看護師の学士(看護学)を取得したい!通信教育や放送大学の一覧も紹介

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看護師として働きながら、「さらに学びたい」と考えている方も少なくありません。

そうした看護師の中には、学士(看護学)や修士(看護学)といった学位の取得を検討している方がかなり多いようです。

本来、学士(看護学)は大学を卒業した方でないと取得できない学位ですが、高卒や専門学校・短大卒でも取得する方法があります。

今回は、看護師が学位を取得するメリットを紹介するほか、取得するにはどういった方法があるのかや、どれぐらいの費用がかかるかなど、学位取得を検討している看護師必見の情報を話していきたいと思います。

そもそも学位とは?

看護師の学位取得に関する話をする前に、そもそも学位とはどういったものであるかを説明します。

学位とは、大学など高等教育機関や国家の学術評価機関等などの教育課程を修了した者や、それと同等の知識・資格をもっている者に与えられる栄誉称号のことです。

学位には、博士・修士・学士といった称号があり、それぞれ取得するための条件が異なります。

学士

学位の中でも一般的なのが「学士」という学位です。この学士は大学に入学し、定められた単位や課程を経て卒業すると与えらます。

中学校や高校などでは卒業式のときに、中学の教育課程、高校の教育課程を終了した証明として卒業証書が授与されますが、大学校の場合は「○○学部○○学科の課程を修めたことを証明し学士(○○学)の学位を授与する」と書かれた学位記が授与されます。

つまり、大学で看護学部の課程を修めていれば、大学卒業時に学士(看護学)の学位を必然的に授かるということです。

ちなみに以前は、看護学の学位を取得した場合、学位記には「看護学士」と表記されていましたが、1991年の学校教育法の学位規則の改定後は「学士(看護学)」という表記に変わりました。

修士

「修士」は大学院で修士課程を修めることで得られる学位です。

看護師を区分するときに、「学士(看護学)」を取得していれば大卒となり、修士(看護学)を取得しているのなら大学院を卒業した看護師であるこということです。

また論文を提出し、審査に合格して得られる専門的な修士もあるそうです。

博士

学位の中で最上位の称号が「博士」です。博士の学位を取得するには、修士と同じく大学院の博士課程を修める必要があります。

また大学院に論文を提出して、その内容が認められた場合に取得できる博士もあります。

ちなみに課程を修めた取得した博士の学位には「甲」、論文が認められて取得した博士の学には「乙」の文字が通し番号に付くそうです。

現役看護師が進学するメリット

現役の看護師が大学や大学院に進学するメリットは数多くあります。ここでは進学する主なメリットについて考えてみましょう。

スキルアップが図れる

専門分野の知識や技術を学ぶことができますし、問題解決や総合判断などをはじめとするさまざまな能力を育むことができます。

また看護系大学院の修士課程を修了し、修士の学位を取得することで新たな資格、例えば専門看護師資格認定看護管理者資格(看護管理を専攻の場合)を目指すことができます。

キャリアアップが図れる

進学する大学、選択する学科・コースによっては、保健師や助産師など看護師以外の資格、養護教諭などの教員免許の取得が可能となります。

病院においては、将来的に看護師長や看護師部長など管理職、教育担当責任者などになることもできるでしょう。

学士の資格を取得したことで、指導的な立場になった際の支えとなったという声もあるようです。

その他にも学士を取得後、大学院の修士・博士課程に進み、修士や博士の学位を取得することもできます。大学院へ進むことでより専門の看護学を学べますし、大学に残って研究を続け教授を目指すことも可能となります。

