[ 記事作成日時 : 2016年7月5日 ]
[ 最終更新日 : 2020年6月22日 ]

病棟看護師はキャリアupへの近道! 仕事内容と働き方や特徴を教えます

病棟で働く看護師

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入院中の患者をテキパキと看護する病棟看護師は、看護師の代表的な姿ともいえます。病棟看護師の特徴といえば、「給料が高い」「夜勤手当が多い」「病棟看護師の経験があると転職先に困らない」と言われます。

病棟看護師は他よりも経験できることや学びの機会も多く、お給料も高めで、需要も多い職種なのです。しかし、ネックは夜勤が多いことといわれています。では、病棟看護師の仕事内容や、メリット・デメリットを紹介しましょう。

      
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病棟看護師の仕事内容と働き方

病棟といっても、急性期病棟と、慢性期・回復期病棟では、働き方が違います。急性期病棟は患者の入れ替わりが早く、新しい知識や技術も習得できます。慢性期病棟・回復期病棟は、一人ひとりの患者とじっくり向き合うことができます。

急性期病棟・慢性期病棟で働く

具体的にそれぞれの働き方を見ていきましょう。簡単に病棟の種類を説明します。医療施設には、病床が20床以上の「病院」と19床以下の「診療所」があります。病棟看護師として働く場合は、一部の特殊な病院を除いては、総合病院や大学病院など、比較的規模の大きな医療施設で働くことになります。

病院は、一般病院と、高度の医療を提供する特定機能病院、地域医療を担う、かかりつけ医などを後方支援する地域医療支援病院があり、他に精神病床のみを有する精神科病院、結核病床のみを有する結核療養所があります。

さらにこれらの病院は、以下の4つの機能に分けられます。

高度急性期機能
急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、 診療密度が特に高い医療を提供する機能。
急性期機能
急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、 医療を提供する機能。
回復期機能
急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能。特に急性期を経過した脳血管疾患や大腿骨頚部骨折等の患者に対し、ADLの向上や在宅復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に提供する機能。
慢性期機能(療養型とも呼ばれる)
長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能 。長期にわたり療養が必要な重度の障害者(重度の意識障害者を含む)、筋ジストロフィー患者又は難病患者等を入院させる機能。
引用:厚生労働省「平成28年度病床数」

病院によっては、高度急性期機能や急性期機能の病棟だけ、あるいは、回復期機能のみの病棟、慢性期機能のみの病棟というところもあれば、併設しているところもあります。

回復期病棟や慢性期病棟で働く

回復期・慢性期病棟の看護師の仕事

慢性期病棟は、病状が比較的安定しており、長期的な治療や療養が必要とされている患者のケアを行います。生活習慣病などにより入退院を繰り返す患者には、社会生活への復帰を第1の目標とした治療が行われます。退院後の生活を視野に入れ、地域医療やケースワーカーなど他の医療関係者との連携も担います。治療が長く続いている患者が多いので、患者自身にも、家族にも、精神的なケアが求められます。

回復期・慢性期病棟で働くメリット

  • 患者一人ひとりと向き合う時間がある
  • 患者や家族と親密な関係を築くことができる
  • 急務が少なく、精神的なゆとりがもてる

回復期・慢性期病棟で働くデメリット

  • 患者の入れ替わりが少ないので、仕事に変化がなく、単調になりやすい
  • 積極的な治療が少ないので、新しい技術や急進的な医療の知識が得られない
  • 基本的な処置が多いため、新しい技術や知識を得て、ステップアップしたい看護師の学習の場としては不向き

高度急性期・急性期病棟で働くこと

高度急性期・急性期病棟の看護師の仕事

急性期病棟では、急性疾患や重症の外傷といった重症患者の治療を24時間体制で行います。

おもに大学病院や総合病院、専門病院がその役割を担い、多数の病床を有しています。急性期病院では救急搬送される患者の受け入れも行っていて、新しい患者が運ばれてくることが多いです。

