自治医科大学附属病院で働く看護師の実態は？評判や年収を調べてみた

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看護師からみた自治医科大学附属病院の特徴・評判は？

ほかの病院とくらべて教育制度は整っている？

転職するにあたり、まず気になるのが「教育制度」です。自治医科大学附属病院では、以下のような教育制度を整えています。

新人看護職員臨床研修

自治医科大学附属病院では、看護基礎知識・技術・態度の習得ができ、ジェネラリストナースとしての臨床実践能力の基盤を形成するために、「部署移動研修」を導入しています。

この研修は、1年を5・3・4ヶ月の3クールに分かれており、1クール目の5か月と3クール目の4ヶ月は正規配属される部署で研修しますが、2クール目の3ヶ月は他病棟で研修を行う、というもの。

例えば内科へ正規配属された場合は、2クール目の3ヶ月間のみ外科へ配属されることで、周術期看護と化学療法の看護の双方を学ぶことができる、というわけです。

またこの部署移動研修の他にも、1年の間に「ICU・CCU・PICU」「OPE」「ER」という重症救急部門研修をいずれの部門で各3日間、そして薬剤や外来、検査部などを見学し、他職種の仕事に触れることができる「他部門研修」も1週間あるなど、規模の大きな大学病院ならではの充実した研修内容となっています。

独自のラダー研修

自治医科大学附属病院では、新人を含む５段階に分ける独自のラダー研修を導入しており、マネジメント力、対人関係力、実践教育力、看護展開力、看護倫理力をバランスよく高められるよう、必要な研修を受講し、課題に取り組める環境を整えています。

自治医科大学では、独自のラダー研修を導入し、段階にあわせて様々な研修を受けることが可能となっています。

自治医科大学職員の口コミを見てみると「研修が充実していたので、看護師として成長できた」という意見が多数寄せられており、教育制度に対しての満足度はとても高いようです。

また研修制度以外にも、自治医科大学附属病院では資格取得支援制度を導入しており、以下のような支援を行っています。

これらの支援があることで、看護師＋αの資格取得に対するハードルを下げることができ、看護師としてより成長できる環境が整っているといえます。

力を入れている診療科目はある？

栃木県内の医療の中心的な役割を担う特定機能病院として、高度急性期医療を提供している自治医科大学附属病院では、2018年に新館南棟（仮称）が開設予定となっており、集中治療室の増床、救命救急センターの拡張、そして高度治療室の新設によって、より高度な救急救命が行える環境が整えています。

また、附属病院には「とちぎ子ども医療センター」と「総合周産期母子医療センター」を併設していることも、特徴の一つとなっています。

自治医科大学附属病院で働く看護師の働き方は？離職率は？

日勤のみ、残業なしといった働き方は可能か？

平成30年5月現在の募集要項を調べてみると、勤務体制は二交代、または三交代制とのみ記載されており、日勤のみ、残業なしといった働き方が可能かどうかは記載されていません。

そこで自治医科大学附属病院職員の口コミを調べてみると、育休復帰後は時短勤務が認められているが、夜勤は月1回から徐々に入らなくてはいけないとのこと。

また、時短勤務であっても時間通りに帰れるとは限らず、部署によっては全員が20時頃まで残業していることもある、という情報も寄せられていることから、残業なしという働き方や、日勤のみといった働き方をすることは厳しいのではないかと考えられます。

子供がいるママナースにも働きやすい環境？

自治医科大学附属病院では、ワークライフバランスを整えるため、子育て支援にも力を入れています。

募集要項を見てみると、保育施設として病院敷地内に私立の保育園がある他、院内施設として一時託児・病児保育・夜間保育に対応している保育ルームがある、と記載されています。また、時短勤務も希望すれば取得できるとのこと。

しかし調べてみると、敷地内にある保育園は市の認可保育園なので、職員が優先して入れる保育施設ではありません。

また、院内施設である保育ルームについては詳細がどこにも記載されていないため、一時託児はいつから預けることができるのか、夜間保育は24時間なのか等の情報を得ることはできませんでした。

そこで、気になるのが職員の口コミです。「残業が多い他、休日なども研修等によって出勤しなくてはならなかった」「家族の協力がないと、両立はできないと思う」「子育てと両立ができず、やむを得ず退職した」といった、ママナースに対してかなり厳しい意見が多く寄せられており、働きやすいとは言い難い環境のようです。

休みが取りやすい雰囲気？

自治医科大学附属病院では、週休2日制を完全実施で、1ヶ月中に2連休2回、または3連休1回の休み希望は入れてもらえる、と募集案内には記載されています。

しかし口コミを見てみると「先輩から順に希望を取るので、休めるとは限らない」「休日であっても研修などが入り、結局職場へ行くことになる」といった意見が多く寄せられていました。

看護師の職場で連休を毎月保障してもらえる、という点はとてもありがたいですが、希望通りに取得できるかどうかの保障がないことを考えると、休日が取りやすい環境であるとは言い難いようです。

