看護師が取得できる救急処置の資格まとめ セミナー・養成コースの紹介

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看護師が行う救急措置といっても、その種類はさまざまです。

外傷か内部疾患か、あるいは脳か心臓かなど、原因や部位によっても処置方法が異なります。

そのため看護師が取得できる救急処置の資格についても、いろいろな機関がそれぞれに設けています。

看護師が自分に必要な救急処置について参考にできるよう、資格を整理して紹介していきます。

外傷系の救急処置の資格

JPTEC(Japan Prehospital Trauma Evaluation Care)

日本の団体である一般社団法人JPTEC協議会が認定する、傷病者への迅速な対応を目的とする資格です。

「防ぎえる外傷死」を阻止するためには、容態の悪化を防ぐための救護法を適切に施さなければなりません。

重症外傷の場合、受傷から手術や止血術などの決定的治療を行うまでの最初の1時間をゴールデンアワー(golden hour)、ゴールデンアワーの1時間の内の最初の10分をプラチナタイムと呼びます。

この時間帯にどのような処置ができるかによって、生存率が大きく異なります。

また、外傷現場では生命維持に関係ない部位の処置や観察は極力省いて運送時間を短縮し、詳細な観察は救急車内で行う(Load and Go)という判断も重要になります。

これら、患者の重症度・緊急度を見極めて適切な処置をするとともに、一刻も早く最適な医療機関へ搬送することで失われる命を救うことができます。

現場から病院までの一連の過程、さらに救急医療を行う病院においてそこに携わる従事者が一貫した共通認識をもって処置を行うために開設されたのが、JPTECです。

JPTECには以下のような2つのコースがあります。

JPTECブロバイダー

JPTECの内容を理解し実践できる者として認められた場合に取得できます。

JPTECプロバイダーコースを受講し、所定の基準を満たしていると認定されると、JPTECプロバイダーとして登録されます。

登録の有効期間は3年です。

プロバイダーコースを受講するためには以下のような資格が必要です。

  1. 消防吏員
  2. 消防吏員以外の救急救命士
  3. 医師
  4. 歯科医師(救命救急センター又は救急病院の救急部門に属する者に限る)
  5. 看護師及び准看護師
  6. 診療放射線技師、臨床検査技師及び薬剤師で、災害医療派遣業務に従事するもの
  7. 警察官、海上保安官及び陸上自衛隊、海上自衛隊又は航空自衛隊の自衛官で救急業務、救助業務又は災害医療派遣業務に従事するもの
  8. 救急救命士法第34 条第1号から第3号までの規定に基づき、救急救命士の受験資格を得ることができる学校若しくは救急救命士養成所、大学医
  9. 学部又は看護学部及び看護学校(准看護学校を含む)の学生又は生徒で最終学年に属しているもの

ブロバイダーコースでは、講義と実技実習(スキルステーション、シナリオステーション)の他に、筆記試験や実技試験も行われます。

JPTECインストラクター

プロバイダーコースで学んだ知識・スキルを有することを前提として、JPTECの根幹部分を教育する役割を負います。

JPTECインストラクターコースを受講するためには、JPTECプロバイダー資格を有していることが必要です。

またその他の受講条件としては、

  • インストラクターにおける資格要件を満たしていること
  • 有効期限内のJPTECブロバイダー資格を有すること
  • インストラクターコース受講の為の確認試験で86%以上取得していること
  • 1回以上テストに参加していること

などがあります。

JNTEC(Japan Nursing for Trauma Evaluation and Care)

JNTECは日本救急看護学会が主催する、「防ぎ得た外傷死」(Preventable Trauma Death)を予防するため、知識、技術を習得することを目的とした教育コースです。

コースを通して外傷患者の特殊な病態を理解し、外傷初期診療に必要なアセスメントを学んでいきます。

JNTECは一般には外傷初期看護セミナーと呼ばれ、外傷初期看護ガイドラインを教材として、

  • 外傷初期看護緒言(救急医療の現状と外傷初期診療、外傷初期看護への取り組みなど)
  • 救急医療における診療の標準化とJNTECの位置づけと役割
  • 外傷初期看護総論
  • 外傷初期のアセスメント
  • 外傷患者への初期対応と基本的処置
  • 外傷初期病態の診断・治療
  • 外傷初期看護学習コースの実際
  • 外傷初期看護を支える知識等

について学習します。

JNTECには、以下のような2つのコースがあります。

JNTECプロバイダー

コースを受講し、修了試験に合格した者がJNTECプロバイダーとして認定され、その有効期間は2年間となります。

受講資格としては

  • 看護師の経験年数(准看護師を含む)が3年以上
  • そのうち救急看護領域の就業が2年以上ある
  • 電子メールアドレスを持っていること(携帯、hotmailは不可)

