[ 記事作成日時 : 2017年1月9日 ]
[ 最終更新日 : 2020年2月3日 ]

新人看護師の希望配属先は?おすすめ部署別の職場環境とメリット・デメリット

看護師の配属先

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看護師人生のスタートがどこの科から始まるのかは、今後のキャリアへも大きな影響を与えます。

しかし最初から明確な希望があり、それがうまく通る看護師はほんの少数派です。

まだ看護の現場を知らない新人看護師にとっては、どの科に配属されても大変であることは変わりありませんが、難しいと言われる診療科に当たった場合にはどう対処すれば良いのでしょうか。

ここでは新人看護師の配属先についての基本情報や人気の配属先を見ながら、特徴的な診療科に配属された場合を考えていきます。

      
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どのようにして配属先は決まるの?

配属先が決められるのは3つの要素から?

配属先については、入職する際の書類や面接のときに第一希望から第三希望まで聞かれたのではないでしょうか。

しかし実際に辞令を受けてみると、希望とはまったく違う診療科に配属されているということがほとんどです。

配属先が決められる要素は、一般的には次の3つと言われています。

  • 本人の希望
  • 空き状況と必要人数
  • 適性

実はこの中でもっとも重視されるのは、「空き状況と必要人数」の部分であると考えて間違いありません。

なぜなら病院の経営は診療報酬によって成り立っており、それを得るためには「看護基準」に従う必要があるからです。

看護基準では患者数に対する看護師の配置人数が定められていますが、新人看護師は看護部が分析しているデータを元に配置が行われます。

看護部ではそれぞれの科の所属する看護師の平均年齢や経験年数、スキルなどを見ながら、バランス良く看護師を配置していきます。

比較的若い年代層が多い科には新人の投入を見送る、指導の上手な教育担当者がいる科には多めに新人看護師を入れるなどの算段が行われています。

新人看護師の配属先を決める際には、適性や本人の希望も一応考慮されますが、このようにほぼ病院側の都合が優先されているはずです。

事務的に配置が行われていると言うと、多少がっかりする人もいるかもしれません。

しかし新人看護師の場合には希望の配属先といっても、ほとんどは学生時代に抱いたイメージで決めているのではないでしょうか。

まだ看護師としての基礎的なスキルもない状態では、的確な配属先の希望が出せるわけもありません。

病院側ではそうした点からも、一応は本人の希望を聞きながら、それに重きを置かずに配属先を決定します。

ただ病院側の意図と本人の希望が一致している場合には、優先的に配属先が決められることが多いようです。

新人看護師の配属先人気ランキングは?

多くの場合、希望の配属先と病院側の思惑が一致することはありません。

なぜなら新人看護師の希望する配属先は、少数の科に集中しているからです。

新人看護師から人気の高い配属先を見ていきましょう。

1位 内科

内科にも消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、血液内科など多数の診療科がありますが、看護ケアの基本がみっちりと身に付き、比較的患者とのコミュニケーションも多いため、看護師としてのスキル向上が期待されています。

