理想的な看護の形?プライマリーナーシングの基本的知識と詳細について解説

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現在の医療施設ではいくつかの看護方式がありますが、多くの病院で採用されているのがプライマリーナーシングです。

プライマリーナーシングの考え方が導入されたのはそれほど古くはありませんが、理想的な看護形式に近いことで多用されてきているようです。

ここではプライマリーナーシングの基本的な知識や考え方とともにそのメリットやデメリット、導入にあたり注意したい点、さらに導入事例について紹介していきます。

プライマリーナーシングとは

まずはプライマリーナーシングについて基礎的な知識を確認しておきましょう。

看護師の持ち味が生きる看護

プライマリーナーシング(primary nursing)は、患者の入院から退院までを1人の看護師が一貫して担当する看護方式を指します。

看護方式には他にもチームナーシングや機能別看護、モジュラーナーシングなどがありますが、プライマリーナーシングは日本の病院で多く使われている看護方式の一つです。

プライマリーナーシングを担当する看護師はプライマリーナースと呼ばれ、1人の患者に対して看護計画の立案や評価などを行いながら、看護ケア全般の責任を負います。

比較的新しい看護方式

プライマリーナーシングは1970年代、米国のミネソタ大学病院の内科病棟で試行されたところから始まったといわれています。

看護方式としては比較的新しく、日本に紹介されたのは1977年です。

それ以前の看護方式は、戦後アメリカから伝えられた合理的な機能別看護方式が先行しており、その後患者主体の看護としてチームナーシングが広まっていました。

プライマリーナーシングはこれらの看護方式の、継続性や看護師自身の満足度に対する問題の改善策として導入が進んでいきました。

全ての病棟でプライマリーナーシングの完全化を行っているという施設はまれで、ほとんどの病院ではいくつかの看護方式を組み合わせたり、融合して活用したりしていると見られます。

プライマリーナースの業務内容

プライマリーナースの業務内容を、患者の入院から退院までの流れとともに見ていきましょう。プライマリーナースの役割は以下のとおりです。

  1. 患者の入院に向けて担当看護師が決定される
  2. 看護計画の立案
  3. 看護ケアの実施
  4. 看護計画の評価と見直し
  5. 患者の退院処理と最終評価

患者の症例や重症度などから、プライマリーナースの担当者が決められます。

順番制や年次など病院や各病棟によって割り振りの仕方はそれぞれですが、専門や経験年数などを見ながらバランスの良い選定がなされます。

プライマリーナースとなった看護師は、患者の状態から看護計画を立案します。計画の作成後は患者に対して同意を求める必要があります。

またこのときに担当看護師が患者に紹介されることが多く、実際のやり取りが開始されます。

日常的な看護はプライマリーナースが主体となって実施します。休みなどの不在時についても、プライマリーナースの指示に従った看護が行われます。

何らかの変更があった場合や退院指導などについては、プライマリーナースの責任のもとで実施されます。

日・週・月単位などで定期的に看護計画の評価と見直しを行います。当初の見通しよりも経過が遅れていないか、あるいは患者の容態に変化があり看護計画とズレが生じていないかといった点を精査します。

看護計画に何か問題点がある場合には、看護記録や周囲の看護師からの情報をもとに改善をしていきます。

患者が無事に退院する際には、退院後の生活についての指導やアドバイスを行います。また看護計画についての最終評価を行い、概要をまとめて今後の資料として役立つようにしておきます。

プライマリーナーシングのメリット・デメリット

1人の看護師が終始一貫して患者の看護を担当するプライマリーナーシングは、看護の基本的な考え方に一致しているようにも感じます。しかしプライマリーナーシングを実施していくうえでは、難点もあるようです。

プライマリーナーシングのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

プライマリーナーシングのメリット

プライマリーナーシングのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 患者のニーズに即したきめ細やかな看護を行える
  • 看護師と患者の信頼関係が強まる
  • 責任の所在が明らかになる
  • 専門性や看護能力の向上が期待できる
  • 看護師としてのやりがいが感じられる
  • 看護師の成長が促される

常に患者に向き合い、じっくりと観察や交流を行うことで患者が求めていることが察知しやすく、そのニーズに即した看護を実施しやすくなります。

同じ看護師が入院から退院まで担当してくれることで、患者に安心感を与えられ、看護師との間に強いきずなが生まれます。信頼感を高めることで、治療への協力も得られやすくなります。