が求められます。

JNTECインストラクター

外傷看護初期看護プログラムの指導者を育成するためのセミナーで、このセミナーを受講すると、JNTECインストラクターとしての資格を取得(認定)することができます。

インストラクターコースの受講資格として

  • JNTECプロバイダーコースを修了していること
  • JNTECプロバイダーコースにてタスクを経験していること
  • 一般社団法人日本救急看護学会員であること

など3つの条件をすべてクリアしていることが必要です。

インストラクター資格の有効期間は3年間ですが、プロバイダーコースで3年間のうち2回以上のインストラクションとタスクに参加すれば、資格を継続して保有することができます。

期間内の参加がない場合には、資格を喪失します。

ITLS(International Trauma Life Support)

ITLSは1982年、アメリカの救急救命士や救急医療関係者向けにアメリカ救急医学会アラバマ支部の地方プロジェクトとして開始されました。

日本では2001年12月にITLSインターナショナルの正式認可を受けて、日本支部が誕生しました。

以後、日本各地でもITLSコースが開催されています。

ITLSの外傷処置教育訓練コースでは、外傷を負った人を病院まで救急搬送などをして、搬入先の病院で処置を受けるまでの間、つまり病院への搬入前の対応について学ぶことができます。

ITLSには、

  • JPTECが新たにスタートした基本(Basicプロバイダーコースやアメリカの救命救急士が受けているコースと同じ内容の応用(Advanced)
  • プロバイダーコース
  • 小児に対するアクセスの仕方やケアの方法を学ぶ小児(Pediatoric)プロバイダーコース
  • 交通事故に特化したAccessプロバイダーコース
  • コミュニケーションスキルなども学ぶインストラクター養成コース
    • などがあります。

      ITLSインストラクター資格

      ITLSインストラクターコースの受講資格は、応用プロバイダーコースを受講後に筆記試験と実技試験を受けて合格することで得られます。

      資格取得はインストラクターコース受講後、実際に生徒の前で講義を実施した結果で判定され、合格すれば正式なインストラクターとしての資格が与えられます。

      応用コースでは筆記試験で76点以上、実技テストで大きなミスがなければ合格となります。

      しかし、インストラクターコースの受講資格を取得するためには、

      • 筆記試験では86点以上
      • 実技テストで5段階評価の5

      であることが必要です。

救急救命関連の資格

ICLS(Immediate Cardiac Life Support)

ICLSは日本救急医学会が認定する、医療従事者のための蘇生に関する資格です。

緊急性の高い病態において、「突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生」を習得することを目的としています。

心肺停止という状態は、様々な状況で起こりうることですが、特に医療機関ではその発生率が高いと言えます。

心肺停止直後どのような処置をしたかで、生命が維持できることもあれば失われることもあります。

ICLSのコースでは、講義室での講義がほとんど行われず、徹底して実技実習を学びます

受講者は少人数のグループに分かれ、実践に即したシミュレーションを繰り返しながら、蘇生のために必要な技術や知識、チーム医療の連携を身に付けていきます。

取得できる資格には以下の2つがあります。

ICLSアシスタントインストラクター

最終的にICLSインストラクター取得を目指す場合には、まずアシスタントインストラクター資格を得る必要があります。

アシスタントインストラクター資格を取得するためには、

  • 日本救急医学会の主催ICLSコース
  • または認定ICLSコースを修了する
  • 日本循環器学会の主催コース
  • または認定コースを修了する
  • AHA ACLSプロバイダーコース

など救急医学会認定ICLSコースの内容を網羅したコースを修了するなどの方法があります。

ICLSアシスタントインストラクター資格を得ることで、日本救急医学会のICLS指導者養成ワークショップの受講資格が与えられます。

ICLSインストラクター

インストラクター資格を取得するためには

  • インストラクターの指導経験
  • 指導者養成ワークショップの受講

が必要となります。

ICLSコースの「BLS」「モニター」「気道管理」を各1回以上の指導を経験し、コースディレクター資格を有する会員の推薦を受けて、インストラクター資格の申請を行います。

BLS(Basic Life Support)

BLSは米国のAHA(American Heart Association)が認定する医療専門家・救命のプロフェッショナルのための一次救命処置(BLS:Basic Life Support)教育訓練プログラムです。

BLSプロバイダーコースでは、心肺蘇生法とAED操作に加えて、乳児と小児へのCPR、気道異物除去などを学びます。

急に倒れたり、溺れたりして窒息などを起こして心肺停止状態となった人に対しては、心臓マッサージや人工呼吸などの蘇生処置を行う必要が生じますが、これらの措置を適切に行えることを目的としています。

