[ 記事作成日時 : 2015年9月30日 ]
[ 最終更新日 : 2020年3月10日 ]

新人指導に悩みを持つ看護師必見!すぐ泣く新人への正しい対応とは?

新人看護師の指導の悩み

看護師歴が3年目くらいになると、新人の教育担当に指名されることがあります。

ようやく独り立ちできたばかりなのに、先輩看護師としてうまく指導ができるのか、自分自身が不安でいっぱいになる看護師は少なくありません。

自身の業務をこなしながら、新人を指導するのは思いのほか大変です。

新人指導に当たり、どのような心構えで臨むべきなのかを考えていきましょう。

プリセプター制度と問題点

プリセプター制度とは、看護師の新人教育方法です。

3年目以上の先輩看護師をプリセプター、新人看護師をプリセプティとして、マンツーマンで看護の実践方法を教えて行きます。

最近では多くの病院で新人看護師の指導方法として、プリセプター制度を取り入れています。

プリセプター制度のメリットとデメリットについて見ておきましょう。

プリセプター制度のメリット

プリセプター制度には多くのメリットがあります。

指導する側の立場としては、新人看護師に教えることで自分自身の業務への理解度を再認識できることが挙げられます。

仕事に慣れてきたとはいえ、看護師になってまだ数年しか経っていない場合には、理解が未熟な部分が多いものです。

またうろ覚えや思い込みについても、新人看護師と一緒に改めて学び直せる機会が得られます。

教える側は、教えられる側以上に理解していなければなりません。

「かみ砕いて」教えるためには、自分が十分に理解している必要があります。

プリセプティに対しての指導に責任はありますが、1対1での指導は意思の疎通が取りやすくなります。

大勢の中では聞きづらいことでも、率直に話し合える環境が与えられます。

一方、指導される新人看護師側としては、プリセプティが決められていることで質問や相談がしやすくなります。

大勢の先輩の中で指導体制が明確でないと、誰を頼れば良いのか迷います。

新人として現場の業務を実践する上で、プリセプターがしっかりフォローしてくれるという心強さをもてるメリットがあります。

プリセプター制度のデメリット

プリセプター制度の最大のデメリットは、教える側の負担です。

プリセプターになったからといって、業務時間のすべてを指導に当てられるわけではありません。

自分のやるべき業務に加え、指導という責任が増えるためプリセプターには非常に負担がかかります。

またほかの同僚や先輩看護師から、プリセプティの業務について責任を問われることもしばしばあります。

プリセプティの成長が自分にかかっているというプレッシャーを、日々感じざるを得ない立場となります。

新人看護師にとっては、プリセプターの教え方が自分に合っていないと思えても逆らうことができません。

社会に出たばかりの看護師にとっては、プリセプターとの相性が悪いことが大きなストレスとなる可能性があります。

「自分がそうだったからこそ」理解をする

プリセプターとしての役割をうまく果たしていくためには、プリセプティとの良好な人間関係の構築が最優先されます。

まずは自分のプリセプティ時代を振り返ってみてください。

  • 「~して欲しかったのにしてもらえなかった」
  • 「〇〇と言われて悲しかった」
  • 「~についてもっと教えてほしかった」

新人時代に感じていた、さまざまな思いがあるのではないでしょうか。

「自分がして欲しかったことを相手にしてあげる」

「言われたくなかったことは言わない」

関係を良好にしていきたいのであれば、これらが基本となります。

間違っても「自分がこうされたから後輩にもこうしてやろう」などと、マイナスの感情を押し付けるようなことを考えないようにしてください。

プリセプティがどう成長するのかを通して、自身の成長も促されます。

指導の現場は「報復」の場ではありません。

新人時代に辛かったのであれば、同じ感情を後輩には持たせないように努力するのがプリセプターとして成功する秘訣です。

新人看護師のベースとなる心構えを持つ

単に、プリセプターを任されたから、面倒だけれど業務だから、という気持ちを持っているようでは、新人教育はうまくいきません。

そうした姿勢はどこかで伝わり、信頼関係を築く妨げとなります。

「後輩が成長できるかできないかは自分次第」

多少大げさでも新人看護師の基盤となるくらいの気持ちを持つことで、指導に本気で取り組めるようになります。

重要なのは、常にプリセプティを客観的に見るということです。

過剰に気持ちを入れ込み過ぎると、理解ができていないかどうかを見逃してしまう結果となりかねません。

かと言って、プリセプティに過度なプレッシャーを与えてしまうと、ストレスで学習意欲を損なわせる恐れがあります。

甘すぎても辛すぎても、良い結果とはなりません。プリセプティに対する評価は、淡々と公正に行うようにします。

可視化できる評価軸があれば、積極的に活用していきましょう。

フィードバックするときには、否定と肯定のバランスを取り、最後は良い評価で終わるように工夫していきます。

また、ある程度業務の経験があり能力の高いプリセプティであっても、プリセプターとしてのサポートはおろそかにならないように気を付けます。

必要以上に気を遣うことはありませんが、上から目線の威圧的な態度は関係性を損ねることはあっても、得にはならないと心得てください。

よく泣く新人の対応を任された看護師が取るべき行動

なぜ泣くのかを知ろうとする

「新人の指導担当を毎年行っています。今年担当している新人看護師がすぐに泣くので、どう対応していいか分からず本当に困っています。」

という悩みを良く聞きます。

少子化の時代に育ってきた世代は、子どもの頃から叱られる体験をあまりしていないようです。

プリセプター自身にはその気がなくても、看護という現場では、つい声を荒げてしまう場面が多くなります。

勢いに押されて泣き出す新人看護師に、手を焼く先輩看護師の気持ちは良く理解できます。

よく泣く後輩の対応を任された場合には、本人と一緒に順序建てて考えるという方法が有効です。

最初にするのは「あなたはなぜすぐに泣くの?」という問いかけです。

恐らくは本人にも、はっきりとした答えはありません。

  • 先輩看護師が怖いから
  • パニックになる
  • 怒られている自分がみじめだから
  • 大きな声を出されるとそれだけで涙が出る
  • 性格的に弱気だから

