准看護師は廃止される?今後の准看護師が担う仕事内容とは?

准看護師は必要
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「准看護師が廃止される」という話題は、どこかで耳にしているかもしれません。

しかし、実際には准看護師を養成する学校は存在しており、何も変化が起きていないように見えます。

准看護師は本当になくなるのでしょうか。

廃止が決定されたときには、現在准看護師として働いている人の身分は、どのように扱われるのでしょうか。

ここでは准看護師廃止に関する詳細と、准看護師が担う仕事の内容について解説していきます。

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准看護師廃止問題の現状

現状はまさに「宙ぶらりん」

准看護師制度廃止については、現在のところどのような結論も出ていません

賛否の意見が入り交じり、まさに宙ぶらりんといったところです。

問題となっているのは、准看護師制度が発足した時代と現代の医療業界の状況がまったく違う点です。

准看護師は戦後の看護師不足を補うために、創設された制度です。

当時は高校進学率が低かったため、中学校卒業後すぐに看護師としての教育が受けられるようにしました。

しかしそれから数十年を経て、医療技術の進歩とともに看護師に求められる技能も高度になる一方です。

看護師は単なる医師の介添えではなく、複雑化・多様化する看護ニーズに対応していく専門職となりました。

女性の社会進出が加速する社会の中で、看護師の地位向上のためにも一本化すべきという意見が強くなっています。

一方で、准看護師をなくすことで増加傾向にある社会人の参入が抑えられる可能性もあります。

准看護師制度をなくせば、介護や地域医療現場で慢性的に不足している看護師がさらに足りなくなるという恐れをもはらんでいるのです。

推進派の旗手は日本看護協会

日本看護協会のホームページには、次のように明記されています。

日本看護協会は国民のニーズに合わせた看護職の養成が行われるよう、准看護師養成所を看護師養成所に転換し、看護師養成への一本化を目指します。

(参考:日本看護協会

60年以上前の進学状況をもとに作られた制度であることや、求められる看護実践能力の高度化によって、これまでの准看護師養成の教育水準ではもはや対応できないという見方を示しています。

看護師の専門性を高める保健師や助産師、専門看護師、認定看護師などは、正看護師の資格がなければ取得できません。

看護職全体の地位向上のためには、正看護師からスタートするべきというスタンスを強調しています。

看護協会ではさらに准看護師が正看護師の資格取得をするためのサポート体制を強化し、看護師一本化の奨励に努めています。

医師会は反対の立場

廃止に真っ向から反対しているのが、医師会です。

准看護師制度はカリキュラムも改正され充実が図られているにもかかわらず、なぜ未だに養成停止運動が続けられ、熱意と向上心をもって働く准看護師や准看護師を目指す人を傷つけるのか理解に苦しみます。

国民の健康を守るために必要な医師や看護職員の養成は、本来国が責任を持つべきです。

しかし、国の取り組みは不十分で、戦後地域医療に様々な支障が生じてきたため、各地の医師会が看護師・准看護師養成所を設置して養成に取り組み、地域医療を守ってきたのです。

(参考:日本医師会

医師会がもっとも懸念しているのは、地域医療への影響です。

准看護師は正看護師と比べて地域密着での活動が多く、准看護師の育成をやめてしまうと地方に多い小規模な病院や介護施設で働く看護師がさらに少なくなると見ています。

日本の看護体制は今後も看護師、准看護師、看護補助者の三層構造が最適であると考えます。

(参考:日本医師会

医師会では専門性の高い看護師と同様に、初期医療や高齢者の療養分野の看護職の確保も重要であると強調しています。

国は一本化を目指す

国の姿勢としては1996年時点で「21世紀初頭の早い段階をめどに看護婦養成制度の統合に努める」という検討会による報告が発表されており、看護師に一本化する方針がすでに打ち出されています。

また厚生労働省准看護師が看護師になるための看護師養成2年課程入学に必要な就業経験年数を、10年から7年以上に減数し、2018年4月からの入学をこの条件を適用します。