気になる自治医科大学附属病院の「離職率」は？

自治医科大学附属病院では、離職率についてのデータを提示していないため、正確な数値はわかりません。

しかし、職員の口コミを見ていると「激務のため、若い人がどんどん辞めている」「結婚と同時に辞める人がほとんど」といった意見が多く寄せられている他、「人が足りず、欠員が出ている」という意見も多いことから、残念ながら自治医科大学の離職率は決して低くないことが推測されます。

一方で「辞めたくなかったが、事情によってやむを得ず」という口コミも他の大学病院に比べると多く上がっていることから、決して職場に対する満足度が低いから辞めている、というわけではないようです。

自治医科大学附属病院の看護師寮について知りたい

自治医科大学附属病院の看護師寮はどこにある？通勤時間は？

看護師寮は大学の敷地内にあり、病院から徒歩約15分です。

7階建ての鉄筋コンクリート造のワンルームタイプで、管理人さんが常駐しておりセキュリティは万全ですし、大きな宅配便などの受け取りも楽に行うことができます。

駐車場もあるため、車を所持している場合も安心ですし、自然豊かな大学の敷地内にあるため、蔵書25万冊の大学図書館にも歩いていくことができるのは大きなメリットとなっています。

また男性看護師も看護師寮とは別の看護師宿舎が敷地内にあり、こちらは駐車場が元々含まれています。一方で看護師寮は入居者数の制限はありませんが、男性看護師宿舎は制限があるため、男性看護師で入寮希望の場合には、入居できるかどうか事前に問い合わせされることをおすすめします。

子供がいる、新卒…入寮できる条件は？

募集要項には入寮への条件等は記載されていませんが、看護師寮は入居者の制限なしと記載されているため、女性看護師の希望者は新卒・中途関係なく入居可能のようです。

一方で、寮・宿舎どちらもワンルームタイプのため、子持ちの方やファミリー向けではなく、あくまで単身者向けの寮となっているようです。

寮にかかる費用は？住宅手当をもらうのとどっちがお得？

看護師寮は毎月9,300円、宿舎は毎月1万1,000円となっています。一方、住宅手当は月額家賃12,000円以上が対象となり、支給限度額は27,000円となっています。

不動産会社HOMESにて自治医科大学のある下野市の家賃相場は4.14万円であることを考慮すると、単身者であれば寮へ入寮したほうがお得である、といえます。

なお、自治医科大学附属病院には院内サービス施設「J-PLAZA」が併設されており、コンビニやスターバックスコーヒー、花屋や薬店などがある他、医学や看護の専門書がそろう大学書房、レストランも3店舗営業していることから、敷地内でも快適に過ごせる環境が整っているという点からも、単身者であれば入寮したほうが生活しやすいという面でもおすすめです。

自治医科大学附属病院看護師の収入事情は？

新人看護師の収入は、ほかの病院とくらべて高い、低い？

中途採用者向けの募集要項に記載されている月収は、経験3年目で大卒32万276円、3年卒で31万2,326円となっています。

看護師転職サイト「看護roo!」での20代後半の平均月収は約27万円となっていますが、この金額には超勤手当がついていないため、実際の平均月収はこの金額よりも2～4万円ほど上がることを考慮すると、自治医科大学附属病院の月収は全国平均とほぼ変わらない、といえます。

ボーナス額はどれくらい？認定看護師ならアップする？

募集要項には賞与2回/年（6.12月）とのみ記載されており、〇〇ヶ月分という記載はありません。そこで職員の口コミを調べてみると、ボーナスは1.85ヶ月程度で薄給だと思うという意見がありました。

他にも何人か給与について記載していますが、金額は概ね全国平均であり、特別高いというわけではなく、大学病院で激務であることを考慮すると、金額面では納得できない、という意見が多くきかれました。

一方で、職員食堂がある他、食事料補助が毎月3,500円、保険診療費減免制度や出産日減免制度など、職員に対する福利厚生が手厚いため、出費を低く抑えることができるので、そこまで支給額が少ないことに対して不満はないという意見もありました。

また、認定看護師など＋αの資格取得者に対して手当等は特にないようです。

自治医科大学附属病院の新卒採用事情は？

新卒看護師の採用試験は難易度が高い？倍率は？

募集要項を見てみると、募集人数は看護師150名、助産師10名と多い他、口コミを見ていると「定員割れしている状態が続いている」とのことだったので、倍率としては高くないことがうかがえます。

大学病院ということで専門卒の方は「就職して大丈夫かな」と不安になってしまうかと思いますが、専門学校出身の先輩も多数就職しているので、その点は心配ありません。

附属の学校に通っていれば就職できるの？

自治医科大学には看護部があり、卒業生の中にはそのまま附属病院や附属さいたま医療センターへ就職される方もいるようです。

看護部HPでの卒業後の進路にて、全体の何％が附属病院へ就職しているかは記載されていませんが、大学病院等附属病院でよく聞かれる「卒業生でないと…」という意見はほぼ聞かれないことから、卒業生であってもなくても、附属病院内では良い意味で平等に対応してもらえる環境のようです。