一日の中で看護師が毎回違っていると、患者は誰に話しかけてよいのか迷います。何か伝えたいことがあっても、つい後回しにしてしまうかもしれません。

患者やその家族側から見ると、プライマリーナーシングでは責任の所在が明確であるため、治療方針に対する余計な不安をもたずにすみます。

担当患者の症例に対しての専門性が高まり、知識が深くなります。また看護について掘り下げて考えられるようになり、技術力や看護能力全般を向上させる機会が得られます。

体調を崩して入院してきた患者が回復して退院に至るまでの過程をサポートできるのは、看護師として何よりうれしいことです。患者が元気になるたびに、看護師としてのやりがいを強く感じられます。

看護計画の立案から実施、軌道修正まで一連の業務を自分の手で行うプライマリーナーシングでは、看護師に自主性や強い責任感が生まれます。プライマリーナーシングを通して、看護師の大きな成長が期待できます。

プライマリーナーシングのデメリット

一方でプライマリーナーシングにもデメリットがあります。

  • 看護師の担当する患者数が多いと負担が大きくなる
  • 責任が重い
  • 看護師間のコミュニケーションが不足する可能性がある
  • 情報共有の機会が得られにくい
  • 看護師の能力のばらつきにより患者が不満を感じる恐れがある
  • 担当の変更が難しい

負担が大きく責任が重い

プライマリーナーシングが患者との良好な関係構築と治療の円滑化に有効であることには、一定の評価があります。

しかしプライマリーナーシングの体制では、看護師の担当する患者数が多いと1人の看護師にかかる負担は相当なものとなります。

日本のように床数に対しての看護師数の十分な配置が厳しい状況にあって、病棟看護のすべてをプライマリーナーシングのみで運用するのはかなり難しいといえます。診療報酬の規定では、看護師の配置基準が決められていますが、現状は厳しいといわざるを得ません。

プライマリーナースが担当する患者数が多すぎると、看護計画の立案が雑になる恐れがあります。看護についても手薄になり、結果的に満足感に結び付かない可能性があります。

実際にプライマリーナーシング単体での運用が少ない背景としては、人員不足が関係していると考えられます。

プライマリーナーシングは1人の看護師として、能力を十分に発揮できるやりがいが感じられます。その一方で全ての責任を負うことが、大きなプレッシャーになることは間違いありません。

もちろんプライマリーナースが孤立して業務に当たるのではなく、上司や先輩などのフォローやサポートはあるはずです。しかし計画の立案からその実施について、患者が退院するまでの期間を通して一定以上の能力が求められます。

プライマリーナース初心者や、経験値の少ない看護師が、1人で患者の看護ケアを行うことに不安をもつのは当然です。チームナーシングのようにすぐに頼れるチームメイトがいないことに、つらさを感じる場合もあるようです。

看護師間のコミュニケーション・情報共有不足

看護方式の中にはチームやユニット、ペアを組んで行うものが多く見られます。そうした看護方式では情報の共有がポイントとなり常に重視されることになります。

そうした方式と比較すると、プライマリーナーシングの場合には、看護師間のコミュニケーションが不足する傾向にあるようです。

報告や相談はあっても、基本的には1人の看護師で完結できるシステムとなっているため、日常的な情報共有が少なくなります。

常に声を掛け合わないと機能しない看護方式と比べて、看護師どうしのやり取りの機会が減少する傾向があります。

看護師の能力で患者の満足度にばらつきが出る

プライマリーナーシングでは、患者が入院したときから退院まで、ほぼ1人の看護師との会話の頻度の高い関係が継続します。人間どうしであるので患者と看護師の相性が悪いという可能性もあります。