急性期病棟で働くメリット

  • 高度な知識と技術が身につく
  • 達成感ややりがいが感じられる
  • スキルアップができる

急性期病棟で働くデメリット

  • じっくり患者と向き合う時間がない
  • 医療処置に使用する医療機器の種類が多い
  • 常に迅速に対応することを求められる

最新の技術や知識が得られる反面、不向きだと離職率が高い職場でもあります。

看護師が不足する医療業界の中でも、急性期病棟の募集は多い方でしょう。

病棟看護師は学びの機会が多い

病棟看護師は、未経験者のための教育システムや、スキルアップのために院内研修を設けている病院が多くあります。

また、チームで働くため、先輩看護師や同僚看護師の看護スキルを見て学んでいくこともできます。自分の看護を反省したり、違う方法を学んだりできるので、患者のさまざまな状況や対象に合わせた対応が可能になります。

中途教育

病棟勤務といってもさまざまで、一概にはいえないところもありますが、未経験者でも働きやすいといわれています。病棟は基本的に看護師不足なので、新卒はもちろん、看護師の仕事のブランクがあったり、クリニックしか経験がなかったりする人でも、比較的受け入れやすい教育体制が整っています。未経験者には、専属の指導係がついたり、ベテラン看護師と二人一組で仕事をする(プリセプター制度)というシステムを導入している病院もあります。

急性期から回復期も

入院している患者は、急性期を経て、回復期の治療になります。一人の患者の病状を追い、回復するまで長いスパンで看護し、見守ることができるので、多くの看護スキルを身につけることができます。

院内勉強会が多数

病棟がある病院は大規模病院が多いので、病棟では院内勉強会や研修が開かれ、研究発表会もあります。医療の勉強もできますし、院内のこともよく知ることができ、医師や看護師以外のスタッフとの交流もできます。

病棟看護師は人との関わりが多い

看護師は人と関わることが多い仕事ですが、その中でも病棟看護師は、人との関わりが多くなります。

医師や患者との関わり以外にも、患者の家族からの相談もあり、MSW(医療ソーシャルワーカー)や理学療法士や作業療法士との連携が欠かせません。

看護師仲間との関わり

病棟はチームで働くことが多いので、ベテラン看護師や同僚看護師からも、学ぶことができます。

医師や薬剤師など他職種との関わり

回復期(リハビリテーション)病棟は、脳血管疾患や骨折などの急性期の疾患が落ち着き、リハビリテーションや社会復帰へのサポートが必要となる患者が入院しています。理学療法士や作業療法士はリハビリを指導し、退院後の生活について医療ソーシャルワーカーが相談に乗るなど、他の医療従事者との協力は欠かせません。

急性期病棟や慢性期病棟でも、介護福祉士や薬剤師、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士などのスタッフとの連携は大切です。

患者との関わり

急性期病棟では、患者と関わる期間は短く、また重症な患者が多いので、患者との関わりは少なくなりがち、患者やその家族からは頼りにされることが多いでしょう。慢性期病棟や回復期病棟では、患者との付き合いも長くなるので、患者本人や家族にとって、精神的な支えとなることを期待されます。また、理学療法士などたくさんの人と関わる患者にとって、一番頼りになる存在です。

病棟看護師は経験できることが多い

病棟看護師は、一人の患者の入院から退院までを担当することが多いので、初期から回復までのさまざまな病態に合わせた看護を経験することができます。病棟看護師を経験することは、さまざまな知識や技術を身につけて総合的な視点をもった看護師を目指すことができるともいえます。

病棟看護師の特徴

看護師が転職しようとするとき、先輩看護師からは病棟勤務を勧められるといいます。病棟勤務の経験があると、その後にどこに移るにしても有利、というのが理由です。

それほど、病棟看護師の仕事は、経験できることが多いのです。

病棟看護師の仕事

病棟看護師の具体的な仕事内容は、診療科や病棟の種類によって違いがありますが、一般的には次のような業務になります。

  • ラウンド(巡回)
  • 注射、点滴、採血、投薬
  • 患者の移送
  • 入院患者の食事、入浴、排せつの補助
  • 入院患者の体位交換
  • 入院患者のベッドメーキングなど身の回りのケア
  • 患者の心のケア
  • 担当患者のカルテ記録
  • 看護師同士のミーティング
  • 他職種とのカンファレンス
  • 夜間のナースコール対応