その他

最終学歴が大卒になり、待遇面、収入面での優遇が望めますし、専門知識を有する看護師として就職や転職する際に有利に働くでしょう。

大卒や大学院卒だと、勤続年数による給与の伸び率が看護3年課程卒・高卒に比べ高くなっている職場も少なくありません。

また、進学先によりますが海外研修を経験できる大学もあり、海外の医療・看護を実際に体験したり、学んだりすることができます。

大学に進学することで、看護はもちろんですが人間科学や福祉、その他の学科について学び、学位を取得できますし、新たな道を開拓するきっかけにもなります。

また看護の現場に戻った際には、新たに身に付けた専門知識を基に看護を実践できるでしょう。

学士(看護学)の学位を取得するには

看護師の方が看護学の学士の学位を取得する方法はいくつかあります。学士取得で一般的なのが、大学(4年制制)へ進学し卒業する方法です。

ただこれでは、実際に看護師として働いている方は仕事をやめなければならなくなります。

病院の中には、スキルアップ支援の一環として大学や大学院への進学を後押しし、休職扱いにしあり、一部給与を支払ってくれるところもあります。

特に附属病院を併設している大学(特に看護学部のある大学)では、進学支援を行っているところが少なくありません。

ただそのように恵まれている病院はそれほど多くはありませんので、看護師の方が働きながら看護学の学位を取得するのであれば、通信教育を利用するのがおすすめです。

放送大学をはじめとして、看護系の大学の中にも通信課程を設けているところが少なくありませんのでぜひチェックをしてみてください。

看護系短大・3年生専門卒で学位を取得する方法

4年制大学に編入する

看護系短大・3年生専門卒の看護師が学士(看護学)の学位を取得する方法は2つあります。

1つは看護学部のある4年制大学の3年次(場合によっては2年次)に編入するという方法です。

この方法のメリットは、実際に講義を受けて看護学が学べるということです。専門学校や短大で取得した単位があれば、あらためて単位を取る必要はありません。

しかし、中には認定されない単位もあるので、再度単位を取ることになるものもあるかもしれません。

入学時に通知書が来ますの不足している単位や、すでに取っている単位が認定されるかの確認は必ずしておきましょう。

大学への編入であれば、卒業時には必ず学士(看護学)の学位が取得できます。しかし卒業まで最低でも2年間は大学に通うことになります。

そのため経済的余裕がある方にはよいですが、現役で看護師の仕事を続けながらだと、この方法で学位を取得するのはかなり難しいと言えます。

通信制大学で必要な看護学の単位を取得する

もう1つの方法は、通信制大学で必要な看護学の単位を取得し、学士(看護学)の学位を取得するという方法です。

武蔵野大学や京都橘大学といった通信制の大学であれば、きちんと必要な単位を取得すれば、看護学の課程を修めたと認められ卒業時に学士(看護学)が取得できます。

また、短期間で学位を取得したいという場合、取得に必要な単位だけを学び、学位授与機構に申請し、学位授与機構の試験を受けて学位を取得するという方法もあります。

通信制大学は、実際に大学で講義を受けるのではなく、テキストや動画で学習し、レポートを提出して試験を受けることで単位が取得できます。

そのため、自分の生活や仕事の時間に合わせて学習時間に融通をつけらますから、現役看護師でも働きながら学士(看護学)の取得が目指しやすいです。

学費も大学に編入するより安いですし、仕事への影響も少なくて済むので、経済的負担も少ないというのもメリットです。

しかし、通信制大学で学ぶ場合、自分で学習を計画的に進めていく必要があります。

そのため通信制大学は途中で挫折する人が多いです。また卒業までに2年程度必要となるというのもデメリットです。

取得に必要な単位だけを学んで、学位授与機構に申請して学位を取れば、取得に必要となる時間を短縮できます。

しかし、その場合、大学を卒業したわけではないので、学位授与機構の試験に合格しないと学位は取得できません。

放送大学で必要な看護学の単位を取得する

放送大学も通信制大学ではありますが、武蔵野大学や京都橘大学といった通信制大学と違い、大学に入学するための入試がないので、高卒の資格があれば誰でも入学できます。

また47都道府県すべてに、学習センターもしくはサテライトスペースがあります。

その学習センターで、スクーリングを受講したり、単位認定試験を受けたりもできるので、放送大学であれば、全国のどこで働いていても、学位の取得が目指せます。

しかも必要となる費用がとても安くて済むというのも、放送大学で学士(看護学)取得を目指すメリットです。

しかし、放送大学に入学すれば、必ず学士(看護学)が取得できるわけではありません。

放送大学でも自分で学習を計画的に進めていく必要があります。

また放送大学は単位認定試験の日時が科目ごとに決まっているため、必要な単位を取るために仕事との調整が必要になってきます。

そして最大のデメリットが、放送大学で学士(看護学)を取得するには、必ず学位授与機構に学修成果というレポートを提出し、その後、学位授与機構が実施する小論文試験に合格しなければならないということです。

同じ通信制大学でも、放送大学は簡単に入れますが、学位取得は一番難しいかもしれません。

学位取得に必要な費用

学士の学位取得に必要な費用は、進む大学によって大きく違ってきます。4年制の大学に進学するよりも、通信制の大学の方がかなりリーズナブルです。

4年制大学の学費例

国立の筑波大学の場合、入学金が28万2000円で、年間の授業料は53万5800円です。

これに対して私立の日本赤十字看護大学のケースでは、入学金が40万円、年間の授業料が120万です。その他にも実験実習費や維持運営費、保護者会費、学生教育研究災害社会保険料などの支払いも必要です。

日本赤十字看護大学の1年次の費用は入学金を含めて約197万円、2年次157万円、3年次と4年次が各160万円です。

同じ4年生の大学でも、国公立と私立大学、またそれぞれの大学によって学費はかなりの違いがあるようです。

ちなみに文部科学省のデータ(平成28年度)によりますと、私立大学(学部)の授業料は約87万7000円、入学金約25万3000円です。

通信教育制大学の学費例

武蔵野大学通信教育部学費は、4年次編入で23万円、3年次編入で39万円(2年間の費用)ほどのようです。

看護コースの学費を見てみますと、看護学コース(看護専門科目と一般科目)が入学金(30,000円)を含めて19万円、看護学コース(看護学のみ)は、入学金3万円を含めて12万円ほどとなっています。