現行では10年以上の経験を持つ准看護師であれば、2年間の通信課程を経て看護師受験資格を取得できます。

准看護師養成については今のところ特に廃止などの、強硬な動きはありませんが、全体の流れとしては看護師統一の方向へ加速すると思われます。

実際に神奈川県では2013年度以降、「准看護師の養成を停止」しています。

神奈川県は准看護師養成学校への支援を打ち切る一方で、看護師養成学校への支援策の検討を始めており、今後も同様に路線変更を行う自治体が増えると考えられます。

准看護師廃止を進める理由

看護師の専門性向上

医学が進歩し、高度な医学知識が求められる中、看護についてのより高い知識やスキルを学ぶことができる看護大学も増えてきています。

しかし、准看護師が養成される過程で学ぶ内容は正看護師が学んでいる内容と差があります。

医療水準の高度化とともに現場での看護師スキルの高水準化も求められていますが、養成課程での学習内容を見ると准看護師の学習内容には正看護師より不足する点があることは否めません。

指示命令による不自由さ

准看護師には看護についての自主性が認められていません。

看護師とは違い、看護業務を行うにあたっては医師か看護師の指示が必要となります。

そのため准看護師養成の教育は「医師または看護師の下で安全に実施できる能力を養う」が基本となっています。

法律で定められた区別ではありますが、実際の医療行為については隔てなく、同じ業務をすることができます。

実際の医療現場では、こうした指示命令の在り方が余分な手間となっています。

一律同じ条件で動ける看護師のみであれば、法律違反になる恐れはありません。

業務的にはまったく同じ医療行為が許されながら、医師や看護師の指示がなければ動けない准看護師の不自由さが、現状にそぐわないとの指摘もあります。

高校進学率の向上と准看護師志望者の減少

女性の高校進学率が低かった戦後の時代とは違い、現在の進学率は97パーセントを超えています。

中卒で養成所への入学資格が得らえるという准看護師制度のメリットは、ほとんど意味をなさなくなりました。

それと同時に准看護師に占める若年層の割合は低下し続け、実に7割が40歳以上という状況です。

看護職を目指す学生は、最初から看護師になることを選ぶ傾向が強くなっているようです。

このことは看護師数が1990年の40万人から2012年には100万人と倍以上に増えているのに対して、准看護師が35万人前後を推移しているのを見ても明らかです。

新卒者に限ればこの先准看護師の制度が廃止されても、それほどのデメリットはないのかもしれません。

入職以降の学習負担

現在、看護師は看護のプロフェッショナルという位置づけの下、患者を観察して得た情報から必要な看護を判断し、行動できることが求められます。

看護師養成ではこの自律的な判断が可能となるよう、高度な教育がなされています。

しかし医師や看護師の指示を受けて働くことを前提とする准看護師に対しては、このような教育はありません。

教育内容の違いはあっても、法律上では准看護師は看護師と同じ医療的な処置が可能です。

准看護師は看護師と肩を並べて働く現場に入ってから、学んでいないことに対しての不足を自らが補っていかなければならなくなります

こうした学習負担を重荷に感じる准看護師は、少なくないようです。

准看護師資格廃止の可能性

「保健師助産師看護師法」の壁

しかし、現実的には准看護師制度の廃止をすぐに実行に移すことができない法的な壁があります。その壁となっているのが保健師助産師看護師法です。

保健師助産師看護師法は、保健師や助産師、看護師の資質や医療の向上などを目的として作られた法律です。

准看護師の資格の根拠とされている法律でもあります。

准看護師についての制度を廃止する場合には、そのもととなっている保健師助産師看護師法も改正しなければいけないことになります。

准看護師資格は国家資格である正看護師とは異なり、都道府県知事による免許です。

このため神奈川県の事例のように都道府県単位で養成を停止することは可能となっていますが、保健師助産師看護師法という国の法律が改正されない限り、国全体として准看護師を廃止するという実施には至りません。