また患者の目から見て非常に優れた看護師に映れば問題ありませんが、ほかの看護師よりも能力不足であると判断される場合もあります。

チームで行う看護と異なり、看護の良し悪しは、1人の看護師の手にかかっています。看護師の能力の違いによっては、患者が不満を抱えてしまうこともあるかもしれません。

しかし患者の入院時に担当が決められ、看護計画の立案も任されるプライマリーナーシングでは、途中で担当が変わるのは困難です。

1人の看護師の能力や資質に患者の満足度が大きく左右されてしまうのは、プライマリーナーシングの大きなデメリットといえるでしょう。

プライマリーナーシング導入の注意点とポイント

プライマリーナーシングの実情

プライマリーナーシングの導入については、メリットやデメリットで挙げられたように良い部分と改善していかなければならない点が見られるようです。

プライマリーナーシングを有効に導入できない場合がある

例えば手術件数の多い眼科などの場合、患者人数が多いうえに、その入院から退院までの期間が短くなります。

そのためプライマリーナースは入院・退院の対応に追われ、受け持ちの患者と関われる時間が短いと感じるようです。あまりにも手術件数が多い時期には、担当患者をすべて受け持てないというケースもあったようです。

手術までの期間が短く、術後の経過が早いこうした診療科の場合には、プライマリーナーシングの本来の特徴である看護師と患者の1対1の関係がうまく築けない傾向が見られます。

診療科の種類や入院の状況によっては、プライマリーナーシングを丸ごと適用するのではなく、部分的に取り入れるといった検討が必要となります。

それぞれの病院に合った体制をつくる

例えば入退院の処理に関しては、そこの期間を専門とする看護師をサポートにつけて2人体制にするというような負担の軽減策もあります。

場合によってはモジュールナーシングのように、チームナーシングとプライマリーナーシングのハイブリット型が求められることもあります。

プライマリーナースは看護プランの決定権をもっていることから、患者との信頼関係が深くなります。多忙を理由にこの関係を活用しないことは、プライマリーナーシングを採用することの意味が薄れます。

プライマリーナースが患者と多くの関わりをもてるベースを提供しなければ、プライマリーナーシングの持ち味がうまく機能しません。

厚い信頼関係があってこそ、患者の意見やデータを得やすくなりアセスメントも容易になります。患者に合わせた看護を提供するためには、信頼関係を構築することが重要です。

プライマリーナーシングの本来の目的を失わないように

プライマリーナーシングのもともとの目的も、個別対応により患者のニーズを正しくすくい上げることにあります。患者と十分に関われず信頼関係も希薄な状況では、プライマリーナーシングの導入による効果は期待できません。

またある調査によると、プライマリーナーシングの制度を正しく伝え、理解してもらった場合には患者の満足度が向上するという結果となっています。

入院時、患者にプライマリーナースの存在を明らかにし専任の看護師であることを伝えると、患者はその看護師に対して個別的な看護を提供してもらえるという期待をもちます。

その患者の期待に応えて積極的にコミュニケーションを取りながら、適切な看護を行えれば患者の満足度が高くなります。

「自分の看護師」という気持ちが親近感をもたらし、専任でケアを行う看護師を信頼するようになります。「よく話を聞いてもらえている」という安心感は、患者にとって何よりも大切です。

しかし担当の看護師でありながらいつも忙しそうで、コミュニケーションの頻度が下がると逆に不満を大きくする恐れもあります。看護の内容が患者の期待に応えられていないと、さらに満足度を下げる結果となります。

プライマリーナースとして働くときに

プライマリーナースとして働く看護師が注意するポイントには、以下のようなことが考えられます。

  • 明確で具体的なイメージの看護目標をもつ
  • 看護のゴールを患者と共有する
  • 孤立しない
  • 積極的にコンタクトを取る
  • ケアの説明をていねいに行う
  • 患者の不安要素を排除する
  • わかりやすい記録を心がける

看護目標をもち、患者とゴールを共有

プライマリーナーシングで患者を担当する場合、最初に行うのが看護計画の作成です。看護計画は患者の状態を十分に把握し、アセスメントを確認しながら具体的なことばで表現していきます。

いつまでに患者にどのような状態になってほしいのか、そのためにはどのような経過をたどれば目標に到達できるのかを考えます。

まずは最終的な目標を設定し、そこから中期、短期的な目標を上げていきます。具体的な道筋のイメージができあがったら、患者に伝わる言葉で計画できているかをチェックしておきます。

そして看護計画の同意を得るときには、看護のゴールを患者と共有できているのかを確認するようにします。

プライマリーナーシングは、1対1で患者の心に寄り添いながら、看護を進めていきます。同じゴールを目指していなければ、看護する側とされる側との間の距離が縮められません。