多くは上記のようなことが、すぐに泣きだす原因となっているはずです。

泣くのは感情の反応としてどうしようもありませんが、泣くという行為の裏側にある「恐れ」を軽減していくことで状況を改善できる可能性はあります。

問いかけを行い、本人に「私はなぜすぐに泣くのか」を自覚させるだけでも効果は期待できます。

さらに泣く原因とされることに関しては、「あなたが嫌い、憎いから叱るのではない」「あなた個人を責めているのではない」というのをはっきりと伝えていく必要があります。

業務上どうしてもしなければならない注意を与えているだけ、というのを理解してくれれば泣かずに叱責を受け止められるようになっていきます。

新人看護師は何を不安に感じているのか

「泣く」という行為は不安からも生じます。

次にやるべきことがわかっている人間は、泣くという感情的な行為にとらわれず、行動を起こしていきます。

泣くのは何をどうすれば良いのかわからず、戸惑っているからです。

いつも泣く新人看護師は、それだけ不安に満ちているとも言えます。

根本的な不安の要素を取り除いてあげられれば、「泣く」ことから脱却できるかもしれません。

時間があるときには親身になり、「不安に感じていること」を聞き出していきましょう。

その際には、プリセプター自身が新人時代に悩んだり落ち込んだり怒られたりしたエピソードを、できるだけ多く聞かせてあげるようにしてください。

「泣いてはダメ」では改善しない

心理学的には「泣く」行為は、相手から譲歩を引き出す手段だとも言われます。

本人が自覚していなくても、「泣けばこの場を許してもらえるだろう」という意図があるとも考えられます。

そうした相手に対してはいくら「泣くな」と言っても改善しません

「今は泣いても良いけれど、看護師としては泣いても何もならない」という真実を、徐々に教え込んでいかなければなりません。

「苦しむ患者さんを前にしても、あなたはそうやって泣いているだけ?」

明確には口に出さないとしても、そこを現実的に理解させなければ看護師としてはモノになりません。

どれほど辛い場面に立ち会っても、感情に流されず冷静に処置を行えるのが看護師という職業です。

新人看護師の中にはイメージだけで仕事をとらえてしまっており、現場とのギャップの大きさをうまく対処できていないというケースも多く見られます。

ただ泣くのを禁止したとしても、自分の感情の処理ができなければ看護師としての成長はできません。

感情をコントロールしながら業務を遂行するためにはどうすれば良いかを、本人と一緒に考えていく必要があります。

常にゴールを明らかにする

プリセプティの不安の軽減策として、「今何をしているのか」「何を目指すのか」というところを常に明確にするという方法があります。

新人看護師の不安の原因のひとつは、先が見えないことです。

経験のある看護師であれば当然わかっている業務でも、新人看護師にはすべて未知の世界です。

そこで、その日の業務についての流れを先に示し、疑問がないかを確認します。

ひとつひとつの業務について、プリセプティとしてその日身に付けるべき技術、理解するべき知識をゴールとして設定していきます。

自分が行うべきことがわかっていれば、たとえプリセプターが自分の業務のために席を外したとしても、不安感を抑えられるかもしれません。

自分がいったい何をしているのかがわからないときほど、不安になることはありません。

不安の要素を取り除けば、精神的に安定していけるはずです。

プリセプターとしての心得4つ

プリセプティとプリセプターは同等である

日本社会では特に上司と部下、先輩と後輩の関係が明確です。

確かに立場的には、強弱があるのが現実です。

しかし考えて見れば、先輩と後輩はたまたまどちらかが先に生まれたり、入職したりしただけのことです。

指導する方が人間として偉いというわけではありません。