実際のコース内容としては、

  • ひとりで行なう心肺蘇生法(CPR)
  • ふたり以上の救助者がいた場合のチーム連携
  • ポケットマスク(感染防護具)による人工呼吸
  • 医療機関で標準的に使われているバッグバルブマスクによる換気法
  • 呼吸停止ケースへの補助呼吸

などの高度な手技の訓練が実施されます。

BLSプロバイダー認定資格

BLSプロバイダーに認定されると、世界で通用する医療従事者レベルの心肺蘇生技術者として認められます。

資格を取得するためにはコースの全課程を修了し、筆記試験・実技試験に合格する必要があります。

認定後には2年間有効の、AHA公式BLSプロバイダー BLS Provider 認定カードが発行されます。

ACLS(Advanced Cardiovascular Life Support)

ACLSは一次救命処置であるBLSに対して、二次救命処置に位置付けられます。

BLSは医療資格のない一般人でも取得できる資格ですが、ACLSは医師及び充分な訓練を受けている看護師・救命救急士などが医師の指示に基づいて行う処置が対象となります。

BLSと同じく、アメリカ心臓協会(AHA: American Heart Association)と正式に提携した国際トレーニングです。

ACLSプロバイダー

ACLSプロバイダーコースの受講対象者は、医師や看護師、救命救急士、メディカルスタッフなどの資格保有者です。

受講条件として

  • AHAのBLSヘルスケアプロバイダーコースを履修していること
  • そのカードを有していること
  • 質の高いCPRが行えること
  • ACLSプロバイダーマニュアルのコアケースを理解していること
  • ACLSアルゴニズムを理解していること

などがあります。

ACLSプロバイダーコースでは、心肺停止や重篤不整脈、急性冠症候群、脳卒中の初期治療などを含む、乳幼児から小児、成人までの一次救命処置および二次救命処置に関しての知識・技能について学びます。

実技講習では、マネキンを利用しての人工呼吸、心臓マッサージなどが実施されます。

講習は2日間行われ講習時間は15時間程度ですが、筆記試験に合格するためには、50問中42問以上の正解(正解率84%以上)が必要です。

正解率が84%に満たない場合は当日1回のみ、再試験を受けることができます。

合格基準を満たすとACLS Provider Card(合格認定証)が発行されますが、このCardにはBLS と同様に2年間の有効期限が設けられています。

その他

患者急変対応コース for Nurses

「患者急変対応コース for Nurses」は、患者急変時の対応が「看護師の『何かおかしい』という気づきから始まる」ことをコンセプトにした教育プログラムです。

このコースについては、資格取得というゴールが特に設定されているわけではありません。

しかし看護師である以上は、常に患者の容態変化に対して敏感であることが求められます。

元気そうに見えた患者さんの容態が急変し、重篤な状態に陥ったり、最悪の場合は死にいたったりする事態は日常的に起こり得えます。

急変する前のわずかなシグナルの見落としが、命に関わる重大事につながります。

新人、ベテランを問わず、すべての看護師に必要とされる「気づき」を養うためにも、「患者急変対応コース for Nurses」の受講は必須と言えるでしょう。

患者急変対応コース for Nursesは、急変時の蘇生方法や対処法を学ぶコースではなく、患者さんが重篤な状況になる前のちょっとした変化に如何に気づくかの第6感を訓練し、初動につなげる方法を習得するものです。

患者急変対応コース for Nursesでは、看護師が患者から発せられるサインをキャッチし、迅速に対応することができるよう、観察のポイントやその方法、急変の気づき、評価に基づく報告、医師等の応援がくるまでの処置について学びます。

能力向上とともに、自分の感覚に対して自信を深められる講座でもあります。

患者急変対応コース for Nursesには、プロバイダーコース・ファシリテーターコースの2種類が開催されています。

それぞれの受講資格について見ておきましょう。

プロバイダーコース

プロバイダーコースの受講資格は、看護師およびこのコースの目的を理解し受講を望む研修医・レジデント等の医師、コメディカルで、臨床経験があるか患者さんと接する立場にある者とされています。

また受講条件として

  • 心肺蘇生法(CPR)の訓練
  • AEDを用いた除細動の訓練を受けている

必要があります。

受講条件を満たしていない場合は、CPRやAEDの講習を事前に受講する必要があります。

さらに事前テストを修了していなければ、受講に参加できません。

ファシリテーターコース

ファシリテーターコースの場合は、医療機関および看護師、医師の教育機関で医療者としての教育・訓練に携わる看護師、または医師であることが受講資格となっています。

受講の最低条件はBLS(院内コースを含む)などのインストラクション経験者となっており、特に ICLS(日本救急医学会)、ACLS(アメリカ心臓協会)のインストラクターが望ましいとされています。

またプロバイダーコースを受講済であることが、必須条件です。

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