准看護師制度そのものを廃止するには、国全体による保健師助産師看護師法の改正が必須なのです。

准看護師資格が消失するわけではない

保健師助産師看護師法の大幅な改正がされない限り、准看護師という身分がなくなることはありません。

たとえ、新たな准看護師養成が多くの都道府県でストップしたとしても、現在准看護師として働いている人が仕事を失うような危険性は皆無です。

確かに看護協会を始めとして、准看護師から看護師へのステップアップが奨励されていますが、それを強制するような状況になるとは考えられません。

例えばいずれそのような流れとなったとしても、年齢や生活状況による特例などを含め、段階的に施行されていくと考えて間違いはないでしょう。

一本化の声は高まってはいますが、准看護師に対する需要が消滅したわけではありません。

准看護師が担う仕事内容

病院から介護へシフト傾向

大規模な病院の求人では、准看護師の募集がほとんどないのが現実です。

日本看護協会の調べによると、2012年以降の5年間で准看護師の就業者数は3万人の減少、一方看護師は14.3万人の増加となっています。

特に病院で働く准看護師は減り続けており、直近の調査では全体の4割となっています。

准看護師の活躍の場は地域医療や介護の現場へと移ってきています。

2010年には准看護師の約16%が介護保険施設などに勤務しており、居宅介護サービスの分野では最近10年で3倍の伸びを見せています。

介護施設や居宅サービス等で働く准看護師は、過去10年で34%増加したという報告も上がっています。

地域医療に密着

医師会が主張しているのは、准看護師制度が廃止された場合の地方の中小の病院や診療所へのダメージです。

求人に応募が集中する大病院とは違い、自力での看護師の確保が難しい小規模な医療施設では、雇用へのコストが低く現場の即戦力となってくれる准看護師の存在が不可欠です。

准看護師は地元で就職する割合が高く、地域医療の担い手となっています。

高次の看護技術者のみが量産されても、街の小さな病院や介護に携わる看護職が目減りしては、超高齢化へと突き進む日本社会の不安は増すばかりです。

医師会では准看護師制度の廃止が、「看護の裾野を広げていくこと」に逆行する流れであるとし、反対の姿勢を崩していません。

制度についての動きは静観するしかない

自分の希望する働き方を探るべき

准看護師の廃止問題については、しばらく決着はないと見て良いでしょう。

制度の改革は国の事業であり、一度決められた方向に従うよりほかはありません。

准看護師廃止についての成否両方の意見には、それぞれ長短があります。

一本化の流れは変えられないにしても、准看護師の身分をすべて否定するような結果にならないことだけは確かです。

現在准看護師として働いている人は、そうした先行きの不安に惑わされず、今後自分がどのようになりたいのかという希望に沿った働き方を探るべきでしょう。

例えばどうしても大病院に勤めたいのであれば、正看護師の資格を取得するのが現実的です。

病院の規模や施設の種類に関係なく、手厚い看護を行うプロ目指すのであれば、人手の不足している医療施設はいくらでもあります。

これから准看護師を目指そうと考えている人も、都道府県のほとんどが准看護師養成を実施し続けている限りは、安心して目標を目指して問題ありません。

医師会の主張にもあるように、准看護師を必要としている現場は全国にたくさん存在しています。

周囲を取り巻く情報に耳を傾けることは大切ですが、准看護師の活躍する場所がなくなるということはないと考え、自分の働く意志を優先させてください。

准看護師が有利な仕事探しをするために

准看護師が少しでも有利に仕事探しを進めるためには、看護師専用の転職サイトの利用がもっとも効率的です。

転職エージェントの下には、ハローワークなどには公開されない案件も数多く集まってきます。

表向きは准看護師の募集がない病院でも、実際には採用の実績がある場合もあります。

准看護師としての自分の将来性に不安があり、正看護師取得を決意しているのであれば、資格取得支援制度や奨学金制度など、サポート体制が充実した職場選びが必要となります。

内部事情に通じた転職サイトを活用すれば、無理のない学習環境が実現する可能性が高まります。

准看護師制度の方針転換などについても、いち早く情報をキャッチし、提供してくれるでしょう。

どのような決断をするにしても、個人で動くよりはずっとスムーズな転職活動ができるはずです。

准看護師として最大限の活躍をしていくためにも、転職サイトを十分に活用してみてはいかがでしょうか。

この記事を監修した人
ココナス編集部
はる
地方の公立大学病院小児科病棟で2年勤務したのち看護師をやめ都内のIT企業に転職。結婚を機にUターンし専業主婦となる。10年のブランクを経て訪問看護師として復職。その後、急性期病院の外来・救急外来勤務を経て、療養型病院の病棟師長として勤務。家族の都合により上京後は回復期リハビリ病棟に勤務。看護師として通算15年以上の臨床経験がある。現在はココナスにて記事の企画、監修をはじめメディア運営を行う。管理人プロフィールはこちら>>

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