申し送りなどの患者の情報共有は重要な仕事です。外科病棟では、術前術後のケア、内科病棟では薬の管理や検査などが多くなります。早期離床を目指してのリハビリ指導もあります。

病棟看護師のやりがい

病棟看護師はどんなところにやりがいを感じているのでしょうか。

担当する患者が回復することや、患者や家族に「ありがとう」と感謝されることにやりがいを感じている人が多いようです。

  • 男性看護師の良い口コミ
    ゆっくり患者と向き合える
    慢性期病棟勤務です。長期入院をしている患者に寄り添って看護しているので、患者からも家族からも頼られ、感謝されることも多いのでやりがいがあります(総合病院 病棟看護師)
  • 看護師の良い口コミ
    急性期病棟でスキルアップ
    急性期病棟は、体力・精神力ともにタフさや、緊急のときのとっさの判断力が求められます。心身ともにきついこともありますが、看護師の仕事をしている!私はプロの看護師!という充実感があって、私は好きです(大学病院 病棟看護師)
  • 男性看護師の良い口コミ
    経験がなくてもやっていける
    外来からの異動で、病棟の看護技術はやったことがないことばかりでした。最初はわからないことだらけでクラクラでしたが、ベテラン看護師とダブルのシフトだったので、いろいろ教えてもらえました。看護師としての視野が広がり、スキルも上がり、思い切って異動して良かったと思っています(大学病院 病棟看護師)

病棟看護師の本音

病棟看護師の体験を紹介します。いいこともあれば、困ることもあります。

  • 看護師の悪い口コミ
    お給料がいいのは、夜勤が多いということ
    正職員の病棟看護師でしたが、夜勤に疲れ切ってしまい、日勤のみの常勤という条件で、今の病院に転職しました。朝8時30分から、夕方5時30分までの勤務で、体は楽になりましたが給料は安いです。給料がいいのは夜勤や休日手当のおかげだったのです(総合病院 病棟看護師)
  • 男性看護師の悪い口コミ
    夜勤はやはりつらい
    夜勤がつらいです。ゆったり患者と話す暇もないのもつらいです。 次々と新しい患者が来るのだからしかたないけれど、のんびりした性格なので、ついていけないです。転職を考えているけれど、夜勤がなくなってお給料が下がるのは困ります(一般病院 病棟看護師)
  • 看護師の悪い口コミ
    旧態依然とした人間関係に悩む 
    大学病院の病棟で働いていました。大学病院のせいか、縦社会で、医師の下に看護師がいるという意識の医師が多いです。医療行為は医師の指示のもとで行うのですが、医師は、看護師がいなければ仕事ができませんから、対等であるはずです。縦社会制度が根強く残っている病院が嫌になり、訪問看護師になりました。仕事はきついですが、精神的にすごくやりがいがあります(一般病院 病棟看護師)

病棟にはロールモデルが多数いる

「将来はこんな看護師になりたい」と目標にできるロールモデルがいれば、看護師として働き続けることの、大きなモチベーションになります。

病棟は多くの看護師がいる職場です。自分のライフステージ(結婚や子育て、介護など)や環境によってロールモデルは変わるでしょうが、どのような状況でもロールモデルを見つけやすいのは、「働きやすい職場」といえるかもしれません。

キャリア形成のモデル

病棟看護師は、さまざまな仕事をするので、自分に適したキャリアを積むこともできます。

  • 看護師の良い口コミ
    急性期病棟からリハビリ病棟へ異動し、今は回復期病棟で勤務しています。急性期病棟で働いていた頃に、自分は患者とじっくり関わる仕事が向いていると感じていました。ゆくゆくは緩和ケアの認定看護師の資格をとるつもりです。病棟看護師の多岐にわたる業務の中から、自分のやりたい看護を見つける人が多いです(病棟看護師)

