでしょう。

患者や家族への向き合い方など、自分に不足している部分を深く見つめ、それに対して心理学や倫理学を学ぶといった補い方が工夫できれば、新人であっても頼もしい看護師となることができます。

協調性の重要さを理解している

現在の看護ではどのような現場であっても、チームとしての協調性が必要とされます。ICUの現場では、さらに強いチーム力が求められることは間違いありません。

どのように優れた専門職が集結しても、バラバラに動いていては効果が半減します。

患者の命の危険と真っ向から立ち向かうために、それぞれが認め合い、補い合ってこそ良い結果が得られます。

看護師は性格がしっかりしている傾向があるといわれますが、我が強いのと芯があるのとではかなり違います。相手の意見を良く聞き、またときに積極的に提案しながら、和を図っていくことが大切です。

患者を前にスタッフ間で余計な緊張が走るような言動は、控えなければなりません。

個人の感情ではなく、チームに貢献するために動くことができる性格であれば、ICUでも十分な働きができます。

精神的に不安定になりにくい

ICUは社会の中の日常とはまったく次元の違う出来事と、日々向き合わなければなりません。ときにその理不尽さに、冷静さを失うことも考えられます。

しかしそれを乗り越えていかなければ、ICUの看護師は務まりません。

個人的な感情はどうあれ、目の前のやるべきことに集中できるタイプであることは、ICUにおける患者の安全を守るためにはとても大切です。

少しのことでも気持ちが揺れ動き、周囲が目に入らなくなるような感情の持ち主は、例えICUに憧れていてもおすすめできません。

ICUは患者の命が優先される場所であり、スタッフの感情などは関係ありません。

極端にいえば、緊急の場で使い物にならなくなるような看護師は、邪魔でしかないのです。

厳しいようですが、ICUは体力とともに精神力についての向き不向きが明確に出る場所です。

看護師であれば誰もができるという職場でないことだけは、よく理解しておくことが必要です。

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