看護師間のコミュニケーションを大切に

プライマリーナーシングのデメリットの一つに、他の看護師とのコミュニケーション不足への懸念があります。

看護計画を立案してそれに沿って看護を進めていくうちに、情報を囲い込んでしまったり他の人の言葉が入ってこなくなったりする可能性もあります。

視野が狭まれば客観的な判断が危うくなります。どのような看護方式であっても、看護師の孤立はインシデントのリスクを広げ、適切な看護を提供できなくなる恐れがあります。

ていねいな説明で患者の不安を取り除く

入院時に担当看護師だと紹介されていても、患者によってはなかなか心を開いてもらえないこともあります。入院患者の精神状態は時に鋭敏になり、また不安定にもなります。

常にこまめなコンタクトを心がけ、プライマリーナースとしての役割が果たせるように患者の心もサポートしていきます。

看護師は頻繁に看護計画を確認し、現在どのような治療や処置が行われているのかを把握しています。しかし病気の素人である患者は、しばしば実施されている治療やケアの意味を知らされていなかったり、理解していなかったりすることがあります。

わからないことに対して、人は不安を覚えます。患者の理解を助けるのも、看護師の仕事です。何か疑問がないか不安に感じていることがないか、ていねいな説明とともに尋ねるようにしていく必要があります。

患者の不安要素を取り除くことで、少しでも入院生活を快適に感じてもらい、治療に専念できるようにしていくのもプライマリーナースの能力の一つです。

わかりやすく記録する

担当患者のデータを確実に記録することは、看護師の重要な仕事です。プライマリーナーシングではチームナーシングよりも記録を他者に確認される機会が少ないため、つい簡略化したり自分だけにわかるように記載したりしてしまいがちです。

しかし、看護師の残す記録は病棟だけではなく病院全体、また医療現場全体の大切な資料となります。いつ誰が参照しても明らかであるように、わかりやすい記録を心がけます。

プライマリーナーシングの導入事例

プライマリーナーシングを実際に導入している病院の例をご紹介していきます。

F病院の例

回復期リハビリテーション看護を行うこちらの病院では、脳血管疾患などや事故により障がいのある患者を24時間見守りながら社会復帰へのサポートをしています。

看護部のケア方針としてプライマリーナーシングを導入し、患者のニーズに応える看護を目指しています。

1人の看護師が1人の患者を入院から退院まで責任をもって看護実践するプライマリーナーシングですが、プライマリーナースは、医師、セラピスト、介護士、家族ともよくコミュニケーションを取り、時には調整役を担うこともあります。

さらに退院へ向けての自宅訪問に同行するなど、退院後の生活に向けた看護視点での問題を解決しています。

看護師にとって患者のすべてを任されるプライマリーナーシングの看護方針には、大きなやりがいを感じます。その一方で責任も重大です。こちらの病院の看護部ではプライマリーナースをチームで支える体制を敷いています。

重要なポイントとなるのは、看護師のレベルの差が看護に響くことがないよう「回復期リハビリテーション標準看護計画」を作成していることです。さらにカンファレンスを活発に行うことで、看護師が1人で問題を抱え込まないようにしています。

新卒の看護師については、1年間プリセプターの指導のもとでプライマリーナーシングを学んでいきます。

経験のある中途採用者であっても入職後最低3ヶ月の実習期間を置き、その後から個人のペースに合わせて受け持ちを割り振っていく方法をとっています。

プライマリーナーシングのデメリットである看護師の孤立や、看護の質のばらつきを解決するために、組織全体がバックアップする体制を整えていることがわかります。

K病院の例

こちらの病院ではプライマリーナーシングの基本をしっかりと身につけるため、研修期間中に徹底した知識と実践の統合コースを行います。

その目的を、プライマリーナースとして患者との共有を図りながら患者個人に応じた看護実践ができること、また看護の視点から看護業務を見直すことができることに置いています。

研修では、プライマリーナースとして自己の取り組む目標を具体的に設定し、それを実践にどうつなげるかを学びます。実際にプライマリーナースとして働く際に、看護計画を立案し、看護として実施していくことの基礎がここで身につきます。

さらに重要視されているのが「ケースレポートのまとめ方」です。先にもありましたが、プライマリーナーシングにおいては看護師それぞれが作成する記録は大切なデータとなります。