反面教師のモデル

病棟看護師の、不規則な勤務で体調を崩し、看護師を辞めてしまう人もいます。

  • 看護師の悪い口コミ
    私はいつでもどこでも眠れるタイプなので、夜勤明けでもすぐ眠れて体力や気力を回復させることができました。しかし同期の看護師の1人はうまく眠れず、睡眠不足でミスを連発して看護師をやめてしまいました。外来やクリニックに入職していれば、看護師を続けられていたと思うので、残念です(病棟看護師)

ワークライフバランスのモデル

病棟看護師の経験があれば、ライフスタイルによって、臨機応変に働き方を変えることができます。

  • 看護師の良い口コミ
    病棟の先輩看護師は、子どもが小さい頃は日勤のみでしたが、子どもに手がかからなくなってからは夜勤もこなしています。病棟看護師は夜勤や休日勤務をすればお金も稼げます。体力がなくなったら外来に異動する看護師もいて、いろんな働き方ができ、つぶしが利いて、転職もしやすい職場です(病棟看護師)

病棟看護師に転職するときに、考えておきたいこと

病棟看護師は仕事内容が多岐にわたり、勤務時間などはさまざまです。ですから、病棟看護師として長く働くつもりであれば、転職活動中にしっかりと業務内容を確認する必要があります。以下のことを確かめておきましょう。

働く場所、仕事内容について

  • 急性期、回復期、慢性期などのいずれの医療を提供するタイプの病院かを確認する。
  • 併設されている場合は、入職が決まった場合、どの病棟を担当するのかを確認する。
  • 病棟全体での求人の場合は、希望する診療科に配置されるのか確認しておく。
  • 希望する科がない場合でも、どの診療科を担当するのかを確認する。

勤務時間や賃金について

  • 2交代制か3交代制か。
  • 夜勤手当の金額、夜勤の回数。

3交代制は1回の勤務時間は短いですが、シフトが細かく、帰宅してから次に出勤するまでの時間(実質的な休息時間)が短ければ、疲労回復が十分にできません。病院選択の際に確認してみましょう。2交代制では、夜勤時の労働時間は長いですが、夜勤明けの休息時間は長くなります。

夜勤手当は病院によって異なります。

その他確認したいこと

  • 病棟勤務の経験がない人でも応募が可能かどうか。
  • 教育制度について。

看護師としてもブランクがあったり、クリニック経験しかなく、自分の看護スキルに不安があったりするなら、教育制度が整っている病院をおすすめします。

まとめ

病棟看護師は、スキルアップもでき、お給料も高いため、看護師の大半は病棟で勤務しています。ただし、仕事内容や職場環境、労働条件は、病院によって違います。病棟看護師として長く働くつもりであれば、転職活動中にしっかりと業務内容を確認しましょう。


病棟勤務を希望して転職する際には、

  • 求人の内容をよく確認する。
  • 先輩看護師や、転職サイトのエージェントに相談する。

看護師転職サイトであれば、「教育制度あり」「未経験者可」「新人歓迎」などもあわせてチェックして病院を探すこともできますし、転職サイトのカウンセラーに相談して紹介してもらうこともできます。


病院については、ネットで情報を調べたり、面談のときに実態を聞いたり交渉したりすることができますが、自分で聞きづらいこともあります。そのような質問や確認したいことも、看護師転職サイトのカウンセラーに相談することができます。


そして面接では、以下の2点を徹底しましょう。

  • 労働条件(勤務時間・給料など)や福利厚生を確認する。
  • 病棟経験がないときは、不安なことを伝える。

そのうえで、こちらの質問にきちんと答えてくれる病院に決めましょう。

出典:厚生労働省「平成28年度病床機能報告の結果について」

参考:「2019年度夜勤実態調査」『医療労働』11No.628

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※ページ内の求人数は職種別に集計しています。