2位 外科

患者の回復が目に見えやすく、看護ケアの効果にやりがいを感じることができる診療科です。

3位 整形外科

患者の年齢層が幅広く、比較的若年層も多く扱います。

筋肉や骨の損傷の治療が行われており、急変したり重症化したりすることが少ない診療科です。

4位 産婦人科

新しい命の誕生に関わり、妊婦の精神的なサポート役を務めるなどにやりがいを感じる看護師が多いようです。

特殊な例を除き、命を落とす患者が少ないのも人気の理由です。

5位 小児科

子ども好きの看護師が希望する診療科です。

幼い命と健康を守ることに、大きな使命感をもつ看護師も多いようです。

ランキングを見てみると新人看護師から人気がある診療科は、汎用性高い、いわゆる「つぶしが効きそうな」科というように感じられます。

どこの病院に転職しても需要の高い部署を、最初の職場にしたいという気持ちがあるのかもしれません。

人気の高い診療科がある一方で、配属先として不人気の部署もあります。

例としては、男性患者を対象とする泌尿器科を希望するのは、若い女性にはやはり抵抗があるようです。

また、循環器科や手術室など、特殊技術が必要と思われる診療科も敬遠する傾向が見られます。

しかし、自分では無理だと思っていても、病院側から指示があればそこを職場とする覚悟をしなければなりません。

次に、一般的に難しいと思われている診療科に配属された場合について、考えていきましょう。

新人看護師が循環器科で働く場合

多忙を極める部署であるという覚悟が必要

循環器科は全ての診療科の中でも、業務が多く忙しい職場の部類に入るといえるでしょう。

また心電図や心エコーなどの医療機器も扱うことが多く、専門性の高いスキルや知識も要求される職場となります。

業務内容は多岐にわたり、覚えることもとても多い部署です。

急性期患者や重症患者も扱うため、新人看護師にはかなりきつい部署といえます。

扱う病気の数も多く、専門用語が飛び交います。

実践の場で学ぶことが多すぎて、循環器科で必要とされる知識を身につける時間は業務内ではほとんどないのが実情といえます。

プライベートな時間を使い、少しでも多くの知識を身につけることが、新人看護師には求められます。

事前の学習と現場での工夫

実地により学ぶという方式も、悪いものではありません。

ですが、看護という患者の生命を預かる現場においては、なによりも迅速で正確な対処が求められています。

循環器科で必要とされる専門知識に少しでも触れることで、看護師自身も心と時間に余裕が生まれます。

頻繁に使用する心電図などの医療機器も、機会があるごとに触らせてもらうなどの積極性が大切です。

新人として循環器科で働くメリット

大学病院や総合病院の循環器内科・循環器外科、循環器専門病院や循環器病センターなど、医療機関は異なっても、循環器系の忙しさには大差はありません。

しかし、ただ忙しいだけではなく、毎日多くの刺激を受け、優秀な先輩方から学ぶ機会を与えてもらえます。

たとえ新人であってもこなす業務の量は、ほかの診療科のどこにも負けません。

その分、飛躍的に看護スキルを習得できるといえます。

循環器科の業務をこなせるようになれば、看護師としての大きな自信となります。

新人として循環器科で働くデメリット

多くの資格を得て、看護師としてのスキルアップをしたいと考えているなら、常に忙しい急性期医療の現場でもある循環器科は大変な職場といえるかもしれません。

夜勤や残業、緊急手術、また勉強会や研修など、新人のうちは自分の時間を取るのはなかなか難しい部署です。

日々の業務に必要な知識を蓄えていくのだけでも、相当な努力が必要です。

ほかに目指すところがある場合には、循環器科で働くことに苦痛を感じる可能性もあります。

心電図モニターなどを頻繁に使用し、操作を覚えなければならないなど、ほかの科にはない業務も多くあります。

急変する患者が珍しくない部署だけに、残業も多くなりがちです。

急性期医療を学ぶという点では最高の場所ですが、いきなりハードな場面に立ち会うなど、精神的にも落ち込むことはありそうです。

新人看護師が救急センターで働く場合

新人看護師が救急センターで働くということはあるのでしょうか。答えはイエスです。

もちろんいきなり患者を担当することはありませんが、配属の可能性は十分に考えられます。

救急に新人が配属された場合でも、病棟などで「慣らし」の勤務を置くところが多いようです。

先輩看護師とペアを組み、看護ケアの基礎を学びます。

救急では診療科は決まっていません。救急の業務に入ると、身体全身の機能、脳、循環器、呼吸器、整形などのさまざまな科の知識を学ぶ必要があります。

救急の仕事は、超急性期の患者を扱います

呼吸器、モニター、ドレーン管理などの知識や最新治療について学ぶ機会が得られます。

新人看護師が救急で働くメリット

先にもあったように救急の現場では、知らないうちに診療科をまたがる幅広い知識や技術が身につきます。

救急を経験した看護師がどこに行っても歓迎されるのは、そうした知識の基盤が培われるからです。

また緊迫した場面に遭遇することも多く、次第に冷静で的確な行動のできる看護師に成長していけます。

新人看護師が救急で働くデメリット

当然のことながら、救急は一刻を争う状態の患者が運ばれてきます。

最初は邪魔にならないようにすることで、精一杯となるかもしれません。

自身の未熟さや無力感に打ちのめされるというシーンにも遭遇することは、十分に考えられます。

新人としてはかなり過酷な現場になるといえるでしょう。

また、メリットである幅広さがデメリットになることもあります。

扱う症例が広範囲にわたるだけに知識が浅くなりがちで、専門性が育たないということに悩む看護師もいるようです。

それでも学んでも学んでも知識が追い付かないほどの傷病に出会うのが、救急にいる看護師の仕事です。

