術後呼吸器合併症と術前評価

head_technical1-3-700x315
  
看護roo!
看護のお仕事
ナース人材バンク

術後呼吸器合併症とは

無気肺

末梢気管支が気道内分泌物で閉塞し、閉塞部位より肺胞側(ガス交換の場)の空気が吸収されると、やがて肺胞がつぶれて無気肺となる。

無気肺は肺の一部から全体に起こり、放置すると分泌物内で細菌が繁殖して肺炎を引き起こす。

気道内分泌貯留の要因:低換気、長期間の臥床、喀痰排出困難、喫煙など

術後肺炎

無気肺→肺炎となることが多く、熱発、呼吸困難、化膿性痰の喀出などの肺炎所見がみられるようになる。

免疫力が低下した患者や侵襲の大きい手術などではリスクが高くなり、術後は、5~10%の患者に無気肺・肺炎などの呼吸器合併症が起こる。

術後に呼吸器合併症が起こりやすい理由

術中の麻酔薬使用

麻酔薬は呼吸機能抑制・心機能低下などの副作用が生じる。その副作用が術後24時間以内は残存し、呼吸抑制が起こる可能性がある。また、不十分な覚醒状態では肺活量も低下する。

気管内挿管による刺激

全身麻酔では、気管内にチューブを挿入し人工換気によって呼吸管理を行う。術後は抜管するが、挿入時の気道・喉頭への刺激によって気道内分泌物が増加しやすい。

疼痛の影響

術後は痛みにより肺活量の低下や 呼吸が浅くなることが多い。とくに、下部の肺が十分に広がらないため、無気肺が起こりやすい。また、痛みにより咳嗽もしにくく、喀痰排出が困難になることが多い。

臥床状態

横隔膜の動きを抑制し、気道内の分泌物貯留、末梢気道の閉塞などにより無気肺を引き起こす。また、座位や立位に比べて咳嗽もしにくく、背部に気道分泌物が貯留しやすい。

リスク因子と発生頻度

  • 慢性肺疾患の既往(気管支喘息、肺気腫、慢性気管支炎など)⇒健康者と比べ3倍
  • 喫煙歴⇒非喫煙者と比べ倍
  • 年齢⇒65歳以上で高い
  • 肥満⇒術後、残気量が減少し、横隔膜拳上により無気肺になりやすい
  • 上気道感染の存在
  • 低栄養状態(低アルブミン血症)
  • 糖尿病の合併⇒感染防御機能が低下しているため、頻度が高いステロイド使用者
  • 手術部位 ・開腹⇒非開腹手術と比べ4倍 ・上腹部⇒下腹部と比べ2倍
  • 手術時間⇒3時間以上で頻度が高い

呼吸訓練の目的

術前・術後に行う呼吸訓練は、合併症を予防し、後遺症を最小限に抑えて、スムーズな術後の回復を図ることを目的に行われる。

無気肺・肺炎を予防するためには、気道分泌物の減少、喀痰の排出を容易にする、肺活量を増加させることが大きなポイントとなる。そのため、呼吸機能の術前評価やリスク要因の有無などのアセスメントを行い、呼吸訓練を事前に行うことで合併症を予防する。

術前評価

①ヒュー・ジョーンズ分類

患者の息切れ度を健康者と比べて分類したもの。大まかな呼吸機能を評価するのに便利。

  • Ⅰ度 正常 <階段も問題なく昇れる>
  • 同年齢の健康人と同様に仕事ができる。歩行、坂、階段の昇降も同様にできる。また、安全に手術ができる

  • Ⅱ度 軽度 <階段は健康人並みには登れない>
  • 平地では同年齢の健康人と同様に歩ける。しかし、坂や階段は健康人並みには昇れない。ほぼ安全に手術ができる。しかし、肺切除術では術後合併症のリスクが高い。

  • Ⅲ度 中等度 <マイペースなら1km以上歩ける>
  • 平地でさえ健康人並みには歩けない。しかし、自分のペースでなら1km以上歩ける。重篤な呼吸機能障害がある。Ⅲ度以上では、開胸術の適応にはならない。