看護科コース(正科生3年次編入)は入学金が不要で受講料のみの8万円、看2年目以降受講を延長する場合は6万円となります。

放送大学の場合ですが、授業料には放送授業(1科目2単位)、面接授業(1科目1単位)、オンライン授業(1科目1単位と2単位)があり、1単位当たりの授業料は5,500円です。

この他に大卒を目指し4年以上在籍する場合は入学料が24,000円です。

選科履修で1年間在籍の場合は入学金9,000円、科目履修で半年間在籍の場合は入学金7,000円の費用が必要です。

大学卒業資格取得の場合4年間で約70万円、資格取得の場合1年間で5万3000円ほどかかるようです。

ちなみに看護学士を取得するために必要な単位数は31~62単位ですので、これを放送授業料で換算すると17万500~34万1000円の授業料が必要となる計算です。

通信教育で看護学以外の学位が取得できる大学一覧

通信制の大学で看護学の学位を取得するのに、どういった大学があって、どういった特徴があるかを紹介します。

宮崎大学大学院 看護学研究科 2年で履修可で最長4年
武蔵野大学 通信教育部 人間科学科 1年で学位取得が可能
京都橘大学 健康科学部 心理学科(通信教育課程) eラーニングにより通学不要で学士取得が可能
人間総合科学大学 人間科学部 心身健康科学科(通信教育課程) 通信制のほか3年次編入もあり、通学は2年(最長6年)
日本福祉大学 通信教育部 1年で学位取得が可能
放送大学 入学試験なし、47都道府県すべてに学習センターもしくはサテライトスペースがあり

看護学の学位が取得できる大学一覧

看護学の学位が取得できる大学といえば、看護系の大学でしょう。

文部科学省の「2019看護系大学に係る基礎データ」によると、看護系大学は全国に272校あるようです。内訳は国立大学が42校、公立大学52校、私立大学180校です。

ここでは、国立、公立、私立大学別に看護学の学位が取得できる主な大学を紹介しましょう。(日本看護系大学協議会より)

国立

北海道大学、弘前大学、東北大学、秋田大学、山形大学、千葉大学、筑波大学、東京大学、金沢大学、信州大学、富山大学、名古屋大学、新潟大学、大阪大学、京都大学、神戸大学、愛媛大学、岡山大学、高知大学、島根大学、徳島大学、鳥取大学、広島大学、山口大学、九州大学、大分大学、鹿児島大学、熊本大学、佐賀大学、琉球大学、他

公立

札幌市立大学、青森県立保健大学、岩手県立大学、宮城大学、福島県立医科大学、茨城県立医療大学、埼玉県立大学、首都大学東京、横浜市立大学、新潟県立看護大学、石川県立看護大学、福井県立大学、富山県立大学、長野県看護大学、静岡県立大学、名古屋市立大学、神戸市看護大学、奈良県立医科大学、和歌山県立医科大学、島根県立大学、岡山県立大学、山口県立大学、愛媛県立医療技術大学、高知県立大学、香川県立保健医療大学、福岡県立大学、長崎県立大学、大分県立看護科学大学、宮崎県立看護大学、沖縄県立看護大学、他

私立

旭川大学、天使大学、日本医療大学、八戸学院大学、東北福祉大学、秋田看護福祉大学、国際医療福祉大学、獨協医科大学、自治医科大学、東京家政大学、順天堂大学、日本医療科学大学、東都大学、上智大学、日本赤十字看護大学、北里大学、慶應義塾大学、金沢医科大学、中京学院大学、愛知医科大学、名古屋女子大学、聖泉大学、京都看護大学、同志社女子大学、関西看護医療大学、四国大学、聖カタリナ大学、久留米大学、聖マリア学院大学、九州看護福祉大学、他多数

看護系の大学は、1991年には国公私立大学を合わせてたったの11校だけでしたが、その後年々増加し2019年には272校にもなっています。

ここ数年国立大学と公立大学はほぼ横ばいですが、私立大学はまだ増加傾向にあります。

この記事を監修した人
ココナス編集部
はる
地方の公立大学病院小児科病棟で2年勤務したのち看護師をやめ都内のIT企業に転職。結婚を機にUターンし専業主婦となる。10年のブランクを経て訪問看護師として復職。その後、急性期病院の外来・救急外来勤務を経て、療養型病院の病棟師長として勤務。家族の都合により上京後は回復期リハビリ病棟に勤務。看護師として通算15年以上の臨床経験がある。現在はココナスにて記事の企画、監修をはじめメディア運営を行う。管理人プロフィールはこちら>>

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