常に学ぶ姿勢がないと、自信を失うばかりになってしまうかもしれません。

救急という場の性格上、患者の入れ替わりが激しいというデメリットもあります。

救急の看護師の中には、ベテランでも看護ケアが十分にできているのか、悩む人もいるようです。

救急という部署の中では、看護師が主導する業務は少なく、どうしても医師の助手的な役割が多くなります。

慢性期のような患者との関わりが持てず、自分でもっている看護師像との違いに戸惑うこともありそうです。

そういう意味では一般病棟に比べると、「看護」が感じにくい部署であるといえるでしょう。

新人看護師がICU病棟で働く場合

ICU病棟は、重症患者ばかりのため侵襲の多い処置をベッド上で行う事も多くなります。

症状が刻々と変化する患者が多く、指示変更やバイタルチェックなども頻繁に起こります。

病状が深刻なため、受け持ちは一般の病棟よりもかなり少なく、1人の患者に看護師が1人、多くても患者2人といった体制が見られます。

病状が落ち着いてるときには残業は比較的少ないのですが、新患が運び込まれたり急変があったりすると新人看護師でもなかなか帰ることができません。

呼吸器系、循環器系、心臓カテーテルなどさまざまな疾患を扱うため、勉強会や研修会への参加も必要です。

休日や時間外の活動に、時間が取られがちになることも少なくありません。

新人看護師がICUで働くメリット

ICUでは専門的な知識を持ったスタッフが必要とされる分野ということもあり、長く同じ職場に勤務している看護師が多いようです。

中には10年以上同じ病棟で働くケースもあります。

生死の境をさまよう患者に対しての重い責任を負う業務と、高いスキルを求められる毎日に、精神的な辛さを抱える新人看護師もいます。

そうした特殊な部署において、新人看護師の成長を支える「ティーチングナース制度」という教育制度を導入している病院もあります。

プリセプターとともに複数の先輩看護師や上司がチームを組み、1年を通して新人看護師を見守り、サポートを行ないます。

ICUという予断を許さない、非常に厳しい現場だからこそ、新人を一人前に育てる必要性が注目されます。

ICUは看護師として高度な技術をもつ先輩の活躍を間近にし、患者の生命維持という大きな役割を持つチームの一員として、誇りをもって働けるやりがいのある職場です。

新人看護師がICUで働くデメリット

要求される看護のレベルは高く、新人看護師も急速な成長が求められます。

自身の状況に対して、強いプレッシャーを感じ、不安を抱く看護師も多いようです。

技術的な面においても特殊な分野のため、基礎看護技術を実践できる機会は多くありません。

そのため一般病棟で働いている看護師が毎日やっているような技術は、なかなか習得できない可能性があります。

また患者の多くは鎮静がかけられていたり、疾患により意識を保つのが難しい状況であったりするため、コミュニケーションがとりづらい状況であることもあります。

患者の病状が落ち着くとすぐに一般病棟へ退室となるため、元気になった姿を見たり楽しく会話をしたりという機会はあまり得られない環境です。

新人看護師が内視鏡室で働く場合

内視鏡といえばかつては検査に使うというイメージしかありませんでしたが、現在では広い範囲で手術や治療に無くてはならないものとなりました。

内視鏡を活用した手術は、傷口が小さく、ピンポイントでの処置が可能です。

かつては大きな切開が必要だった手術も、出血を最小限に抑えられるようにあり、患者の身体への負担を大きく減らすことができるようになっています。

昔は入院が必要だった症例でも、日帰りできることが多いようです。

新人看護師が内視鏡室に配属された場合の、メリット・デメリットを見ていきましょう。

新人看護師が内視鏡室で働くメリット

内視鏡室では消化器内科、胃・食道外科、大腸・肛門外科、肝胆膵外科、呼吸器内科、呼吸器外科など、多様な診療科の検査や治療が行なわれます。

その現場にいるだけで、幅広く多様な知識を得ることができます。

内視鏡は、進歩著しい医療機器です。検査や手術への応用範囲も広がり、新しい機能を搭載した機種も次々と開発されています。

この最先端の医療機器を扱うことで身に付くスキルは計りしれません。

また、適用範囲が広がったことで、覚えるべき知識や技法も非常に多い診療科となっています。

吸収力が高い若いうちに内視鏡室を経験することは、今後の看護師人生においても大きなメリットとなります。

医師や看護師、内視鏡技師が一体となって業務を遂行することで、患者にできるだけ苦痛を与えず、スムーズな治療が実施できます。

また内視鏡室専任看護師は、基本的に外来勤務の日勤のみです。夜勤がなく、9時に出勤して17時に退勤するといった規則的な生活も可能です。

新人看護師にとって学習時間を十分に取れることは、何よりも重要です。

新人看護師が内視鏡室で働くデメリット

内視鏡室は、特殊な看護業務を行う診療科です。

内視鏡の準備等の扱い、傷口の焼灼やクリッピングなどは、他の診療科ではあまり行いません。

そうした特殊なスキルや専門性を身につけられるということは非常に有効ですが、一方で病棟での患者の管理や外来での医師の補助などの一般的な看護業務はほとんど行われません。

看護師としてごく当たり前の基本業務を経験する機会がないため、他科に異動した際に戸惑うという恐れがあります。

また内視鏡検査や内視鏡手術を担当する部署では、基本的には緊急検査や緊急オペはありません。

患者の急変対応という業務に当たることもないため、急性期医療を学びたいと思っている新人看護師としては物足りなく感じる可能性もあります。

※ランキング評価の詳細は看護師転職サイトおすすめランキングの記事で紹介しています。

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