  • Ⅳ度 高度 <休まないと50km以上歩けない> 同上
  • Ⅴ度 きわめて高度 <息切れのため外出できない>

会話や着脱の際にも息切れがする。 同上

②呼吸機能検査

スパイロメーター:換気能力の評価

人間は、安静時には1回500ml、1分間に15回換気をしている

  • 機能的残気量:安静時の呼吸で、息を吐き終わった時に肺内に残っている空気の量
  • 肺活量:空気を吸えるだけ吸い込んだ状態(全肺気量)から、できるだけ吐き出した状態(残気量)までの空気の量

⇒肺活量と1秒率を測定し、拘束性障害・閉塞性障害・混合性障害を判断する。

※肺活量→80%以下で拘束性障害(肺が縮んでいる)

肺活量は性別、年齢、身長などにより予測できる。その予測値に対する比率のこと。

※1秒率→70%以下で閉塞性障害(気道が狭くなっている)最大吸気状態から努力呼出した時の肺活量を「努力性肺活量」という。その最初の1秒間の量のこと。

★術後呼吸器合併症の発生は、1秒率と相関する。

1秒率50%~70%で要注意、50%以下で高率、30%以下で必発

動脈血ガス分析

  • 人間は、大気中から肺を介して1分間に250mlの酸素を血液中に取り入れ、組織で消費される
  • 組織で産生された200mlの二酸化炭素は血液によって肺に運ばれ、大気中に排出される。
⇒ガス交換は3億個の肺胞で行われ、その結果は動脈血中のO2、CO2量に反映

※Pao2  正常値80~100mmHg、年齢と共に低下

※Paco2 正常値40±5mmHg、肺胞換気量に規定される。年齢による低下はない。



おすすめの看護師転職サイト一覧


看護roo!
看護のお仕事
ナース人材バンク
4位 マイナビ看護師
5位 ナースではたらこ

人手不足の4月・5月は転職のチャンス!求人数も大幅増加

新しい職員が入職する4月は、求職者にとって絶好のチャンス!職場になじめず退職する新人看護師や、異動先が合わずに退職する看護師がいるため、急な欠員が出るのです。

そんな突然出る求人情報は、看護師専門の転職サイトで非公開求人として紹介されています。

転職サイトによって扱う求人情報が異なるので、複数のサイトに登録しておくと、求人情報をもれなくカバーできますよ。

どの転職サイトも求人紹介から入職するまで、完全無料で徹底サポートしてくれます。

利用者満足度96.2%! 『看護roo!』

首都圏・中部圏・関西圏対応

看護roo

看護roo!はサポートが手厚く対応地域(首都圏・中部圏・関西圏)の求人数が多いので、対応地域の病院を探している看護師さんは必ず登録しておきたい転職サイト。働いているスタッフでさえ驚くほど、どこよりも詳しい病院情報を事前に教えてくれることで有名です。利用者満足度も96.2%とNO.1を誇ります。

コンサルタントの対応満足度NO.1!『看護のお仕事』

看護のお仕事は、希望に合う職場をとことん探してくれる点が評価され『コンサルタントの対応満足度NO.1』に選ばれました。職場の雰囲気や人間関係など詳しい病院情報も教えてくれるので人間関係で失敗したくない方だけでなく、第二新卒の方やブランクがある方・転職サイトの利用が初めての方にもおすすめです。

紹介実績NO.1 高給与求人が多い『ナース人材バンク』

高給与求人が多く、全国の病院の求人を網羅しているナース人材バンク。コンサルタントの対応も評判がよく、豊富な紹介事例とキャリア相談に定評があります。職場の人間関係がよく働きやすい求人やスキルアップできる求人が多く、看護師としての力をつけたい方におすすめです。

«PREV 

»NEXT 

あなたの悩みはどれ?

  • 美容クリニックに転職
  • 働きやすい病院は人によって違う!!病院選びのコツ
  • 人間関係で悩まない!
  • 働くママナースにおすすめ
  • 第二新卒の看護師の復職のポイント
  • 夜勤なし!9時~17時勤務、日勤のみで30万円

掲載サイト一覧