特にプリセプターはプリセプティよりも、ほんの数年先に看護師になっただけの立場です。

まだまだ分からないことも多く、プリセプティへの指導を通して、自分のスキルを再確認するという機会を得られます。

優れた人間性を持つ人は、指導者としても優秀です。

逆に自分を少しでも上に見てしまうと、相手が言うことを聞かないことに腹を立て、正しく教えることができなくなります。

プリセプターとして最初に肝に銘じておくのは、後輩よりも自分が上なのは年次だけだということです。

プリセプティを緊張させない

自身の新人看護師時代を振り返れば、緊張の連続だったことを思い出すはずです。

慣れない環境と覚えることばかりの中で、どれほど先輩や上司を恐ろしく感じたのでしょう。

本人は必死で業務を覚えようとしても、緊張が高まり続ければ頭に入りません。

心に余裕がなければ、どれほど優秀な後輩でも成果が出せないこともあります。

教えたのに覚えてくれないと嘆く前に、相手の状態を良く観察してみてください。

真面目な性格の人ほど、緊張でいっぱいいっぱいになっている可能性があります。

新人看護師が実力を発揮できるようにするのも、プリセプターの役割です。

不安を和らげるように冗談を言ったり、にこやかな態度で接し、質問しやすい環境をつくったりすることで指導を容易にします。

ダメ出しではなく良い出しを心がける

フィードバックはつい、マイナス面ばかりに注目しがちです。

至らない点を改善するのは大切ですが、減点法に偏りすぎると、良い面を見逃してしまう結果となります。

実は人は悪い点を見つけるのは得意ですが、相手の良い点を見つけ出すのには努力が必要です。

業務上では良い点が「当たり前」の陰に隠れ、見つけづらくなります。

しかしマイナス面ばかり見るのでは、正当な評価ができません。

また、新人看護師自身も自己評価が下がり、仕事に対するモチベーションを失っていきます。

マイナス面とプラス面は一対にするくらいの意識で、バランスを取る工夫をします。

できて当たり前、ではなくそこに至る努力を認めることが重要です。

ほかの人と比べない

人はどうしても自分と他人を比べがちになります。

新人看護師も同期との差を、ずっと気にしているはずです。

その上、先輩看護師から「あの子に比べてあなたは…」などと言われたら、どうしようもなく落ち込んでしまっても不思議はありません。

看護師に限らず、人それぞれの持ち味があり、得意不得意があります。

新人看護師の習熟度の進行具合も一律ではありません。

早く覚えるに越したことはありませんが、遅咲きでも確実な方が看護師としては信頼できます。

相手の在り方をありのままとして認め、「ほかの人と比べることはない」とはっきりと示してあげてください

プリセプターは看護の技術を教えるのはもちろんですが、看護師としての生き方や働き方、人間としての信頼性について理解させるという、重要な役目を果していかなけばなりません。

3月は内定辞退や急な退職で追加募集が増える時期

4月入職予定者の内定辞退や家族の転勤や進学による引っ越し、転職を決めかねていたスタッフの退職の申し出などが多くなります。その為、予定人員が確保できなくなり急遽、追加募集をする医療機関が増える時期です。

また、3月末退職予定者が有給消化のため出勤しなくなり、実働スタッフ数が減るため3月中に入職できる看護師を探す職場も出てきます。「3月からでは、もう4月入職に間に合わない」「いい求人はもう残っていない」と考えるのは早計です。

まだまだ、新しい求人が看護師の転職サイトで非公開求人として紹介されます。転職サイトによって扱う求人情報が異なりますし情報が入る時期も違います。条件がいい求人を探している方は、複数の看護師転職サイトに登録して非公開求人情報が手に入りやすい状態にしておくといいですね。今すぐ登録しておけば、まだ4月入職にも十分間に合います。