看護の視点から患者の全体像が把握できることや観察により細かな気づきがあることは、患者の回復を大きく左右します。それを記録として正しくまとめる力もまた、プライマリーナースに求められるスキルです。

この病院では固定チームナーシングとプライマリーナーシングの併用により、もれのない看護体制を整えています。プライマリーナースとしての自覚をもちつつ、チーム力を活用して患者ファーストの看護を目指します。

T病院の例

こちらの病院ではプライマリーナーシングをベースとしながらも、看護師どうしの連携が保てるようにチームナーシングとの融合方式を実施しています。

特に重視しているのが看護師のやりがいと自立性です。誰かから言われたからやるのではなくて、自分で考えて自分から主体的に行動するというのは、プライマリーナーシングの基礎的な考え方です。

さらに病院全体で、患者中心の看護とは何かを常に問いかけながら業務に当たることを教育しています。

プライマリーナースとして働く看護師の声として、重症患者を担当しつつ後輩指導もしなければならないという忙しい状況の中、どうしても業務優先の考え方になってしまう自分について悩んだ経験が聞かれました。そのようなときに、患者のためにはどうするのがよいのかを深く考えたといいます。

こうした事態に関しては簡単に答えは見つかりません。こちらの看護師も師長と何度も話し合い、周囲の看護師の意見も聞きながら手探りで業務を進めていったようです。

そうした声を受けこちらの病院では、外部のプライマリーナーシングに関する講習会や勉強会への参加を積極的に推奨しています。

あらためて理論づけて考える機会を与えられることで、受け持ち看護師としての責任、自立性・患者中心の看護とは何かへの手がかりを得られているということです。

M病院の例

開院して2年という若い病院ですが、それだけに最新の医療体制とすべくさまざまな施策を実施しています。

特に人材育成については、新人看護師が全体の3割を占めているため、慎重に課題を掘り下げながら実践の場に対応できるような教育が行われています。

看護の体制はチームナーシングとプライマリーナーシングのハイブリット型を採用しています。

チームでの情報共有を重視し、プライマリーナースを中心として主治医を含めたカンファレンスを随時実施しています。また主治医によるインフォームドコンセントの際も、プライマリーナースが必ず同席し、医師と患者、看護師が同じ方向性を共有していることを確認するようにしています。

プライマリーナーシングが正しく機能するための試みも、積極的に実施されています。

症例カンファレンスの場を設け、各看護師が担当患者の症状の経過や回復について情報を提供することで、経験の浅い看護師がプライマリーナースとして看護計画を立案するなどの一連の業務を遂行するのに役立っています。

プライマリーナースであることの自覚を常に意識し、患者に対応することを奨励した結果、ほとんどの患者が看護師を名前で呼ぶようになったとの報告も見られました。

N病院の例

法人化30年を迎えるこちらの病院では、規模を大きくすることよりも整形外科病院としての機能を高め、患者に貢献することに重きを置いてきました。

その基本的な理念から選択されているのが、プライマリーナーシングと固定チームナーシングの融合型です。

固定チームナーシングの中でもさらに小集団に分け、プライマリーナースをフォローしやすい体制を敷いています。

整形外科ということもあり、比較的元気な入院患者が多いものの、逆に精神的に不満を抱える場合も少なくありません。プライマリーナーシングを行うことで、患者のそうした心の動きにも配慮し、精神部分から支える看護が可能となります。

後遺症が残る患者も多い中、退院後について作業療法士や社会福祉士との連携が必要となる場合もあります。そうした際にも、プライマリーナースが軸となり、患者との仲立ち役を務めます。退院しても相談の電話がかかってくるなど、プライマリーナーシングを通して患者との強い信頼関係が培われているようです。

まとめ

患者にとっての安心感を考えると、プライマリーナーシングは最適な看護方式に思えます。しかし人手不足の看護師業界の現状から、理想的なプライマリーナーシングを実施できる病院はごく少数派のようです。

プライマリーナーシングを基本として、チーム力によるバックアップを行うチームナーシングやモジュールナーシングとの融合策を取る病院が増えています。

プライマリーナースには看護師としての喜びややりがいを強く感じるという、大きなメリットがあります。患者の満足度を高め、適切な看護を提供していきながら多忙な業務とのバランスをどう取るのかが、プライマリーナーシングの大きなカギといえそうです。

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